1 日時 平成21年10月29日(木曜日) 午前10時~10時35分
2 場所 狛江市議会第二委員会室
3 出席者

会長 立川 忠道
委員 佐藤 淳一、曽我 誠一、義山 正夫、浅野 和男、田口 貴子、市原 広子、藤田 鋭、亀井 和美、石賀 健勝

臨時委員 小川 昭治、栗山 昇
幹事 都市整備課長 山田 稔、都市整備課主幹 山口 昭二

事務局(書記) 後藤 茂、上村 彰、牧野 仁、阿内 洋子、齊藤 順子(都市整備課)

4 欠席者 杉浦 浩、平山 博、贄田 義昭
5 議題 (1)調布都市計画生産緑地地区の変更(案)について(諮問)
6 提出資料 (議題1)調布都市計画生産緑地地区の変更(案)について(諮問)
「調布都市計画生産緑地地区計画書(案)
「調布都市計画生産緑地地区総括図(狛江市決定)・(案)」
「平成21年度調布都市計画生産緑地地区(狛江市決定)計画図(案)」
7 会議の結果

 会  長 それでは、議題の審議に入ります。議題(1)調布都市計画生産緑地地区の変更(案)についての諮問でございます。都市整備課長から説明をお願いいたします。

都市整備課長 本日は、調布都市計画生産緑地地区の平成21年度の計画変更の諮問ということでご説明いたします。まず生産緑地の概要について簡単にご説明いたします。

 生産緑地法は平成3年に変更され、保全する農地については、その緑地機能を積極的に評価し、調和した良好な都市環境を保全するために、新法による生産緑地が指定されております。この新法で指定された生産緑地は原則30年間の指定がされておりまして、通常その期間中は生産緑地を解除することができません。ただし、生産緑地法第10条により主たる従事者の死亡または故障により、農業が継続できなくなった場合は生産緑地を解除することも可能となります。

 生産緑地法が改正された平成3年度における狛江市内の生産緑地面積は165箇所、約48.15haございましたが、その後平成19年度における生産緑地は149箇所、約38.23ha に減少しております。平均しますと、1年間に約6,200㎡の生産緑地が減少していることになります。ちなみに、多摩部全域では、年度が多少異なりますが、平成5年度末における多摩部全域の生産緑地面積は3,479.5 haです。平成19年末では3,120.61 haとなります。平均しますと、1年間に約25.6 ha減少しております。以上生産緑地の概要をご説明させていただきました。

 それでは本日の議題の平成20年内に制限解除された生産緑地についてご説明をさせていただきます。

 お手元の資料1をご覧ください。第1の種類及び面積でございますが、今回の変更により変更後の狛江市内の生産緑地地区面積は約36.74 haとなります。

 次に第2の削除のみを行う位置及び区域としましては、表にございますように9件ございます。削除の内容といたしましては、地区の全てを削除したものは3箇所で、6箇所につきましては一部削除となっております。109番につきましては道路として寄付された分として約3㎡削除されましたが、生産緑地では10㎡以下の単位は表示しませんので、削除面積はゼロと扱っております。削除面積の合計は約15,260㎡となります。

 変更の理由でございますが、これには、道路等の公共施設等の用地に供したことによる削除、また所有者の方からの買取り申出にともなう行為制限の解除により、生産緑地の機能の維持をすることが困難となったこと等がございます。

 次に第3の追加のみを行う位置および区域といたしましては、2件で約130㎡になります。これは、既存の生産緑地の隣地に介在していた畦畔等が地権者に払い下げられたものですが、もともと生産緑地と一体として使用されているため、生産緑地として追加指定されたものです。

 続きまして2ページ目をご覧ください。新旧対照表でございます。表の左下を見ていただきますと、変更前は地区数149件で面積が382,290㎡でございましたが、今回、削除面積が15,260㎡、畦畔等の追加による面積増が130㎡です。また、精査しましたことによる面積増が190㎡ございまして、変更後につきましては、地区数146件、面積は367,350㎡となります。

 なお、新旧対照表におきまして、摘要欄にみなしと書いてございますが、これは、生産緑地法には昭和50年における旧生産緑地法と平成4年以降における新法がございまして、みなしの部分につきましては、旧生産緑地法にて指定された面積を表しております。

 続きまして3ページ目をご覧ください。今回の変更概要でございますが、先ほどもご説明いたしましたとおり、地区数と面積の変更となっております。

 それでは変更する生産緑地地区ごとの具体的な内容についてご説明させていただきます。お手元の資料1の2枚目の新旧対照表と資料3のA3見開きの計画図をご覧いただきながら説明をお聴きください。

 それではまず、資料3の計画図を一枚めくって見開いていただき、右上に図面番号1/5と書かれている図面をご覧ください。

 図面の左上に17番の生産緑地地区がございまして、こちらは西野川二丁目地内になります。図の上部に黒く塗りつぶされている箇所が今回の変更で削除する部分となります。こちらは買取り申出による行為制限の解除により削除するもので、変更前の面積は13,280㎡であったものが、今回、削除による2,010㎡の減、により変更後の面積は11,270㎡となります。

 次に、この図の右中央に23番及び27番の生産緑地地区がございまして、こちらは東野川二丁目地内となりますが、こちらも買取り申出により行為制限の解除による削除するもので、変更前の面積は23番が1,450㎡であったものが、削除による890㎡の減により変更後の面積は560㎡となります。また、27番につきましては、変更前の面積が3,570㎡であったものが、削除による2,580㎡の減と精査による40㎡の減により、変更後の面積は950㎡となります。

 なお、見開きの図面には記載してありませんが、資料1の新旧対照表に記載しております32番と33番につきましては、中和泉五丁目地内ですが、現地の実測や地積更正に伴う精査により増減を行っております。ただし、33番につきましては、増面積が10㎡以下だったため、面積の変化はございません。

 次に、資料3を一枚めくっていただき、右上に2/5と書かれている図面をご覧ください。図面の中央に44番及び45番の生産緑地地区がございまして、こちらは和泉本町三丁目地内になります。こちらは買取り申出による行為制限の解除により削除するもので、44番につきましては変更前の面積が5,400㎡あったものが、削除による790㎡の減と実測による精査30㎡の減により変更後の面積は4,580㎡となります。45番につきましては、変更前の面積が3,500㎡あったものが全て解除となっております。

 次に一枚めくっていただいて、右上に3/5と書かれている図面をご覧ください。図面の中央左上に90番の生産緑地地区がございまして、こちらは元和泉二丁目地内になります。こちらは買取り申出による行為制限の解除により削除するもので、変更前の面積が2,480㎡あったものが、一部削除により1,500㎡の減と精査による40㎡の増となり変更後の面積は1,020㎡となります。

 次に、この図面右下の96番でございますが、こちらも元和泉二丁目地内になりますが、これは畦畔等が地権者に払い下げられたもので、生産緑地と一体に使用されていますので、追加するものでございます。変更前の面積が2,580㎡あったものが、100㎡の追加となり、変更後の面積は2,680㎡となります。

 1枚めくっていただいて、右上に4/5の図面左側の109番の図面をご覧ください。猪方三丁目地内になりますが、この図の上に削除区域と書かれている部分があります。これは狛江市認定道路第468号線に接続する箇所について、道路改修事業に合わせて地権者の協力により生産緑地を道路区域に帰属したために、生産緑地を変更するものです。変更前の面積が11,150㎡あったものが、3.43㎡の減となりましたが、先ほども申しましたとおり10㎡以下のため、変更後の面積の変動はありません。

 次に、この図面右側134番につきましては、猪方一丁目地内になりますが、こちらは買い取り申出による行為制限の解除により削除するもので、変更前の面積が530㎡あったものが、実測後70㎡の精査増も含めまして600㎡が全部解除されました。

 次に、その南側に位置します145番につきましては、畦畔等が地権者に払い下げられたもので、生産緑地と一体に使用されていて追加するもので、変更前の面積が1,460㎡あったものが、30㎡の追加となり、精査による増90㎡も含めて変更後の面積は1,580㎡となります。

 次に一枚めくっていただいて、右上に5/5と書かれている図面をご覧ください。図面の中央下に149番の生産緑地地区がございまして、こちらは岩戸南四丁目地内になります。こちらは買取り申出による行為制限の解除により削除するもので、変更前の面積が3,390㎡あったものが、全て削除されました。

 なお、見開きの図面には記載しておりませんが、資料1の新旧対照表に記載しております151番につきましては、駒井町二丁目地内になりますが生産緑地を実測した結果、変更前の面積が1,300㎡あったものが80㎡の精査増となり、変更後の面積は1,380㎡となります。

 最後となりますが、今回の都市計画変更における東京都との協議については、本日の諮問に先だちまして本年9月28日付けで同意を得ております。都市計画法第17条第1項の規定により、調布都市計画生産緑地地区の変更に係る都市計画案を平成21年10月9日から10月23日までの15日間告示しましたが、案に対する意見等はありませんでした。今後の予定でございますが、本日ご承認をいただいた後、狛江市決定として告示する予定でございます。

以上で調布都市計画生産緑地地区の変更(案)についての説明を終わらせていただきます。

会  長 議題(1)の説明が終わりました。何か質問があればお聞きします。

委  員 生産緑地の面積ですが、精査した結果、各農地で面積が増えているのですが、精査と言うのはどういうことでしょうか。例えば従前は登記簿の面積で、今回実測をしなおして増えたということでしょうか。

都市整備課長 生産緑地につきましては、基本的に10㎡で丸めていることもございまして、最初の登録については細かい測量をしていない場合が多いです。測量をして面積を載せているわけではないので、その後、正確に測量をした結果によって変更していくことになります。

委  員 分かりました。今回は精査増や精査減といった丸められた数字が出ているのですが、実測の結果であるという理解で宜しいですか。

都市整備課長 そうです。

委  員 政策的なことですがよろしいでしょうか。年々生産緑地が減少してきていますが、狛江市には水と緑の住宅都市という大きな構想があるのですが、これに基づきますと生産緑地は狛江市にとって緑という構成要素の中で一番大きい要素です。市民が耕していらした農地に頼った都市計画をしてきた結果、公園等の公共的な緑の空間が少なく、多摩川の自然と農地に頼った環境の構想ができています。ここに来て、いろいろな事情で生産緑地が減っていっているわけですので、行政の方はどのようにお考えでしょうか。

都市整備課長 冒頭にもご説明しましたとおり、生産緑地は減少している状況にあります。これは狛江市に限らず、多摩部全体についてそういう状況がおきています。行政においてどう考えているかということですが、委員のご指摘のとおり、生産緑地は残していくことにしたいというのは行政としても考えているところです。ただ、生産緑地は民地であることから、行政からは農地として残してほしいというお願いしかできなく、なかなか歯止めがかかっていないのが現状です。これについては、狛江市だけの問題ではなく東京都及び全国的な問題でもあります。今後につきましては、現在東京都において、生産緑地も含めた民有地の緑の減少を防いでいく緑確保についての基準を策定しようとしているところです。生産緑地を維持していくためのインセンティブとして有効なものがないと生産緑地の減少が止まらないと考えていますが、これについては、東京都とも連携して検討していきたいと考えています。

委  員 もう1点は、農地の買取り要請の手続きがまずあると伺っています。その中で誰もいなければ、行政のほうに買取りの要請がいくという手続きだと聞いています。こういう時代ですし、私有地であることから、ただの手続きではあるのですが、農業委員会のほうとしましては、その辺の手続きをなさった上で何かございましたら、お話を頂きたいのですが。

委  員 農業委員会としては、今は届出制で、本人がこうしたいと書類が整っていれば認めざるをえない。啓蒙運動はしておりますが、農地が減ってくる一番の理由は相続税です。これを払うために本人もぎりぎりの選択をしているのだと感じております。

委  員 ありがとうございます。

委  員 狛江市の生産緑地は市街化区域の農地でして、生産緑地の指定をすることで固定資産税の減免がなされていると思います。これを解除することによって、固定資産税は増加するということになると思うのですが、固定資産税の課税がいつ変わってくるのか知りたいのです。多分市の納税セクションと調整しながら進めておられると思うのですが、さしつかえない範囲で教えてください。

都市整備課長 ご指摘のとおり、税金が変わるのは事実なのですが、いつの時点で変わるかは課税部門に確認し、お調べしてご回答したいと思います。

委  員 農地が減るのは残念なことですが、税収入があがるということが一方ではいいお話になるのかと思います。 

会  長 では、他にご意見ございますか。他に意見、質問等ないようでしたら、この議題につきまして採決をいたします。議題(1)、調布都市計画生産緑地地区の変更(案)の諮問について、ご異議ない方は挙手願います。

ありがとうございます。狛江市都市計画審議会条例第7条第3項の規定に基づき、本案件についてはご異議ないものと認め、可決といたします。

事務局のほうからは何かございますか。委員のほうからは何かありますか。他にご意見、ご質問等ないようでしたら、本日の都市計画審議会はこれで終了いたします。 

 


狛江市都市計画審議会委員・臨時委員名簿

肩書 選任の区分 氏名
会長 学識経験者 立川 忠道
職務代理 学識経験者 佐藤 淳一
委員 学識経験者 曽我 誠一
委員 学識経験者 義山 正夫
委員 学識経験者 杉浦 浩
委員 市議会委員 浅野 和男
委員 市議会委員 田口 貴子
委員 市議会委員 市原 広子
委員 市議会委員 藤田 鋭
委員 市議会委員 亀井 和美
委員 関係職員 平山 博
委員 狛江市の住民 石賀 健勝
臨時委員 狛江消防署長 贄田 義昭
臨時委員 狛江市農業委員会会長 小川 昭治
臨時委員 マインズ農業協同組合理事 栗山 昇