1 日時

令和6年10月22日(火曜日)午後6時30分~7時20分

2 場所

狛江市防災センター302・303会議室(オンライン含む)

3 出席者

委員:重藤 さわ子、深谷 慎子、岡本 千栄子、麻宮 百、伊藤秀親、遠藤 貴美子、鳥塚 鈴子、吉田 明広、千葉 尚政、松浪大輔

政策室市民協働推進担当 馬場 麻衣子、白鳥 美嘉

  4 オンライン

関谷 昇

5 欠席者

西 智子、伊東 達夫、上野 良歌

6 配布資料

7 議題

1.開会

議題

(1)市民参加と市民協働の実施状況に関する総合的評価について

-資料について事務局より説明-

(会長)大きな枠組みとして、総合的評価はこれまでも行っているが、本来は、市全体の行う事業について、市民参加、市民協働の状況を把握して評価をするのが適切であろう。ただ、それを全て網羅して評価するのはなかなか難しいため、他の市の状況等について、副会長が携わっている流山市の事例などもお聞きして、今回の方向性等を事務局、正副会長で検討させていただいたという経緯になる。具体的にどのように運用しているかという点は、副会長の方から具体的にお話いただいた方がイメージが湧きやすいので、副会長から、流山市の市民参加の状況と評価の運用について補足説明をお願いしたい。

(副会長)総合的評価について、改めて交通整理しながら、その対象や方法、各課へのフィードバックという流れも含めて、参考ということで流山市の話を少しだけさせていただきたい。市民参加や協働は、本当にいろんな部分があって、市民が行政活動に参加するという部分もあれば、市民が地域で活動するという部分もあり、民間企業やいろんな活動団体と連携して行うというところもある。実にいろいろな局面、やり方、場、機会がある。

今、狛江市の条例で対象としているのは、「市の活動に市民がいろいろな形で参加をしていく」というところに焦点が合っている。そこをどう評価するのかということが、狛江市における評価の大枠になっている。ただ、これまでの審議会の中では、その部分も意見をいただくということもあり、それ以外に、市民がもっとどうやったら参加するようになるのかというあたりも含めて意見交換や提言がされてきた。そのあたりの交通整理をしながら、流山市についてどのような評価がなされているのか少しだけ紹介する。

参考資料1の流山市で行っている評価というのは、基本的に市が実施しているさまざまな事業、例えば、1は学校施設課の事業、2はクリーンセンターの一般廃棄物の排出に係る指定袋の導入についての事業、5番目は中学校の移転事業という形で、それぞれの計画や事業があって、これを丁寧に評価していくという枠組みになっている。それぞれの事業内容の具体的な評価は、別建てで行政評価のプロセスとしてやっている。市民参加の審議会で扱うのは、こういった計画や事業の中での市民参加の実施状況である。担当課で計画を立て、結果を出し、こういう形で市民参加を募り、こういう意見をもらい、何件提出があり、このように反映させたという一連の内容をシートに記載してもらい、それを審議会へ提出してもらうという流れである。審議会では、終了した事業を対象にしている。年度によって多少数は変わるが、今年やった事業で言うと14から15の事業を審議会で評価した。

評価票については、それぞれの事業について審議会の委員6人がそれぞれ評価し、各自がAとかBという評価を出し、同時にその事業について市民参加がどのように行われている、または行われていない、ここはもう少しこうした方がのでよいのではないか、といったことをコメントとして出す形にしている。

 評価のポイントは、評価票の①から③まである。①は市民参加の方法の選択で、予め市民参加条例の仕組みとして、計画や事業を進めていくにあたり、手法を一覧から2つ以上選ぶことが決まっている。例えば、ヒアリングをやる、アンケートを実施する、パブリックコメントを実施する、タウンミーティングやワークショップを開く、市民提案を募るといった形で、いろんな手法が用意されていて、それを各担当課が選び、この手法を何年の何月にやる、違う手法は何月に実施するという形で、事前に計画を立てる。

それぞれの手法をどういう理由で選ぶのかという理由も全て担当課が解き明かし、実施スケジュールを立て、事前シートとして、各担当課が、事業を進める時には市民参加はこういう形で進めるということを事前に提出する。

皆さんのお手元にあるのは、結果シートといって、事業が終わった後に改めて、予定していた市民参加ができたかどうかということをシートに落としたものになる。予定していた時期に実施できたかどうかということを評価し、このような形で意見を事業に反映させたという報告を出す。審議会の委員は、事前シートと評価シートを併せて、AとかBと評価する。これが①の選択の手法である。

②はスケジュールで、いつその手法を導入するのか、アンケート、パブリックコメント等をいつ実施するのか、それはどのくらい効果的か、といったことをあぶり出すのが②の基準である。

③の基準は情報提供である。その事業に市民が参加するにあたってどういう情報をどの段階で、どのような形で市民に提供したのかということをあぶり出す視点になる。事前にこういった資料を配布する。結果シートでは、この段階でこういう資料を提供したということを担当課はシートに落とし込み、落とし込んだシートを審議会に提出し、審議会委員はそれを見て評価するというような立て付けになっている。審議会の委員は、上がってきたシートを対象としながら、それを見て、この段階でこういう風に市民参加を募ってとてもよかった、あるいは、この手法については、もっと時間をかけてやるべきだったのではないか、もっと違った手法を導入すべきだったのではないか等といった評価を加える。それぞれの事業によって細かい意見が出るが、それを全部コメントに盛り込む。審議会は、各委員から出てきたシートを取りまとめて、全体としてそれぞれの事業の①から③について、A、B、Cのどの評価にするかを決めて総評も固め、全体についての総評を文書でコメントにまとめ、それを審議会から事務局を通じて各課にフィードバックするというところまで行う。

各課は、審議会から上がってきたコメントを踏まえて、今後に向けた考え方を示していくという流れである。総合的評価に当たる部分は、毎年ということで言うと、各事業の評価と全体のその年の評価を行い、後は数年に1回位、制度の見直し、運用の見直しも必要になるため、それについて、審議会の方でもう少し大きな評価をして、市の方へ提出をする形で行っている。

狛江市でどれくらい参考にしていただけるかということはあるが、このように、焦点を明確にする、基準を明確にする、フィードバックまで評価を一貫させる、そういう形で行っていくと、年々事業の進め方が改善されていく。

(会長)流山市では、終了した事業をピックアップして、評価項目で評価をしているということだが、構成としては、事業内容を評価するのではなく、その事業で市民参加がどのように行われたかを審議会が評価を行い、各課にフィードバックする形である。つまり、事業における市民参加の効果を検証するということを流山市では実施しているという事例である。

 これまでの審議会での議論、すなわち、どうしたら市民が参加しやすくなるかなどの具体的な課題なども当然審議会で議論すべきだとは思うが、そのあたりについては、事務局で課題を抽出してもらい、審議会で議論できればと思う。総合的評価の方向性はこのような形を提言していきたいと思うが、確認や不明点、御意見などあるか。

(委員)流山市の内容について、一つ一つの具体的な事業テーマに対して、どのように評価して、その結果がシートに反映されているということで、分かりやすく、経過が分かるので、素晴らしい取組と思った。

(委員)流山市の資料を拝見すると、パブリックコメントがかなり出ている。狛江でも工夫して、意見を多く取り込んでいくことが必要になってくると感じた。

(委員)細かく書かれていて、感心した。対象事業が幅広く、びっくりした。

(委員)評価に迷う部分が今まであったため、このような立ち位置を明確に提示してもらえる方が、より分かりやすく、よいと思った。

(委員)パブリックコメントが随分たくさん取れているので、どうやって広報したのか教えてほしい。パブリックコメントを行っていることを市民に知らせることがうまくいっていない気がするので、そこを知りたい。

(副会長)パブリックコメントが集まっている、いないは事業によって差があるが、数が多い事業は、その事業を行うにあたって、情報提供をかなり分かりやすく行っている。単に計画書や企画書を示して意見をくださいということだけではなく、地域や市民の中に入っていって具体的に説明したり、意見を募るにしても、パブリックコメントの前に個別にヒアリングをしたり、アンケート調査をした上で、パブコメに持っていっていくなど、市民の皆さんもゼロベースでパブリックコメントに意見を出すというよりは、いろんな場面で説明を受けたり、議論があったり、意見を言う場が他にもあるなどの延長線上で、意見がかみ合った時には、意見が多く出ているというような事情はあると思う。

(委員)市民の意見がよく取れていると感じた。評価の基準を明確にするということが大事なポイントだと感じた。事業内容とは別建てで評価するということを意識して、評価に取り組みたい。

(委員)事業が多岐に渡っており、事業評価とは別に市民参加について評価するということだが、事業内容が分からない中で、市民参加を促す評価ができるのかが分からない。

(副会長)市民参加に関する事業シートの他に、事業について説明した内容が市のホームページ上に全て公開されていて、この事業について、その番号を見れば事業概要が分かる、という形になっている。審議会の委員の皆さんは評価するに当たり、その事業がどういうものなのかを公開されている資料を見て内容を把握している。分からないところは事務局に確認した上で、市民参加の部分について評価をしているという流れである。内容に踏み込むこともあるが、最終的には市民参加に焦点を合わせて評価している。

(委員)方向性について、異論はない。審議会として、他の自治体のやり方を研究したり参考にしたりする取組自体がよいことだと感じた。前提として、流山市と狛江市の条例上の立て付けや求められる評価対象などは、同等のものと考えてよいのか。

(会長)その確認のもとに流山市での評価内容を参考にさせていただき、紹介させていただいている。

(副会長)流山市の根拠は自治基本条例である。それを踏まえた上で、市民参加条例があって、そこで市民参加のあり方や手法、制度運用の在り方について定め、それに基づいて市民参加の審議会が位置づけられて、参加の手法や評価しなければならないことが全て条例や運用規則にあり、それに基づいて評価をしている。狛江市は狛江市の条例や規則があるので、それを踏まえた上でどう評価するかの位置付けになると思う。

(会長)今後の方向性について、より具体的なイメージを持っていただくために、今回は流山市の事例を紹介させていただいた。流山市の方法をそのまま適用する、ということではなく、今回お示しした方向性について了解いただけるのであれば、評価の軸などに関しても、狛江市の状況も踏まえて、狛江市のものを作っていくということになる。そこについては次回以降、吟味して提案させていただき、承認いただくという形としたいが、方向性については、本日了承いただけたということでよいか。

 

-了承-

 

(委員)審議会で評価する市の対象事業について、こまえくぼの事業や市民協働事業、市民公益活動事業補助金等の事業についてはどうなるのか疑問がある。

(事務局)こまえくぼ1234の評価に関しては、市民参加の手続の対象には該当しないため、現時点では総合的評価の評価には該当しない。市民協働事業については、市民参加ではないが、市民協働に該当するため、協働事業の提案があった場合には、評価の対象となる。市民公益活動事業補助金については、案で示した2つの対象には該当しないため、総合的評価は行わないが、補助金の申請状況や、交付状況等については審議会の中で説明するため、その中で課題が出てきた場合には審議会の中で改善案等を検討いただく可能性はある。
(会長)本日の議題の総合的評価は、市の各課で行っている事業についてどのように市民参加が行われたかというプロセスを評価することとなる。補助金や協働事業については、市民の方の取組を、市がどうサポートするかという内容になるため、議題の種類が少し違う。その都度整理して進めていきたい。

 

 (2)その他

・第5回審議会は1月28日(火)または2月4日(火)の午後6時30分より開催する。

 

-閉会-