7 会議の結果
事務局
定刻でございますので、ただ今から令和4年度第4回狛江市都市計画審議会を始めさせていただきます。
本日はご多忙の中、ご出席を賜り、誠にありがとうございます。初めに、市長の松原から開会のご挨拶を申し上げます。
市長
皆様おはようございます。市長の松原でございます。
本日は、令和4年度第4回狛江市都市計画審議会にお集まりいただきまして誠にありがとうございます。また日頃から狛江市のまちづくりにご尽力、ご協力いただきまして、この場をお借りして感謝を申し上げます。
都市計画審議会の委員につきまして、杉浦様と吉井様が今回の都市計画審議会を最後にご退任されると、事務局より報告を受けております。
杉浦様におかれましては、平成18年から委員にご就任されまして、平成26年から現在に至るまで会長職をお務めいただいております。
吉井様におかれましては、平成26年から委員にご就任されるとともに、同年から現在に至るまで職務代理をお務めいただいております。
杉浦様、吉井様ともに長きに渡り、狛江市の都市計画行政に多大なるご尽力、ご協力いただきまして、心から感謝を申し上げます。
杉浦様、吉井様からこれまで頂戴しました貴重なご意見も踏まえまして、今後の狛江市の都市計画行政に活かしてまいりたいと存じます。誠にありがとうございます。
本日の報告事項は、用途地域等の一括変更(案)について、用途地域等に関する指定方針及び指定基準の改定について、岩戸北三・四丁目周辺地区地区計画について、狛江団地周辺まちづくりについて、狛江市都市計画マスタープラン・立地適正化計画について、都市構造再編集中支援事業の都市再生整備計画の公表について、の6件です。これらについてご報告させていただき、ご意見を頂戴したいと思います。
本日はどうぞよろしくお願い申し上げます。
事務局
誠に申し訳ありませんが、ここで市長は公務により途中退席させていただきます。
(市長退席)
事務局
これより、議事進行を杉浦会長にお願いいたします。
会長
狛江市都市計画審議会の会長の杉浦です。本日の議事を進めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
それでは、令和4年度第4回狛江市都市計画審議会を開催させていただきます。
本日は、招集委員15名のうち14名が出席されております。狛江市都市計画審議会条例第7条第2項の規定に基づき、過半数以上の出席ということで本会議は成立いたします。
次に、会議録の署名者を選出いたします。狛江市都市計画審議会運営規則第13条第3項の規定により、議長と議長が指名する委員が署名することになっておりますが、本日は山田委員にお願いいたします。
会長
会議の公開について事務局から説明をお願いします。
事務局
本日の審議会に先立ちまして、広報及びホームページで告知を行いました。本日9時30分より受付を開始いたしまして、1名の方が傍聴を希望しております。なお、報道関係等からの傍聴希望等についてはなかったことをご報告いたします。
会長
それでは、傍聴人に入室いただきます。
会長
初めに資料の案内をさせていただきます。事務局より説明をお願いします。
事務局
では、本日の資料について、説明いたします。
事前配布資料は、
当日配布資料は、
- 次第及び配布資料一覧(A4 1枚)
- 資料1 用途地域等の一括変更(案)について(スライド資料)(A4 6枚)
- 資料2 用途地域等に関する指定方針及び指定基準の改定について(スライド資料)(A4 2枚)
- 資料3 岩戸北三・四丁目周辺地区地区計画について(A3 1枚)
- 資料4 狛江団地周辺まちづくりについて(A4 3枚)
- 資料5 都市構造再編集中支援事業の都市再生整備計画の公表について(A4 7枚)
- 狛江市都市計画審議会委員・臨時委員名簿(A4 1枚)
以上となります。
ご質問等ある場合は、挙手をしていただきますようお願いいたします。こちらでマイクをお持ちいたします。それでは、杉浦会長お願いいたします。
会長
それでは、議題1、用途地域等の一括変更(案)について報告案件でございます。事務局から説明をお願いします。
事務局
議題1、用途地域等の一括変更(案)についてご報告させていただきます。
令和4年9月30日に開催しました第2回の都市計画審議会において、概要をご説明させていただきましたが、本日は変更(案)につきまして、詳細にご説明をさせていただきます。
まずは用途地域等の一括変更の経緯をご説明させていただきます。
東京都では、平成16年に区域区分及び用途地域等の一斉見直しを行いましたが、前回の見直しから約18年が経過し、区域区分及び用途地域等の境界根拠としている地形地物に変化が生じていることから、今回、東京都において区域区分等の変更を一括して実施することになりました。
その方針に基づき、東京都から都市計画法第15条の2に基づく区域区分の変更原案作成依頼があり、また用途地域等については市が決定を行うものではありますが、都市計画の整合を図る観点から、原則、用途地域等の変更も区域区分の変更と同時に行う必要があるとの通知がありました。
そのため、今回の一括変更のきっかけは東京都にはなりますが、用途地域等については、平成24年4月から決定権限が東京都から狛江市に移譲されており、この後の議題2でご説明させていただく狛江市の用途地域等に関する指定方針及び指定基準に整合させて変更をいたします。
今回の用途地域等の一括変更のポイントは2点ございます。まず1点目は、今回の用途地域等の一括変更はあくまで齟齬をなくすことを目的としているという点です。
地区計画の策定と同時に、用途地域等を面的に変更することとは異なり、用途地域境界線の根拠が消失したり、また現在の根拠が不明確である等で齟齬が発生している箇所について、用途地域境界線の根拠及び位置を変更することを目的としています。
ポイントの2点目は、GISデータを活用して、用途地域等の都市計画図書を作成するという点です。GISとは地理情報システムのことで、コンピュータを使って地理空間情報の電子的な処理を行う仕組みのことです。
狛江市では、平成13年から都市計画GISを活用して窓口で都市計画情報等をご案内しておりますが、今回、東京都からの依頼に基づき、都市計画図書の作成にもGISを活用いたします。
こちらのスライドは区域区分の概要になります。都市計画区域について無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため必要があるときは、市街化区域と市街化調整区域を定めることができ、その区域を分けることを区域区分といいます。
市街化区域とは、既に市街地を形成しているところと、概ね10年以内に優先的に市街化を進めるべき区域で、市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域となります。
狛江市では、多摩川に沿って一部市街化調整区域があります。
こちらのスライドは用途地域の概要になります。用途地域では、住居、商業、工業等、市街地の大枠としての土地利用を定めるもので、13種類ありますが、狛江市においては、7種類の用途地域を指定しています。
区域区分につきましては、東京都が作成する都市計画決定等行う際に作成する図書の基となる地形図が平成27年に更新されましたので、その更新に基づく軽微な修正を行う箇所が12箇所となっております。
なお、狛江市と隣接する世田谷区及び調布市とは変更内容について協議済みでございます。
用途地域等につきましては、東京都が見直しの方針を示しており、その方針に基づき狛江市では8箇所を都市計画変更を行う予定です。具体的には、用途地域の境界の基準としていた道路や通路等の地形地物が無くなった箇所が1箇所、地形地物に変更はないが、現指定の用途地域の境界の位置や根拠が不明確となっている箇所が6箇所、連続立体交差事業等により用途地域の境界基準としていた線路中心等が変更した箇所が1箇所となっております。
それでは具体的な変更内容をご説明いたします。スライドの図の左側が変更前の内容、右側が変更後の内容となります。
No.(1)-1、元和泉一丁目及び東和泉一丁目地内です。用途地域の境界の基準としていた高架工事前の線路中心等が小田急電鉄の連続立体交差事業等により変更した箇所で、用途地域の境界線を高架工事後の南側軌道端へ変更します。これに伴い、用途地域が、第一種中高層住居専用地域から近隣商業地域に変更する箇所があります。
No.(1)-2、元和泉一丁目地内です。こちらも同じく用途地域の境界の基準としていた高架工事前の踏切線が小田急電鉄の連続立体交差事業等により消失した箇所で、用途地域の境界線を南側道路境界線から20メートルの見通し線へ変更します。これに伴い、用途地域は近隣商業地域のままで変わりませんが、容積率が200%から300%に変更する箇所があります。
No.(1)-3、元和泉一丁目地内です。こちらも同じく用途地域の境界の基準としていた高架工事前の線路中心等が小田急電鉄の連続立体交差事業等により変更した箇所で、用途地域の境界線を高架工事後の北側軌道端へ変更します。これに伴い、用途地域等が近隣商業地域から第一種中高層住居専用地域に変更する箇所があります。
No.(1)-4、元和泉一丁目地内です。こちらも同じく用途地域の境界の基準としていた高架工事前の線路中心等が小田急電鉄の連続立体交差事業等により変更した箇所で、用途地域の境界線を高架工事後の北側軌道端へ変更します。
これに伴い、用途地域等が、第一種中高層住居専用地域から近隣商業地域に変更する箇所があります。
No.(2)、元和泉一丁目地内です。地形地物に変更はありませんが、現指定の用途地域の境界の位置や根拠が不明確となっている箇所で、旧都市計画道路界を基準としていた用途地域境を市道131号線の西側道路端から80メートルの位置へ変更します。これに伴い、用途地域等が、第一種低層住居専用地域から第一種中高層住居専用地域に変更する箇所があります。
No.(3)-1、東野川三丁目地内です。地形地物に変更はありませんが、現指定の用途地域の境界の位置や根拠が不明確となっている箇所で、用途地域境を市道699号線西側道路端から29メートルの位置とこれを東西へ延長した見通し線へ変更します。これに伴い、用途地域等が、第一種低層住居専用地域から第一種中高層住居専用地域に変更する箇所があります。
No.(3)-2、東野川三丁目地内です。地形地物に変更はありませんが、現指定の用途地域の境界の位置や根拠が不明確となっている箇所で、用途地域境を市道699号線北側道路端から38メートルの位置とこれを南西側へ延長した見通し線へ変更します。これに伴い、用途地域等が、第一種中高層住居専用地域から第一種低層住居専用地域に変更する箇所があります。
No.(4)、岩戸北一丁目地内です。地形地物に変更はありませんが、現指定の用途地域の境界の位置や根拠が土地利用転換により不明確となっている箇所で、敷地境界としていた用途地域境を私道東側道路端とこれを南側へ延長した見通し線へ変更します。これに伴い、用途地域等が、第一種低層住居専用地域から準工業地域に変更する箇所があります。
No.(5)、駒井町一丁目地内です。地形地物に変更はありませんが、現指定の用途地域の境界の位置や根拠が不明確となっている箇所で、駒井町上中村土地区画整理事業の区域界としていた用途地域境を「敷地境界」及び「公園境界」へ変更します。これに伴う用途地域の変更はありませんが、建蔽率が40%から50%に、容積率が80%から100%に変更する箇所があります。
No.(6)、岩戸南二丁目地内です。用途地域の境界の基準としていた地形地物が無くなった箇所で、過去に存在していた畑の境としていた用途地域境を真北見通し線へ変更します。これに伴い、用途地域が第一種低層住居専用地域から準工業地域へ変更する箇所があります。
No.(7)、和泉本町四丁目地内です。地形地物に変更はありませんが、現指定の用途地域の境界の位置や根拠が不明確となっている箇所で、都営団地内の通路中心としていた用途地域境を都営団地の敷地境界へ変更します。これに伴い、用途地域を準工業地域から第一種中高層住居専用地域へ変更します。
No.(8)、岩戸南一丁目地内です。地形地物に変更はありませんが、現指定の用途地域の境界の位置や根拠が不明確となっている箇所で、敷地境界としていた用途地域境を都市計画緑地・岩戸川緑地の境界へ変更します。これに伴い、用途地域が第一種低層住居専用地域から第一種住居地域へ変更する箇所があります。
具体的な変更内容のご説明は以上となります。
それでは最後に今後のスケジュールについてご説明させていただきます。令和4年10月16日に用途地域等の一括変更の素案に関する説明会を実施し、説明会では特に変更素案に対する反対意見等はございませんでした。
また地権者へは個別にご説明をさせていただき、ご了承をいただけたことから、変更素案を変更案として整理し、本審議会後に東京都へ提出いたします。
その後、令和5年9月頃に都市計画法第19条に基づく東京都協議と、令和5年12月頃に都市計画法第17条に基づく告示及び縦覧を行い、令和6年2月頃に都市計画審議会で諮問をさせていただいた上で、令和6年4月頃に都市計画決定及び告示を行う予定です。
報告は以上となります。
会長
ご意見・ご質問があればお聞きします。
変更は大幅な内容ではないですが、今後、都市計画の変更の手順を踏んでいく上での報告事項となります。
ご意見がなければ、続いて、議題2用途地域等に関する指定方針及び指定基準の改定について、報告事項でございます。事務局から説明をお願いします。
事務局
議題2、用途地域等に関する指定方針及び指定基準の改定についてご報告させていただきます。
まずはこれまでの経緯をご説明させていただきます。
平成14年7月に東京都は用途地域等に関する指定方針及び指定基準を策定し、平成24年3月には、狛江市が都市計画マスタープランを改定しました。
その後、平成24年4月に用途地域の決定権限が東京都から狛江市へ移譲されましたので、これらを踏まえ、狛江市は平成25年4月に用途地域等に関する指定方針及び指定基準を策定しました。
狛江市の用途地域等に関する指定方針及び指定基準は、策定から約10年が経過し、また用途地域に係る変更が大きく3点ありましたので、この度、用途地域等に関する指定方針及び指定基準の変更の検討を開始することになりました。
用途地域に係る変更の1点目が、平成30年4月創設された田園住居地域です。田園住居地域は、住宅と農地が混在し、両者が調和して良好な居住環境と営農環境を形成している地域を、あるべき市街地像として都市計画に位置付け、開発や建築規制等を通じて、その実現を図るために住居系用途地域の一類型として創設されたものです。
用途地域に係る変更の2点目は、東京都の用途地域等に関する指定方針及び指定基準が令和元年10月に改定されたことです。東京都では、平成29年9月に、2040年代に目指すべき都市の姿とその実現に向けた都市づくりの基本的な方針と具体的な方策を示す「都市づくりのグランドデザイン」を策定するとともに、策定した「都市づくりのグランドデザイン」に基づく土地利用のあり方を示しました。それら踏まえ、東京都では用途地域等に関する指定方針及び指定基準を令和元年10月に改定しました。
用途地域に係る変更の3点目は、狛江市都市計画マスタープランの改定及び立地適正化計画の策定です。こちらは令和4年11月28日の第3回都市計画審議会において諮問させていただき、令和4年12月20日に公表させていただいております。
以上の3点を踏まえまして、狛江市では、用途地域等に関する指定方針及び指定基準の改定を令和5年度に改定するために、今後、改定内容の検討を進めてまります。具体的な改定内容につきましては、令和5年度の都市計画審議会でご報告させていただきますので、よろしくお願いいたします。
ご報告は以上となります。
会長
ご意見・ご質問があればお聞きします。
委員
用途地域等の指定方針及び指定基準は全体に係る話だと思いますので、今後の手続きについて確認させて下さい。令和5年度に改定するとのことですが、都市計画審議会や議会への説明等はどのように行っていくのか、もう少し詳しく教えてください。
事務局
都市計画マスタープランの改定をした時と同様に、市の方で検討した案を、都市計画審議会において報告させていただき、改定に向けて進めていきたいと思っております。また議会へも建設環境常任員会において報告をさせていただく等、逐一報告させていただきたいと思っております。
委員
都市計画審議会で報告とのことですが、決定をするための都市計画審議会になるのか、都市計画審議会では報告だけで市の方で決定するのか、それはどちらになりますか。
事務局
都市計画審議会で諮問をさせていただいた上で、市が決定する事項です。
委員
分かりました。
会長
その他ご意見がなければ、続いて、その他の議題で何点かございます。事務局から説明をお願いします。
事務局
岩戸北三・四丁目周辺地区地区計画について、ご報告させていただきます。
当地区は、喜多見駅前で現在事業中である調3・4・16号線の周辺において、令和2年度からまちづくりを検討している地区です。昨年9月の都市計画審議会においてご報告させていただきましたので、その後の進捗についてご報告いたします。
資料3をご覧ください。今年2月に、まちづくりニュース第3号を住民の方々へ配布いたしました。1ページ目に、昨年8月に行ったアンケートの結果の概要、2から3ページ目に昨年10月に開催しましたまちづくり懇談会において、市からご説明した計画素案内容の概要、計画素案に対する意見募集においていただいた意見の要旨と市の見解を掲載しています。様々なご意見を頂いている状況ですので、引き続きご意見を伺いながら計画を精査していくこととしております。
これらを踏まえ、4ページにて案内している通り、3月5日(日曜日)にまちづくりワークショップを開催いたしました。スクリーンをご覧ください。参加された市民18名の方々に4グループに分かれていただき、(1)喜多見駅前、(2)用途地域の変更、(3)区画道路の拡幅、(4)建築物等の整備の方針、の4つのテーマについて意見交換を行っていただきました。活発にご議論いただき、多くの意見をいただくことができました。いただいたご意見を踏まえ、今後市として計画を精査してまいります。
岩戸北三・四丁目周辺地区地区計画についてのご報告は以上となります。
続いて、狛江団地周辺まちづくりについて、ご報告させていただきます。
当地区は、都営狛江団地周辺において、令和3年度からまちづくりを検討している地区です。昨年11月の都市計画審議会においてご報告させていただきましたので、その後の進捗についてご報告いたします。
資料4をご覧ください。狛江団地周辺地区まちづくりニュース第1号を3月に発行し、狛江団地周辺地区から20メートルの範囲を含めた区域の住民や権利者に配布しました。
ニュースの内容としましては、1ページから3ページには、8月に行ったアンケートの結果をまとめております。4ページは、令和4年12月11日に行った懇談会、懇談会と同時期に行った意見募集の結果とその回答についてまとめております。また5ページには、意見をいただいた結果をまちづくり方針に落とし込み、狛江団地周辺地区のまちづくりの方向性を示しております。
来年度以降の予定は6ページのとおりです。令和5年度以降に、東京都との協議、各課の要望をまとめ、都市計画の素案の作成から、まちづくり懇談会・説明会を行い、東京都との協議の状況にもよりますが、地区計画などの都市計画の決定を行う予定としております。
狛江団地周辺まちづくりについてのご報告は以上となります。
続いて、狛江市都市計画マスタープラン・立地適正化計画について、ご報告させていただきます。
当案件は、前回の都市計画審議会において諮問させていただき、原案のとおり了承をいただきました。その後、令和4年12月20日付で計画を決定し、公表いたしましたことをご報告いたします。
狛江市都市計画マスタープラン・立地適正化計画についてのご報告は以上となります。
最後に都市構造再編集中支援事業の都市再生整備計画の公表についてご報告させていただきます。
都市構造再編集中支援事業は、立地適正化計画に基づき、市町村や民間事業者等が行う一定期間内の都市機能や居住環境の向上に資する公共公益施設の誘導、整備及び防災力強化の取組等に対し、国が集中的な支援を行い、各都市が持続可能で強靭な都市構造へ再編を図ることを目的として、令和2年度に創設されました。
都市構造再編集中支援事業を実施するためには、立地適正化計画を策定するとともに、都市再生特別措置法に基づき、都市再生整備計画を作成及び公表する必要がございます。
狛江市では、先ほどの説明の通り、令和4年12月20日に立地適正化計画を策定し、狛江駅周辺地区については商業、文化、行政等の機能を誘導及び集約するエリアとして、都市機能誘導区域への位置付けを行いました。
また狛江駅周辺地区では、都市機能の向上に資する公共公益施設として令和5年度から開始する市民センター、新図書館及び狛江駅周辺道路の整備を、都市構造再編集中支援事業へ位置付けるとともに、狛江駅周辺をまちなかウォーカブル区域に位置付けて事業を実施するために、都市再生特別措置法に基づき作成した都市再生整備計画を公表いたします。
なお、狛江駅周辺道路整備により、道路にオープンカフェやベンチ等を設けることができ、道路を通行以外の目的で柔軟に利用することも可能になる歩行者利便促進道路制度、通称「ほこみち」の指定も予定しています。
その他の議題のご報告は以上となります。
会長
その他の報告事項が4点ございました。どれもテーマとしては重要な内容となっております。ご意見・ご質問があればお聞きします。
委員
岩戸北三・四丁目周辺地区地区計画についてお聞きしたいです。今後のスケジュールで、まちづくりワークショップはあと何回くらい行う予定なのでしょうか。
事務局
令和4年度の業務は、令和5年度も継続してできるように予算措置しています。
令和5年度は地区計画の原案作成に向けて説明会等を開催して進めていくことを予定しておりますが、追加でまちづくりワークショップを行うかについては、先日のまちづくりワークショップも踏まえ、予定を検討しているところですので、現時点ではまだ詳細をお答えできない状況です。
委員
私も先日のまちづくりワークショップに参加させていただきまして、色々なご意見があることを知りました。それら意見を集約し地区計画に反映していくには、まだまだ話し合いが必要だと感じました。特に道路と高さ関係については、改めアンケートを取ったりする等、地域住民の声をしっかりと出せるような形が必要だと思いますが、そのあたりはどのような見解でしょうか。
事務局
市民意見については、これまでも都市計画案を検討する際は反映してきたと思っておりますが、岩戸北三・四丁目周辺地区地区計画において追加でアンケートをするかどうかについては、予算の関係もありますので、内部で調整をしているところです。
本地域は、調布都市計画道路3・4・16号線(以下、「調3・4・16号線」という。)の整備もあり、令和5年度に地区計画を定めていくべき区域だと考えております。
しかしながら、岩戸北一・二丁目、東野川一丁目周辺地区地区計画のように地区全体に一括で地区整備計画を定めない方法もあるため、今後どのように地区整備計画を定めていくか等、内部での議論を深めていき、地域の方には説明会や懇談会等の形で意見交換をしながら今後進めていきたいと考えております。
委員
地区計画自体は策定後に、建て替えに合わせて30年~40年をかけてまちが変わっていくものですので、色々な事情があるとは思いますが、急ぎ過ぎず、地域の方の声が活かされることが一番大事だと思いますので、丁寧にお願いしたいと思います。
会長
私からも1点ございます。岩戸北三・四丁目周辺地区地区計画は、喜多見駅をどう考えるかということが重要だと考えます。
喜多見駅周辺の将来の在り方を十分に議論しながら、その周辺の岩戸北三・四丁目を検討していくことが重要だと思います。その手順を間違えないようにしっかりとご議論をお願いいたします。
事務局
喜多見駅周辺にはまちづくり条例に基づいて、まちづくりを考えるグループが設立されており、また都市計画マスタープランにおいても喜多見駅周辺は地域交流拠点に位置付け、賑わいを持てる地域にすることとしております。
このことから、喜多見駅周辺の用地地域等を変更することについてもアンケート調査を行い、喜多見駅周辺の在り方をこれまでも議論をしてきましたので、いただいた意見等も踏まえながらルール化を進めていきたいと考えております。
委員
狛江団地周辺地区のまちづくりについての意見ですが、今回の第一号のまちづくりニュースを見ましたが、この地区が都市計画マスタープランやその他のまちづくりの計画の中で、どのように活用されるのか、どのような役割を期待しているのか等が伝わってこなかったので、工夫した方が良いと思います。
具体的には、本地区の隣には医療施設があり、その医療施設は災害時は拠点となるため、狛江団地内については、市の全域から見ても災害に対応する重要性をもっている地域だと思います。
市としてそのような視点を持つとともに、考え方を示していくべきたと思います。
事務局
狛江団地周辺地区は、都市計画マスタープランにおいても、東京慈恵会医科大学付属第三病院に隣接しているため、医療防災拠点の位置付けをしています。
また公園を集約して複合施設を誘導したいという観点から、狛江団地の一部を都市機能誘導区域に入れております。
まちづくりニュースに関しては、紙面の関係で防災の重要性や医療機関との連携について記載できておりませんが、大きなオープンスペースがあれば、災害時には利活用できるため、狛江団地内の公園の集約を検討しております。
また医療機関との連携という視点から、公園の集約する場所は、東京慈恵会医科大学付属第三病院側である南西側にするとともに、地区内の上和泉地域センター等の施設も同様に地区の南西側へ移動させるという考え方を地域の皆様にご説明しております。
まちづくりニュースは、今後工夫をしていき、記載方法等を検討していきたいと思います。
委員
狛江団地周辺地区のまちづくりについて質問です。
現在、慈恵東通りについて都市計画道路事業が進行中だと聞いており、それに伴い慈恵東通り沿いにあるスーパーマーケットの移転の話も進んでいると想像しております。
この移転を含めた都市計画道路事業の件と、狛江団地周辺地区のまちづくりとの整合性はどのように考えておりますか。
事務局
今回、狛江団地周辺地区という地区計画を策定しようと検討しておりますが、
本地区の西側には、スーパーマーケットも含めたエリアで、国領町八丁目・和泉本町四丁目周辺地区地区計画を既に策定しております。
狛江団地周辺地区においては、賑わいやその他様々な機能があった中で団地が再生していく方が良いと思いますので、近くに医療機関があったり、スーパーマーケットがあったりすることは機能的に望ましいと考えておりますが、スーパーマーケットについては地権者との合意形成が取れていないため、都市計画道路事業が停滞している状況です。
スーパーマーケットについては、都市計画道路の整備を進めたい市の意向と、継続的に店舗を維持していきたい企業側の意向をどこで折り合いを付けていくかがポイントになってくるかと思いますので、土地利用転換がある際は、関係者とも調整しながら進めていきたいと考えております。
委員
今後もしっかりと調整を行っていただきたいです。
委員
狛江駅周辺地区の都市構造再編集中支援事業についてですが、2点お聞きしたいです。
計画の目標には多摩川の浸水の件等、防災についての記載がないかと思いますが、防災については、都市計画マスタープラン改定及び立地適正化計画策定の中で議論もしてきたことですので、この計画の目標と防災との関係性をお聞きしたいです。
またもう1点は、防災は特定の地区に限って行うことは無理があり、市域全体或いは隣接の自治体も含めて検討することが必要だと思いますが、一方で全体を調整していくことは難しいことだと思いますので、狛江駅周辺の問題や全体の防災の関係等を今後どのように進めていくかもお聞きしたいです。
事務局
今回の都市再生整備計画で設定したエリアでは、狛江駅周辺の具体的になっている計画を記載しております。この中では、防災の対策等はあまり打ち出せてはおりませんが、狛江駅南口については、条例に基づいてまちづくり協議会があり、市街地再開発事業として整理したいと考えている住民の方もいらっしゃいます。そういった住民の方たちとも議論を深めていき、市街地再開発事業として整理するのであれば、狛江駅南側の一部も浸水想定区域がありますので、防災拠点や避難場所としての機能も必要だと考えます。
防災については、狛江市全域で検討を進めていく必要があることから、令和4年12月に策定した都市計画マスタープラン・立地適正化計画において、新たに防災環境形成エリアを位置付けました。このことは、国土交通省が進める多摩川水系流域治水プロジェクトの中でも事例としても取り上げられました。
また今年の2月には防災まちづくりワークショップを開催し、台風19号の際に内水氾濫があった市内の南側にお住まいの方々とも議論をさせていただきました。今後も地域の方々とも、どのような防災まちづくりができるか等の議論を深めていくとともに、都市計画マスタープラン・立地的適正化計画に基づいて、防災の検討を深めていきたいと思っております。
委員
岩戸北三・四丁目周辺地区地区計画について、質問があります。喜多見駅を地域交流地区に位置付けるのは分かりましたが、喜多見駅の南側に調3・4・16号線ができた際に、喜多見駅にどうアクセスしていくのか等の記載が地区施設の整備計画が6メートルの区画道路以外、無いと思います。
駅前に広場を設ける等は隣接する世田谷区との関係で難しいことは理解できますが、駅を中心とした地区施設の整備計画をどのように考えていますか。
事務局
都市計画マスタープランでは、喜多見駅周辺は地域交流の拠点として位置付けており、また岩戸北三・四丁目地区地区計画では、調3・4・16号線を中心としてどのようなまちづくりができるかを検討しております。
喜多見駅へのアクセスについては、本市の高架下のふれあい側道や世田谷区で整備している歩道等のと連携を図ることで駅へのアクセス性の確保を目指します。
また地域交流地区についてですが、この地域の方々は低層の住居を好む方が多く、高さを制限するルールが既に存在するエリアも混在しておりますので、引き続き、どのようなまちづくりが良いのか等を地域の方々とも議論をし、検討を深めていきたいと思っております。
委員
意見を聞くことを中心にすると、大きな方針が出てこないことが多いです。
色々と意見があり調整をしているが、市として将来を考えると、この方針が大切だという意見等はもっと積極的に発言していって良いと思います。都市計画はそういうものだと思いますので、目先の困難はありますが、全体の将来を考えていくことが大切です。
ワークショップ等を通して市民意見を拾っていくことはとても重要なことだと思いますが、都市計画の政策を進めていく上で、市が中長期的な視点から方針を定めて市民を説得していくことも時には必要だと考えます。
都市計画審議会では、そのようなことを議論する場であると私は思います。
事務局
都市計画マスタープランの改定前の段階で地区計画を検討しておりましたので、市としての方向性等を打ち出すことが弱かったと思います。
令和4年12月には都市計画マスタープランを改定しましたので、その内容に基づいて、市としてどのようなまちが望ましいか等の方針をもって、今後市民の方にも説明等をして進めていかなければいけないと思っております。
会長
その他の議題で、多面的なご意見をいただきました。それらの内容を踏まえ、引き続き、市の方でも検討を進めていただければと思います。
他に何かありますか。
それでは、本日の狛江市都市計画審議会はこれにて終了いたします。
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