1 日時

令和3年11月10日(水曜日) 午後7時~9時3分

2 場所   狛江市防災センター402・403会議室(オンライン含む)
3 出席者

委員:奥村隆一、関谷昇、西智子、深谷慎子、岡本千栄子、麻宮百、石田琢智、伊東達夫、伊藤秀親、大門孝行、馬場正彦、箕輪明久、若山拓也

事務局:政策室長 冨田泰、政策室市民協働推進担当 馬場麻衣子、高橋健太朗

4 欠席者

小林未結希

5 提出資料

資料1 「第6回狛江☆サミット」概要(案) [258KB pdfファイル]

資料2 令和2年度市民参加と市民協働の実施状況に関する総合的評価について(案) [107KB pdfファイル]

資料3 狛江市の市民参加と市民協働の推進に関する基本条例等の検証について [75KB pdfファイル]

資料4 狛江市の市民参加と市民協働に関する基本条例の基本的な考え方 [284KB pdfファイル]

資料5 狛江市総合基本計画(抜粋) [1854KB pdfファイル]

資料6 他自治体条例一覧 [102KB pdfファイル]

資料7 現状・課題検証シート [92KB pdfファイル]

6 会議の結果

1.開会

(1)配布資料の確認

 

2.議題

(1)市民フォーラムについて

-資料1に基づき、事務局から説明-

・前回の審議会以降、実行委員会を2回開催し、テーマ、内容等をまとめさせていただいた。

・団体出店ブースへの出店を予定している団体は現在5団体で、もう1団体については、資料の「こまえくぼ登録団体の活動分野」を参考に、後程ご意見をいただければと思う。

(会長)実行委員で何かコメントがある方、また実行委員以外の方でも何かあればお願いしたい。講師の方は、個人の体験だけどきちんと地域課題としてつなげる俯瞰力、行動力がそろっている方だなと思い、聞いてみたいと思った。6団体目が今検討中ということで、何かお勧めの団体があれば提案をお願いしたい。

(事務局)5団体のままでも大丈夫だが、こういった分野からぜひといった意見等あればお願いしたい。後、今回チラシを委員の方に作成していただけることになった。

(委員)団体には個別に声をかけているのか。

(事務局)今日ある程度固まった後、すぐにお声がけさせていただく。簡単に事前に話だけはこまえくぼセンター長よりしている。

(委員)新しい団体等に声がかけられればいいと思う。講演の内容が、NPOを設立してきたりとか、そこから膨らませてきたといった内容をお聞きできるのかなと思うと、これから発展しようとしている団体が参加できるといいかなと思う。動き出したばかりのところがあればそこを優先的にしてもいいかなと思った。

(会長)こまえくぼに情報があるかもしれないので、最近登録された団体等確認してみていただきたい。

(委員)質問だが、形式のところで、「講演会はZoomで配信あり」とあるが、会場に来なくても聞けるということでよいか。

(事務局)はい。現地に来れない方はZoomで参加していただく。

(会長)これは同時配信でよいか。

(事務局)はい。

(委員)当日運営等でお手伝い等あるか。

(事務局)次回の審議会の中で役割分担等を御相談させていただきたい。

 

(2)市民参加と市民協働の実施状況に関する総合的評価について

-資料2に基づき、事務局から説明-

・前回の意見交換の際いただいた意見を踏まえて、市民参加の実施等に係る評価、市民協働の実施等に係る評価をそれぞれまとめている。

(会長)今日、内容について皆さんで確認し、よければ確定ということになるし、何かここをこうしてほしい等あれば取り入れて、できれば今日答申の形に持っていくことができればと思う。構成としては、実績や取組内容があって、我々が議論するのは主に評価の部分になる。推進に向けた取組については主だったものを挙げている。内容的に抽象的かなとも思ったが、この位置づけとしては、こういったことが必要であるということを答申するので、これを具体化するのは市の役目であるという捉え方で見ていただければと思う。まず、市民参加の部分についてはいかがか。

(委員)参加者の底辺を拡大して、積極的に参加を図るということは非常に難しい課題だと感じる。

(会長)こまえくぼの認知度が低いという点も関係していて、活動している人は活動しているが、一部の層に留まっているので、裾野を広げるということはやはり課題である。このあたりの取組を今後市としても力を入れていくべきというトーンになっている。条例等の検討課題を明確化できたというところかと思う。

(委員)特に若い世代ということだが、子どもの頃は地元に密着しているが、特に意見は持っていない。やがて大人になるに連れて、世界が広がって自分の趣味なり会社なり、将来に向けて羽ばたかれてしまう時期に、行政活動等に振り向いてもらおうということはなかなか難しいのではないか。今度の市民フォーラムの講師もそうだが、何か気付きがあって、目を向けるというパターンが多いのではないだろうか。退職したとか、仕事が変わったとか、または両親が年老いて介護の面で人のつながりを感じた等になると、ある程度年齢が現状として上になってしまうと思うので、仕事、就職活動が忙しい、毎日残業で忙しい等になる前の段階、例えば、中高生のあたりから、少しこういうのがあるよということを呼びかけて、いろんなことが分からないとは思うが、分からないなりに、少し採用していただけると、成人していろんなことが分かるようになってから、入ってきやすいのではないかという気がした。もう1点、推進に向けた取組ということで、今まで市民委員を対象にアンケートをしていると思うが、全然返事をしてこない方と積極的に書いてくださる方と分かれると思う。そういった積極的な方に声をかけていくのはどうかと思った。もしかしたら、育児とか仕事等があって来れないかもしれないが、積極的な方だったら、ある程度そういう意識が高いわけなので、参加してくれる可能性が高いのではないかなと感じた。

(会長)まさにこれから具体化するところだが、重要なところである。今委員がおっしゃったように、地域デビューする人に少しターゲットを絞っていくべきだということがあった。中高年で、定年退職後の方で、地域に入ってきたけど全然分からない、どうしようという人たちや、今回の市民フォーラムの講師の方のように出産を経た人たち等がいるかと思う。
例えば、新規入居者に対しては、転入届の窓口あたりに、市民参加のパンフレット等があると、ニューカマーが市民参加に入ってくるような取組等のアイデアも出てくるかと思う。次に、市民協働の部分についてだが、何か質問等あるか。

(委員)私はプレーパークを行っているが、協働事業で始めて、市民団体として行政と連携して引続き実施している。継続性のある協働事業が狛江ではあまりなくて、単年度で終わることが一応ベースで、たぶん他の自治体も単年度で終わる形で実施はしているが、例えば世田谷区だと市民が発信して動き出したものは、事業として委託事業になっていて、例えば子育てひろばについても、世田谷区の中では、その地域の人たちが地域の人たちのためにこうしたいとなると、それをすぐ稼働して動くことができるためのシステムが出来上がっているのですごくやりやすい。そういったものが、今のところ狛江にはなくて、この協働事業の中で、その部分を少し練り上げて、うまく整備して、市の中でその形が出来上がってくると、市民活動として、地域の人が地域のために動くというその流れがもう少しスムーズに回り始めるのではないかなと思っている。この制度の中でしかそれを整備することはできないような気がするので、一環として整備できると、自分の生活からこうだったらいいのになというものが、もう少し小さいハードルでステップを踏んで、地域のために動くことができるような仕組みが作れるのかなと思う。

(会長)単発で終わってしまうところがある。継続させるということはとても重要な論点だと思う。副会長に聞きたいが、他自治体の状況をいろいろ見ていて、何か行政と市民団体の協働がうまく継続していく好事例やポイント等これから市が取り組むうえで、何かヒントになる情報や副会長の考えがあればお願いしたい。

(副会長)協働事業の場合は、単年度で完結させるということはなかなか難しいということが圧倒的に多い。一方で、予算を組まないといけないので、単年度でやっていかなければいけないというジレンマがあるが、私の関わっているところでは、例えば3か年とか5か年で、事業計画を立てて、その1年目の予算をどうしていくのかということで評価を受けて、また、次の年度をどうするかということでまた評価を受けていってという形で、積上式に協働事業を練り上げていく。その枠組みも、大体のところは補助金事業で実施するところが多い。それが1回で終わってしまうパターンもあれば、数年間行って終わるパターンもある。その後どうするかということも、まだまだ制度設計できていないのかもしれないが、そこも実は大事である。最初は補助金事業でやっていたが、次は、市民主導でやっていこうという形でステップアップしていくような協働事業の発展のさせ方もあり得るところで、ここがすごく難しい。しかし、協働事業としては大事なステップの広げ方、広がり方かと思うので、そのあたりを念頭に置きながら、1つ1つを積み上げていくというやり方が望ましいかなとは思う。

(会長)単年度決算という行政の仕組みに、協働で継続というところの食い合わせがよくないのかなと今聞いて思ったが、一定の金額をプールしておいて、その原資を使うということにすれば、継続的な使い方ができる気がするが、そういう形で市民活動の原資を行政で扱っている自治体はないか。

(副会長)まちづくり基金や協働基金等を作っている自治体はそれなりにあると思う。それが継続的になっているかどうかという点は、結構怪しいところもあったりするが、市の予算の一部を基金に充てていくとか、近年広がっているのが寄附である。市民からの寄附をまちづくり基金としてプールして、それを市民活動の支援に役立てていくということを実施している自治体はそれなりに増えているので、そういうやり方は、会長がおっしゃるようにあり得るところかなとは思う。

(会長)少し継続する仕組みを検討していただけるといいかなと思う。

(委員)一番簡単なのは、今のやり方でやって、時間を区切らない、継続でまた後があるよということか。

(委員)予算は1年度ごとになるが、最初から単年度で終わるということが前提の協働事業としての募集を現段階では行っている。せっかく予算をつけて1年度実施するのであれば、継続していくことの方がきっと大事で、つけたお金がちゃんと歯車として大きくなっていくような、協働事業のスタートを切っていかないと、もったいないと思ってしまう。

(委員)今あるものは何年間か続いてされているのではないか。

(委員)続いているところとほとんど続いていないところがあって、続いていないものの方が狛江は多い。

(委員)続けられるのであれば、途中で切られないで、ずっと継続的にできるシステムといったイメージでよいか。

(委員)最初から単年度で終わりと言われると、継続的にやりたいと思っている人からすると、これは提案しても無理なんだなというものになってしまうので、継続することも可能な協働事業提案ができるということで募集をかけないと、そういうものにならないかなと思う。

(委員)審査においても、継続性等もチェック項目としてはあると思う。

(会長)評価項目と仕組みが不整合を起こしている。債務負担行為というものがあると思うが、複数年度でやらなければいけないものがあって、そのような時の仕組みを活用するということはあるかなと思う。継続性を担保する仕組みは重要だと思うので、今すぐというよりは長期的な視点で検討していただければと思う。総合的評価は、我々審議会委員が市に対して答申をするという形になるので、そこまで具体的な話にはならないが、来年度以降また注視していく形になるか。

(事務局)はい。また、副会長から以前御意見をいただいているが、条例等の検証と合わせて、総合的評価の仕組み等も検討を進めていければと思う。

(委員)私たちが審議会に参加すると報酬が出るが、企業によっては副業禁止のところもあるかと思うので、そういった人はこちらに参加することが難しいのかなと思った。例えば、国家公務員とかそういった方は参加可能なものか。

(事務局)報酬を辞退する形で参加していただいている場合はある。職で入っていただいている方も多くおり、報酬を受ける方もいるが、職業上受けることができない方は辞退されているし、市民委員の方で、副業禁止で報酬を受け取ることはできないが参加したいという場合には、もちろん参加可能である。

(委員)少しテーマからずれるかもしれないが、先日のニュースで小田急線で子ども料金を一律50円にするという内容があって、小田急電鉄の取組として若い世代を沿線で囲い込んでいこうという動きもあるので、今後、人口の構成等ここ1年、2年で少しでも変わってくるのかなと考えられるので、人の集め方等で参考になるかなと思った。

(会長)そういった取組も意識した形で、市民参加の底上げ、裾野を広げていくことができればと思う。

-内容について委員了承-

 

(3)市民参加と市民協働の今後の推進・改善に関する事項(条例等の検証)について

-資料3~7に基づき、事務局から説明-

・条例に関して現時点で市において検証事項として考えているものとして、市民参加については、手続きに関すること、市民協働については、市民協働の定義や市民公益活動団体への支援・行政活動への参入の機会提供を挙げている。その他、ウィズコロナ、アフターコロナを踏まえた新たな視点での検討もお願いしたいと考えている。

・来年度8月までを検証・検討期間とし、その後パブリックコメント等を経て、来年度3月末の条例改正といった流れでスケジュールを予定している。

(会長)例えば、資料7の中でいう参加環境や情報、活動支援等の項目になって落ちていくといったイメージだったりするか。これを1つベースにして議論していくのはあるかなと思う。これから1年間かけて審議会の中で議論していく中での初回が今日になる。そういう意味では、今日は議論というよりは、今日いただいた大量の情報を咀嚼して理解するところに目標を置きたいと思う。これからいろいろ議論していくうえでの、前提の、共通認識ということで重要な資料になるので、遠慮なく分からないこと等聞いていただきたい。

(委員)資料6の埼玉県宮代町について、何か子育てについて説明があったと思うが、もう一度お願いしたい。

(事務局)参加しやすい環境づくりという点で、特に子育て世代の市民参加を促進するために、原則として一時保育を実施するものということで規定されている。

(委員)条例の決まり方を教えていただきたい。検証・改正スケジュールの中にある、条例案答申というのは市議会に提出するものか。

(事務局)骨子案答申については、議題2の総合的評価の答申と同様に、審議会から市長に対してこういう形でどうですかといった内容を1回いただいて、その過程で市民参加手続きが必要になるので、骨子案に関する説明会の開催や骨子案に対するパブリックコメントをいただく等広く市民の方から意見をいただく期間を設ける。その意見を踏まえて、再度案を市で検討したものを再度審議会で検討していただき、最終的に条例案として、骨子案と同様に審議会から市長に対して答申という形でいただく。いただいた答申案を基に最終的に市で検討させていただき、市議会に提出し、議決を経て改正という流れになる。

(会長)我々の関わり方も確認しておく必要があったが、市長の議会への提案権があって、それを行使するにあたって、執行補助機関である事務局が、市長が議会に提出する条例案を作る支援を行い、我々はそれに対してまた支援するというか意見を言うという形になるか。条例はやはり難しい文章で、なかなか我々では書けないという気もするので、中身をこうした方がいいのではないかといったところを出す形になるか。

(事務局)意見をいただいて、骨格や条文を事務局として整理させていただき、まとめたものを検討していただきながら固めていただく形になるかと思う。

(会長)そこに埋め込む考え方のところに対して答申する形になるか。

(委員)ワークショップという言葉はよく出てくるが、具体的にピンとこない方が多いのではないか。

(会長)パブリックコメントも聞きなれない人がいるかもしれないが、そういったところは条例であれば定義が入ってくるのか。

(事務局)条例にそういった定義は現在入れていない。

(会長)今意見をいただいた趣旨としては、議論していく際に、例えば、ワークショップの認識がみんな違うと、噛み合わないから共有した方がいいから説明があった方がいいということか、条例の中で分かった方がよいということか。

(委員)両方である。

(会長)普段生活している中では、あまり聞かない表現がいくつかあるかと思うので、そのあたりは共通認識を持って議論してくといいかなと思う。他自治体の条例の資料の関係で、浦安市の条例は私がちょうど関わっていた時なので、参考までに申し上げると、定義が重要だと思う。その時に議論になったのが、市民の定義をどうするのかということであった。浦安市は事業者もいるし、都心に通勤するほとんどが都民だという意識の住民も多く、そういう人たちは寝床に帰ってくるだけだがもちろん市民なわけで、逆に、浦安市に勤めに来ている人もいる。企業市民という捉え方もあるし、もう少し広げた形で、例えば浦安市に買い物に来るお客さんたちも広い意味では市民ではないか等いろんな議論があって、そういったところは少し条例の議論をする際の1つのポイントになるかと思った。副会長の方で、他自治体の条例一覧の資料についてでもよいし、今後条例を検討していくうえで何か留意すべきこと等あれば教えていただきたい。

(副会長)市民の定義の部分については、会長の言われたとおり、どこまで市民を含めるかという点は、考え方がバラバラなところがあって、企業は市民に入れないということが一昔前は普通の理解だった。今は、営利とか非営利の線等引っ張っている場合ではないといった発想もあり、企業は企業なりにいろんなリソースを持っているし、まちづくりに貢献できるところもあるので、企業も市民であり、いろんな立場の人たちをもって総称して市民と使う傾向にある。ただ、籍を置いている人や通学している人等、そのまちに関わってる人たちを包括的に捉えていくのが今の流れなのかなとは思う。それをどう定義するのかによって、参加、協働の主体のあり方が変わってくると思うので、どういう方々を想定していくのかという点は今後の大事な議論になるかなと思う。

 今回初めて審議会に関わらせていただいて、条文等一通り拝見させていただいたが、何点か違和感がある点があって、1つは定義の問題である。市民活動の位置づけがどうなっているかということが、私はまだ理解できていない。狛江市が条例で言う市民参加は、行政活動に市民が参加していくことになっていて、参加の対象は行政活動で、行政活動に市民の意見をどう入れていくか、PDCAのサイクルの中に市民がどう関わっていくかという建付けになっている。そのため、市民が自主的にいろんな活動を行っていくこと、自主的にいろんな連携を膨らませていくことについては、条例の中で射程に入っていないと読めてしまう。このあたりについてどのような理解がなされているのかということは、すごく大事なポイントだと思うので、事務局始め今後議論させていただければなと思っている点である。行政活動に市民が関わるということだけに市民参加というものを限定していいのかどうか。資料6で様々な自治体の条例が紹介されているが、行政参加にウエイトを置いているものと、市民活動にウエイトを置いているもので分けてまとまっていて、ここはちょっと意識されているからだと思うが、狛江市の場合は行政活動への参加となっているので、それだけでいいのかどうか。先ほど議論に少し出たが、例えば、市民が行政活動に関わって、「その後市民がどんどんやっていけるよね」、「市民がもっと横に連携していろんなことを膨らませていこうよ」、「それを行政も応援していこうよ」といった市民活動を応援するという建付けがこの条例の中には含まれてないように解釈できてしまう。そこをどのように考えていくのかという点をまず問題提起しておきたい。

 市民協働も同じで、行政活動が中心となっている。行政活動を市だけではなくて、市と団体が連携して行うということなので、ここの定義の仕方、射程の広げ方もこれでいいのかどうかという論点もあると思う。それに合わせて、条例第24条の財政的支援の規定があるが、この場合の財政的支援の意味合いがその下の趣旨のところに書いてある。1つは、「市民公益活動を行う団体が行政と対等に協働できるようになるための組織基盤強化」ということで、行政と横並びになることができるために応援するという建付けになっている。もう1つは、「市民が必要とする多様なサービスを行政に代わって提供する団体の活動を推進する」とあり、行政に代わって活動できる団体を育てるという建付けになっている。あくまでもこれも先ほどの定義と一貫しているところで、行政活動を一緒に担える団体を応援するとなっていて、市民活動団体が自主的にいろんなことをやっていく部分、市民と市民が連携、協力していろんなことをやっていく部分を応援していくという建付けになっていないと読めてしまう。このあたりをどう定義するかによって、財政支援のあり方や協働のあり方、市との連携のあり方がかなり変わってくるところがあるので、皆さんはどのように考えるのかという点はすごく大事な議論になると思う。条例全体の骨格の問題、また、参加、協働、市民活動ということで、何を考え、何を目指していくのか、そのあたりを少し詰めて考えていかないと、どこに焦点を合わせた議論になるのかということが少しずれていってしまう危険性もあるので、定義問題等含めて今後議論していく必要があると思う。

(会長)非常に重要な論点をいただいた。このあたりは少し議論の中に含めていくことになると思う。資料7として作成していただいているが、その前に枠組みというか全体の構造や、定義は重要なので、市民参加や市民協働、市民の捉え方等はもう少し時間をかけて、腹落ち感がある形に持っていくことができればと思う。ちょっと余談だが、基本構想の資料があったが、市の将来像は皆さん見たことはあるか。今、副会長がおっしゃったところで、違和感を感じたとのことで、この構想の中で素晴らしいなと思ったのは、[「ともに創る」には、まちづくりの主体である市民]とあり、市民はまちづくりの主体だと言っている。そうすると、行政活動を行うための市民ではなくて、まちづくりという言葉も曖昧だが、もう少し広い位置づけで市民を基本構想の中では捉えているので、この部分ともう少し整合のある条例を作るチャンスかもしれないと思う。

(委員)継続的な市民協働ということが1つ話題に出たと思う。実際に昨年度実績を見ると、財政的支援を行った団体は253あり、それはどういうものに対して継続的にしているのか等の整理は全然見えていなかったので、市民協働について内部の中でも整理されているのか疑問に感じた。市民協働での継続的支援として、こういった形の財政的支援をすれば支援団体数として置くといった考え方が必要ではないか。市民協働事業提案制度での審査の評価項目においては、継続的に、発展的に、独立して市民活動ができるような、ということを将来的に目指して私は評価をしていたかと思う。そういう点から、行政活動という定義が非常に曖昧なのかなと思う。行政活動におそらくそういうことも含まれるのではないか。市民協働の行政活動というのは、市民全体に対する様々な活動に力を貸してくれるというもの全てを言うことにしているのか。なので、非常に矛盾を感じていた。もう一点、現状の中で、団体メンバーが高齢化している点等を課題としてあるが、条例の中で今後こういう支援団体の支援者育成まで狙っていくのか。子育て支援に関してはそこまで狙って市がやりだしたことを国が制度として吸い上げたということがある。そうすると行政活動もしていく市民の育成が課題として出ている。既存の団体に関してはメンバーの高齢化とか力がないとか、お手伝いと主役に分かれているという視点で行政側が見ているとすると、支援者育成までを視野に入れて考える行政活動なのかとか、そういう枠組みもある程度意見交換して、どうやって継続的に市民に幅広くつなげていくのかという提案ができればいいのではないかと感じた。非常に副会長の整理ですっきりした気がする。

(会長)他に意見、質問等あるか。

(委員)資料6にある福井県鯖江市の内容のところで、市民協働パイロット事業とかパートナーシップ協定というものがあるが、これは市民協働事業提案制度と内容にどのような違いがあるのか。

(事務局)名称は違うが、内容は狛江市と同様のものである。パートナーシップ協定は、行政と団体が締結する協定の名称のことであった。

(会長)全て深堀りはできないと思うので、少し論点を出しながら、また、副会長から指摘いただいた内容を含めながら、少し議題を設定をして進めると深まるような気がする。今日はまずは、情報共有ということで次回以降そのような形で進めることができればいいと思う。

(委員)私も参加させていただいてから、「行政活動の」とかがずっと引っかかっていて、今日いろいろお聞きして腑に落ちた。行政がいいと思っていることにはお金を出すではないが、そう言われてしまうと提案しづらいというか、行政がよしとするものじゃないと話が進まないみたいな、何かそういうひっかかりがずっとあった。毎年、協働事業を募集しても応募がすごく少ない。いつも1、2件で、しかも、あまり内容も変わらない団体の支援をしていく。申し訳ないが、正直、審査員をしながらも魅力を感じない。プレゼンテーションする人たちも、もちろん活気のある人もいるが、マンネリ化しているというか、予算をどうやって使おうか、どう振り分けようかみたいなところで考えたのではないかと思うような予算割だった。行政がという頭があったことで、「これって私たちの団体手を挙げていいのか」みたいなことになっているのであれば、そこから考えた方がよい。市民が市民のために活動できることとか、もっとポジティブなものになっていけばいいなという気はしている。今まで審査していたものは対象が狭いというか、スパンが長い話というよりも、オリンピックがあるからとかそこに乗っかって行っている事業が多かった気がする。もっと根本的なこととか、もっと大事な部分について、継続的に、地に足のついた活動が対象ではないだろうかという気が正直していた。

(委員)まちづくりにつながるものが動き出すと継続していって、協働事業として育っていくと思うが、イベント的な感じのものとなると、その後が続かない。

(委員)私たちも勉強不足かもしれないが、その先の情報があまりなく、あの団体はあの点数を付けたが、その先どうしたんだろうかとか、内容は素晴らしいと思ったが、団体の人数が少なすぎて、活動ができたのだろうかとか、その後の心配のようなものもあったりした。支援したいなとか、応援したいなと思う団体もあったが、例えば、私たちがこの活動を評価したいとなった時に、この活動に参加する人いませんかみたいな発信のお手伝いをするとか、お金以外の部分での支援もできるような気がする。発想はあっても、実際に事業として回していくにはいろいろ難しい部分があるので、そこをサポートしてくれるものを案内するとか、何か私たちができることってそういうことだったりするのかなと思った。評価するだけで終わってしまっているのがいいのだろうかという気がしている。前回の時も、コロナ禍という点はあったが、アレルギーの団体の方たちに対する評価で、御本人たちが非常に不服だったという意見があったと思うが、あれもすごくひっかかっていて、内容的には非常に応援したいが、予算的な立て方が、私自身もちょっと「これにこんなにお金かけるんだ」という気もしていた。直接お話を聞けなかったという点も難しさの要因ではあったが、評価する側というよりも、問題点を一緒に考えて、応援する側の立場にこういう場が担うことができた方が私的にはやりがいを感じるのではないかという気がした。

(会長)そのあたりがこまえくぼに期待したい部分でもある。

(委員)プレーパークのことで、協働事業に提案した時に、審査委員長の方が、提案内容を一ひねり変えてくれて、押し上げてくれた。それがきっかけでプレーパークが育ってきた。私たちは最初から常設のプレーパークを協働事業で作りたいという提案をしたが、立ち上がって2年くらいの団体に、そんなことを任せられるはずがないということで、市と協働してプレーパークを常設するには何が問題で、それをどうクリアしたら常設できるのか、これを検証するための調査、研究をして、そのステップを踏んでいくことで、じゃあできるねというものに持ち上げていけるようなパイロット事業としてやってごらんというところにひねってくれた。今後私たちが審査する時に、そういう一ひねりもあっていいのかなと思った。提案されたものそのままではなく、継続できるような提案をこちらから返してあげたりもできればいいかなと思った。

(会長)現状の課題等はここではオープンに、忖度せずに言った方がよいと思う。それでできる、できないはあると思うが、一回全部出さないか。私が思ったのは、市民活動の実態とか課題をもう少し知りたいと思った。情報支援であったり、お金だけの支援ではないかもしれないし、むしろ協働事業提案制度ではない方がいいのかもしれないみたいなこともある可能性もある。そういった実態とかが私自身もまだ分かっていないので、その部分も分かるといいかなと聞いていて思った。

(委員)市が求めている協働事業が、単年度で終わる行政活動を求められているような気がして、でも、今もそこが大分変わってきているので、長期的なもので市民が市民のために動くような協働事業になっていくと、多分、私が副代表をしている子育ての輪という団体も、手を挙げてもいいのかなと思う。今の状態だと、行政活動としてはひろば事業というものが実際には行われていて、数は大体賄えている。ただ、多様な場所を選ぶ子育て世代の人たちの場所がほしいとなると、子育ての輪みたいなところがあると、そっちが好きだよねという人はそっちに行ける。それは市民発でこういう場所あるよというところで提案できる場所だったりするが、市民がやりたいことでしかない。やはり、さっきおっしゃっていたように、行政活動というこのタイトルは、結構諦めている人が多い状態を実際には作っているのかなという気がする。

(会長)本当は枠をそんなに絞っているつもりはないと思う。

(事務局)条例において行政活動については、地方自治法上で規定するものを言っていて、市民協働というのは、条例上、行政活動等としていて、もう少し広く捉えているが、行政に携わることに、協働するということが主になってしまっているところがある。ただ、活動されている大体の方は、行政活動をしたいと思って活動するわけではないと思う。こういうことに関心があってとか、こういうものがあった方がいいかなと思ってされていると思う。そういう部分のサポートとか情報発信等おっしゃっていただいた部分は、こまえくぼが担わなければいけないところである。条例を制定した時から、いろんな活動等が成長してきた中で、動きが変わって、こまえくぼの方では、条例では規定していない自由な活動というか、行政活動にとらわれないところも支援していく役割を担っていて、もっと進めていかないといけないところはあるが、そこの活動がまだ条例に入っていない部分もあるかとは思う。それを全て条例に入れてしまうのか、条例には含めないが、こまえくぼ等でサポートできるのか、運用面のところもあるとは思うが、そのあたりも考えていかなければいけないと思う。

(会長)実際、やることは同じだが、見せ方を少し工夫すれば変わってくる部分もあるのかなと思ったりもしたり、こまえくぼもできたりと状況も変わっているので、そういう環境変化を踏まえた中で、条例を改正することはいいタイミングだと思う。

(委員)行政活動の一環であることには間違いないわけで、市役所が関わっており、市役所の仕事から離れて存在しているわけではないので、私どもみたいなこういう場所をワンクッションに置いて、活動している内容は必ずしも市役所の仕事ではないということだと思う。あまり、行政という言葉に縛られる必要はないのではないかと思う。

(委員)受ける側がどう感じるかである。

(会長)まちを作っているのは誰なのかというところだと思う。基本構想では、市民がまちづくりの主体とあり、市民もまちづくりの主体ではあるのかなと思った時に、行政活動と捉えると、ちょっと捉え方としては、狭く見られる部分があるのかなという気はする。行政活動をお手伝いしているみたいに取る部分もあるかなと思う。

(委員)発信する市がどう考えているのかということをまず確認したい。フォーラムもそうだが、若い世代、新規の方を集めたいというのが今回のテーマなので、本当に市民のために活動できる人たちを募集したいのか、行政の求めるものをともにやってくれる人を探しているのか。

(委員)そのあたりは、市民協働事業提案制度でも、行政提案型と市民提案型と2つある。

(委員)市民提案型だとしても、行政が望むものしか採択されないということであれば、市民がやりたいということに、行政が協力するという流れはあまりないということになってしまうのかなと思う。そうすると、市民が市民のためにやりたいと思っているものがあっても、行政にとって基本構想の中にない等でできないということになってしまうと、行政がやりたいと思っているまちづくりの軸から外れたものがなかなか採択されないということになる。それはちょっと違うかなと思うので、そこがうまくそうじゃない形になるような中身になっていくといいのかなと思うが、お金を出すという部分もあるが、それ自体を行政がどう思っているのかというところではある。

(委員)先日ウォーキングのイベントがあって、その中で、狛江のテーマは何かといったクイズが出たが、その答えが私は分からなかった。ある意味、審議会のような場に出てきたので、こまえくぼのことも知ったし、実際行ってみたし、土手のあたりを回って電柱を調べたりしだした。我々が狛江のことを知らなすぎるということが、1つ前提として出てくるし、その上に立って進めていかなければならない。知っていることを前提にすると、出てくるものも出てこなくなってしまう。もう1つ、条例を読みだすと、やはり行政だとか、行政活動とは何か、市民活動とは何かという問題は必然的に出てくる。実際、我々はここで何をするか、狛江市が求める市民参加なのか、あるいは、市民が求める市民参加、市民活動なのかというところはかなり違うのではないかと思った。ちょっと乱暴な話にはなるが、審議会が条例等を放り出して、本当に市民がやりたいことを我々が並べていって、まずは、それを組み立てることが先決ではないのかなという気がした。そうすれば、理想とは言わないまでも、本当に求めるものが、少し形付けられる、そして、それを条例として形作っていく部分はその次ではないかなと思った。先に条例が出てくると、やはりいろんな問題が出てきてしまうかなと思った。市と市民、あるいは行政と市民、緊張関係を持ってきてもいいのかなと少し思った。

(会長)今いろんな意見が出たので、事務局と相談させていただいて、次回以降進めていければと思う。一方、審議会もまさに行政活動の中に関わっているので、そういう中での制約もあるので、うまく擦り合わせをしていきたいと思うので御協力をお願いしたい。

(委員)条例で考えるのであれば、今の条例のもとでできること、どこまでできるのか、限界があるのであれば、それに対してどのようにアプローチしていくかということを我々が勉強していかないといけないということになるか。行政という名前が付くことによって、何か縛られているような感じがするということだが、市民提案型の方で審査のテーブルに乗る前に返したものはあるか。

(事務局)審査の前段階でこちらから断るということはない。行政提案型も市民提案型も審査により不採択だったものはある。

(委員)市民提案型も行政提案型も全てこちらにまわってきて、我々が拝見している。そういったルートをすっきりしておかないと、いろんな誤解も生まれるのではないかと思った。

(会長)特に行政の方で駄目だと言っているわけではないし、自由に受けているのではないかという御意見だろう。

(委員)提案が出てこない点が課題である。

(会長)提案しても、撥ねられるのではないかと思って出されないのかもしれない。そのあたりの払拭の仕方はあると思う。実際活動されている方々もいらっしゃるので、次回以降この場で少し多面的に議論できるとよい。

(委員)ワクチンの関係でLINEを使い始めていると思うが、LINEで皆さんのやりたいことを募集しているといったこと等を流すことは可能なのか。

(事務局)今の枠組みではそのような対応は難しい。

(委員)もしくは、こういうことをやりたいという団体が、参加してくれる人を呼びかける等にLINEが使えれば、もう少し幅が広がるのではないか。

(会長)ポストコロナ、ウィズコロナ踏まえた条例づくりを進めていければと思う。

(事務局)1点だけ、条例を改正するというところで議論していただいているが、条例等の検証というところで、条例に規定する部分で、副会長におっしゃっていただいた定義の部分は、全体の骨格となる部分なので、当然条例の中の検討になると思うが、運用上の検証もこの中に入っている。例えば、こまえくぼでこういったことをやった方がいいということ等運用上で改善した方がいい点もある。条例に反映する部分だとか、運用上で、条例の規定を変えるまでではないが、運用上でこういう改善をした方がいいという内容も、今いただいた意見の中にも多くあったかと思うので、条例の建付けとして整理するものと、運用上でこういった改善をしていくものとが整理できればいいかと思っている。全部を条例に入れ込むというものではない。

(会長)副会長の方で何かコメントはあるか。

(副会長)先ほど言った定義問題ということで言うと、行政活動と行政活動の外側になる。市民活動というのは、そこをどのように考えていくのか。例えば、分かりやすく、公助、共助、自助ということでいうと、公助を充実させるためにそこに市民も加わって、公助をどんな風に膨らませていくのかという視点を引続き重視するのか、それとも、行政活動はこれからどんどん縮小していかざるを得ない、人口も減って、高齢化も進んでという中で、共助の部分をどういう風にもっと市民なりに膨らませていけるのか、そこにウエイトを置いて、市民もそこで自由に活動して、行政もその部分を膨らませる努力をしていく、そこにウエイトを置いていくのかというあたりで、方向性が変わってくるのかなということがあると思う。運用面で言うと、協働というのが狛江市でどう進んでいるのかという点を追ってまた伺えればと思うが、多くの自治体で、協働ということで大きな課題となっているのは、市民が考えることと、行政の各部署が考えていることが全然一致しないということがあって、これは計画上こう進んでいるから無理であるとか、協働が運用上うまくいっていない部分がかなりある。後、市民とか地域と各部署が協働を運用していく中で、しっかりした対話をする場というものがあるのかどうか、そこからどんな風に議論が膨らんで、こうしようとかああしようとか、次はこんな風にチャレンジしようとか、そういうプロセスが踏まれているのかどうかについてもすごく関心があるし、協働を考えるうえで必須の課題かなと思う。

 

(閉会)