◆議題1 (仮称)子ども条例制定に係る取組の実施結果について
◆議題2 各種事例・取組結果における共通認識及び条例の構成案について
○事務局より資料1-1、1-2、2-1、2-2について説明
【会長】
これから意見交換を行っていただくが、まずは各種資料を参考に、参考となる例や、 そこから読み取れるポイント、いかした方が良い点等、お話をいただきたい。資料2 -1の条例の構成案については本日決定するものではなく、叩き台として一度議論を行うものである。例えば、子どもたちが権利について相談したいときや日常生活の中で確認したいと思っているときの市の窓口はどこになるのか。これは資料にある市の役割・責務のところにも入ってくるのか。
【事務局】
(10)市の役割・責務」や「(21)相談・権利擁護」にも関連すると思われる。
【委員】
資料1-1について、グラフ化してある設問がメインであると説明されたが、自由記述もかなりの分量があり、更に内容も千差万別で、的確な意見もかなりあったため、 ここも重要視できるのではないかと思う。また、WEBアンケートの実施報告から読み取れる行政としてのまとめというものもあれば教えていただきたい。
【事務局】
現時点での傾向としては、簡単ではあるがいくつか資料に記載した印をつけた点が 特徴的な点だと考えている。より深いものについては、事務局としては本日の会議において皆様の知見を拝借できればと考えている。
【委員】
自由記述について、かなり分量があるため、ある程度項目ごとに分けていただいて、 重要度が高いものを骨子に反映していくというのが無難なやり方だと思う。自由記述 の細かい言い回し等は拾いきれない部分もあるため、メインの数字の部分をどのように判断していくかを提案いただけると有効な活用になるのではないかと思う。また、世田谷区の事例にあるように、子どもが読めるようにルビをつけたり、子どもが読んでも理解できるような文言で記載する工夫は必要だと思う。他自治体では、実際に子ども条例を活用して、図書館整備を行った自治体も出てきている。そのようなボトムアップできるような部分も含めて、子どもが読んで声として挙げられるよう なものにしていけたら良いと思う。
【会長】
意見交換に当たり、今回の骨子がどのような背景から出てきたのかを事務局から説明いただけるか。
【事務局】
資料2-1で示した「3.条例の構成案(たたき台)」については、他自治体の事例等から広く議論のテーブルにあげるために要素を記載したものである。今後は、ここから削ぎ落とす作業や追加する作業を経ることを想定しているため、まずは、広く議論できるような形で今回提示したものである。
【会長】
今回のWEBアンケートの結果はどの程度反映されているのか。
【事務局】
具体的な内容については、例えば「3.条例の構成案(たたき台)」の「(4)子どもの権利」等とも関わりがあり、狛江市の条例としてどのようなものを記載していくか、また、その他の内容においてもどのようなものが相応しいのかを、今後、今回のWEBアンケートを含めた各種実施結果を踏まえて落とし込んでいくことを想定している。
【委員】
今回提示されたものは、最大公約数的に考えられる様々な項目を網羅的に挙げていただいているため、突飛な項目もないと思うし、本当は必要ではないかもしれないが、 議論のたたき台として入れている項目もあるように見受けられたため、WEBアンケー トの内容も見ながら、ここをこう書いたらどうか、ここは要らないのではないか、もう少しこうした方が良いのではないか、という議論をしていくことはできると思う。WEBアンケートの自由記述は、かなり分量があり読むのに時間が掛かったが面白かった。ここからどのようなことが読み取れるのかまでは事前に検討できなかったが、ここで皆で検討できれば良いと思う。恐らく事務局としては、今回の資料を作成する際、WEBアンケートの結果も見ながら今回の構成案を作成し提示されたものだと思っている。
【委員】
感想だが、やはり親が思う子どもの幸せと、主体である子ども自身が思うこうした方が良い、というのは違うといつも感じている。自分自身の子育ての時も恐らくはできていなかったと思うが、自分が子どもの時に感じた、そこで失敗したとか、もっと勉強した方が良かったとか、もっと色んなことに挑戦して習い事をしたかった、等のことを子どもに投影し、とりあえずやりなさい、と言うことがある。親の目線と子ど もの目線は大いにして食い違いやすいという前提に立って、「(21)相談・権利擁 護」のところかと思うが、世田谷区の事例にもあるように、ちゃんと意見をする場所がある、審議する場所がある、そして必ずフィードバックする、というところは、実際にやるとなると大変だが、必要と思う。どのような結果になろうと大人が意見を聞いてくれるということは大事だと思う。
【会長】
具体的に、条例において、例えば、子どもに向けたメッセージを記載する欄を設ける等も検討した方が良いということか。
【委員】
子どもへのメッセージについては、WEBアンケートの中でも子どもの意見を反映したつくった方が良いという意見が多かったと思う。北区の条例の中でも子どもの意見が一番上に来ていて、川崎市もある。このような子ども目線の形は狛江市でもいかしたら良いと思う。
【会長】
多くの自治体が条例の入口のところで子ども向けのメッセージを記載している。この点についても検討が必要かもしれない。
【委員】
どうしても言葉が話せない0歳・1歳児について、諸外国、特にスウェーデンでは どのように行っていくのかが議論されている中で、子育てについて、保護者のwell-beingが満たされることが、子どもに大きく影響するというのは研究結果とし て出ている部分もある。条例においては、子育て支援について網羅的に、well-being教育ではないが、子育て支援を手厚く加えてもらえると良いのではないかと感じた。
【会長】
大人の意識を変えることは大きな目的であって、子どもを変えたくて今回の条例をつくるわけではないため、大人の意識の変化であったり、地域の文化にも影響を与えることになり得るんだ、ということが明確になってくると良いかもしれない。
【委員】
条例の名称はいつ決定するのか。世田谷区は「子どもの権利条例」になっている。 町田市は「子どもにやさしいまち条例」で、北区は「子どもの権利と幸せに関する条例」となっている。名称に基づいて、何を大切にやっていくのかも大事で、どのような条例の名称でも中身は大体同じになるかもしれないが、根本的に意識を統一することを考えると今回の議題にも関係あるかもしれない。 また、資料2-1「4.構成案における各要素のイメージ(例)」について、子どもの声や子どもからのアンケートでは、学校についてのことも多いため、学校は敢えて分けても良いのではないかと思った。他自治体の事例をみると、施設関係者や施設になっているところもあるが、世田谷区だと「学校、子どもに関わる施設~」となっている。狛江市の条例も学校として一つの枠で分けても良いのではないか。
【会長】
関連して、先日開催された子ども関連団体情報交換会についても報告があればお願いしたい。
【委員】
当日は、アウトリーチヒアリングについて、途中経過の概要の話があった。親や姉妹は優秀過ぎて比べられるのがすごくしんどいとか、大人から暴言を言われた等があ った。ヒアリングでは、その際、子どもの権利条約のイラストを見せて、自分の受けた体験がどのような権利の侵害に当たるのかを子どもたち自身に選んでもらっているとのことであった。大人の思っている子どもの権利侵害と子どもの思うことは違っていて、そこは勉強になった。当日は、今まで以上にPTAやおやじの会の方たちも参加 してくれ、また、調布市で子どもの権利について活動している方にも参加いただいた。狛江市は小さいかもしれないが、このように行政も参加して市民が皆で話し合う場はとても素晴らしいという言葉ももらった。
【会長】
アウトリーチヒアリングに関しては、次回の会議において一度報告があると思うが、 条例の名称と学校とその施設をどのような項目にするのかについて、他に意見はあるか。
【委員】
今のことも大事であると思うが、WEBアンケートについて、私としては自由記述だけでも内容はかなり充実していると思った。大きく子どもからの意見と大人からの意見があり、結果を条例の内容に反映していく必要があるため、自由記述の内容を私たち自身も十分に理解する必要がある。ざっと見たところ、子どもの意見をある程度分類することができて、特徴的な意見としては、「大人は子どもの意見を聞いてない」、「比べられることが嫌だ」、「遊 びたいときに遊べない」のような意見があった。とても面白いと思ったのは、子どもが未来の社会を補う大切な存在であることを言ってくる大人に対して、そんなことを言うのなら大人は子どもの未来を保障しろ、という意見。子どもに将来自分のために 何かをやってもらう代わりに、権利を保障するようで、大人の都合がここにあると感 じた。子どもには義務を伴わずに権利があることの考え方を条例の中に入れた方が良いと思った。 大人の方はもっと複雑であり、賛成意見と反対意見に分かれる。狛江市としては、 条例を制定する以上は反対意見に対して、全く無視するような条例にするのは私とし ては適切ではないと思っている。反対意見は非常に典型的で、日本の伝統的な価値観 を教えることによって子どもを人間にする、子どもには教育の方が必要、権利を保障することよりも、大人が指導することで子どもを人間にするということを正面から言う方がいて、やはりそのような考え方の方がいるということが改めて分かった。昔は そのような考え方であるため、そのような意見もあり得ると思うが、子どもの権利条約はそのような考え方を180度転換して、子どもは大人の所有物ではなく、自己実現の道具でもないということを明確にした上で、子ども自身は大人と対等な個人としての権利があって保障されるべきであること、また、その上で、子どもであることを前提とした特殊な援助を受ける権利があるという考え方であるため、条例について、今回の反対意見に対する応答的な表現があっても良いのではないかと思った。一方で、 賛成意見については、賛成の中にも、賛成だが権利には義務が伴うことを明記した方が良いのではないかという意見や、より具体化した方が良いのではないかという意見、 フィードバックが必要ということや周知することが必要とか、若干抽象的な意見があ ったが、もっと具体的に公園が少ないとか、勉強できるスペースが少ないとかの意見 もあった。恐らく、時間をかけて整理すれば、大人の意見は賛成意見と反対意見に分 けて、賛成意見の中にも何も言うことのない賛成意見と、すごく勉強して芯をズバッと言う賛成意見、賛成意見だが注文をつけている意見や具体的な施策を求める意見等 で分類できるのではないかと思うため、分類分けをしていただけると分かりやすいと思った。自由記述は長いが面白いため、委員の皆さんも目を通していただけるとありがたい。今回のWEBアンケートの中で、感動した意見は47ページの「この条例を、大人だけで作るのではなく、子どもの意見を聞いて活かしていくことに大きな意味があると思います。私の勤務する園がある自治体でも既に制定され、園内だけではなく、地域の小学校や団体と学びの場を設ける等、制定して終わり…ではない取り組みが行われています。そして私の園では、子どもを市民に例え、何か話し合うべき事案が出てきた時に、子ども議会と称して、子ども自身が考えるという場を設けています。この取り組みを行うことによって、友だちのことをより理解しようとする姿勢や、平等に話を聞く様子が多く見られるようになりました。『子どもまんなか社会』の実現の ためにも、1 人ひとりが尊重され、お話ができない乳児の時代から、その思いに耳や 目を傾けてもらえるような温かい関わりが生まれることを願っています。そして、こ こ狛江で育ったことを誇りに思い、生きる力を育んでいくことができるよう、見守り 支える大人でありたいと思います。」という意見で、この意見はとても素晴らしく、この通りだと良いと思った。
名称にもつながってくると思うが、子どもの権利条例にぜひすべきという意見もあ った。また、狛江市のやっている子ども議会は意見表明の場としてはとても良いと思い、今後もいかしてもらいたいと思うが、運用に対して批判的な意見もあった。私としては、このような考え方から、名称はどうするべきか、前文の書き方をどうするの か、子どもの責務を定めるのか、予算の関係もあるが権利擁護委員を定めるのか、先程意見があった学校のこと等、このようなところから議論ができるのではないかと思 う。世田谷区も議論を重ねてきており、とても参考になるため、他自治体の事例を参考にしながら、良いものがつくれたら良いと思う。
【委員】
名称についてだが、条例の名称はとても大事で、やはり「権利」を入れてほしいと 思った。条例はつくって終わりではない。条例をきっかけとして、今後実践していく中で、「子ども条例」だと親が分からないのではないか。権利という言葉を皆で改めて学習していきたいと思った。よくあるモヤモヤで、「権利」は最大のモヤモヤであ ると誰かが言っていた。当たり前の状態を当たり前にしましょうということである。 当たり前な社会をつくって、それを皆で考えていくため、やはり「権利」という単語を入れてほしいと思った。
【会長】
今回のWEBアンケートの結果は自由記述を含めて公表するか。
【事務局】
全て公表する予定である。
【委員】
市民への啓発にも使うという考えであれば、自由記述に対するアンサーも必要では ないか。権利と義務は引き換えではないということや、間違っていることについて間違っているよ、というコメントではなく、そういう思いも分かるが私たちの目指すものはそうではなく、こういうことをベースとして議論を進めている、というようなアンサーがあった方が単に公開するより意味のある公開の仕方になると皆さんの意見を聞いて思った。
【委員】
皆さんが言ったように自由記述はとても貴重な意見だと思う。ただ一方で、アンサーとして意見に対して答えを出してしまうというのは違和感がある。この自由記述を 市民が読んでどのように考えるのか、考える時間を持たせた方がより子どもの権利に対する認識度が上がると思う。初めて聞いたという意見もあったため、どこの自治体 でもそうだが、まずは子どもの権利について大人に考えさせないといけない。非常に多くの項目があるが、これについて考える時間を皆さんに与えて、どうですかという 問いかけをするような形の方が良いと思った。本当に色々な意見があるため、うまくつくり替えていくと項目だけはできるのではないか。
【会長】
単に公開しても皆が見ないため、見てもらうための仕組みは大切になってくると思 う。アンサーまではいかないにしても、これをどのように活用していくのかが分から ないと読んでくれるきっかけにはなりにくいと思う。
【委員】
今回のWEBアンケートに対して、どのように受け止めたのか、答えではなく説明を するのは良いと思う。
【会長】
事務局が先ほど言ったように、ラリーをしていく、という言葉がそこにつながる気 がする。WEBアンケートで答えて答えぱっなしで終わりというよりは、市民の方が読んでくれて、受け止めてくれたと分かるとまた次の活動につながっていく気がする。
【事務局】
先日の子ども関連団体情報交換会では、とても多くの市民団体が集まった。先立って、WEBアンケートの報告を簡単にしたが、今後ホームページで結果を公開するとア ナウンスしたところである。当日は、その他にも子どもの声を聴くためにどうしたら 良いのかを皆で話し合う場も設けた。
【会長】
先程意見が出た「学校」という枠組みに関して、意見はあるか。
【委員】
学校の枠組みというところはあまりイメージが持てないが、今回のWEBアンケートの回答では学校の内容は少ないとも思った。今回のように、一度立ち止まって子ども の権利について考えて、子どもの意見を聴くという営み自体は素晴らしいことと感じ ている。学校現場では、受験も関係してくるため、できたできなかった、正解した間 違った、ということがあり、また、受験に対して親のプレッシャーをたくさん抱えて いる、ということも書かれていた。来年度の教育課程を考えているが、子どもたちができたできないではなく、興味と感心があることをとことん追求できるという、できたできないというのと主体的に学んでいくことは全く違ったものであるため、自分の興味と感心のあるものを自分で問いを立てて、自分で解決法を見つけながら進んでいくことは子どもたちはとても楽しいと思う。それは子どもたちの学ぶ権利につながる と思う。そういうところに触れるような教育課程の編成はできないかと考えている。 今回の自由記述はたくさんの意見が書いてあり、本当に勉強になる。
【委員】
公表する際も、整理した方が読んでくれる方には読みやすいと思う。 また、前文はとても大事で、なぜ狛江市で条約をつくるのか、どのようにつくると 考えているのか、動機が語られるべき。他の自治体を見ても、子どもの権利条約、子 ども基本法の理念に従ってと書いてあるが、理念自体についてはあまり書いてないと思った。子どもは単なる守る守られるだけの対象ではなく、権利の主体となるのであって、これは以前聞いた話だが、子どもが単なるものを詰めるだけの入れ物ではなく、 火を灯すべき松明なんだ、というような気持ちで子ども条例をつくりたいと考えており、前文の中にそういう言葉があると良いと思っている。また、義務や責務について書くべきかどうかについては、私としては本文では書くべきではないと思っており、 他の自治体でも記載している事例はあまりないと思う。ただ、権利には義務や責任が 伴うとの意見もあるため、それに対して全く触れないのはどうかとも思う。アイデア の1つだが、前文があり本文があるが、最後に後文をつくったらどうか。後文で、そういう意見もあるが、私たちはこのように考えて、このような未来になってほしいと考えて、子どもの権利を保障する意味で条例をつくりました、等があると趣旨がはっきりするし、意見に対して応答することにもなる。そういうことがあると良いのでは ないか。そういうことをやらないのであれば、Q&Aのような回答をつくる自治体もあるため、ここはこのような考え方で、例えば、権利があるから何でもやって良いのではない、言ったことが全部通るわけではない、のようなことを書いたものをつくるのもありではないかと思う。 また、子どもの権利擁護委員についてだが、必要という意見があった。一般論からすれば、条例を定めて、それに違反した場合の救済機関を定めないのは、かなり否定 的な意見・評価を受けるはずであるため、本当は定めた方が良いと思うが、予算の問題もあると思う。この場で予算のことまで心配する必要があるかどうかは分からない が、私としては権利擁護委員を定めることを案としては出しても良いと思う。
WEBアンケートでも意見があった子ども議会についてだが、子ども議会で使用できる予算はないのか。
【事務局】
子ども議会で出された意見に対する予算措置は、受け止めた上で各課で考える形と なっている。
【委員】
例えば、子ども議会で活用できる予算を年間30万円として、そこで議決した内容に 沿って本当の議会はやるように努力しないといけない、又はやらない場合その理由を説明しないといけない、等を仕組みとしてつくり、子どもの意見を市政に反映することができる制度づくりができると面白いのではないか。WEBアンケートを読んでいると、色々議論するが結局レールに沿って大人が指導する形となるため面白くないとい う意見があった。そういう仕組みがあると大した予算も掛からないと思うし、面白いのではないか。
【会長】
権利の救済のところにもつながってくると思うため、相談窓口の項目ではなく、救 済の仕組みのようなものを一つ項目立てした方が明確に伝わって良いのではないかと 思う。 自由記述については、本日意見があったとおり、事務局において分類分けをしても らい、それをもう一度見返しコメントしていくという作業を次の会議までに私たちの宿題にしたいと思う。
【委員】
自由記述の全文を公開するとのことだが、要点だけで良いのではないか。要点を出していただいて、その上で参考資料として全文を出した方が良いと思う。アンケートに回答をいただける方は、すごく求めている方とネガティブな意見を持っている方の 両極端になりがちで、特になしと書いてくれた方は今の状況に満足している傾向だと思う。要点でまとめたものと参考資料として全文を出した方が、読みやすく、これか ら皆で考えていくに当たってマイナスな意見に引っ張られないため、いきなり全部出 すのではなく、読んでもらいやすい方法を一度考えていただきたい。
【事務局】
今回、市民一人ひとりの声を皆さんに読んでもらいたいということもあったため、 このような形で提示した。一方で、要点として提示することも検討したが、市民一人 ひとりの声を要約するのは歪んだ解釈になる恐れがあり、どこまで要約できるのかは 慎重な検討が必要である。
【委員】
一つ一つの声を要約する必要はないと思う。反対意見も興味深く読んで、そういう人もいる、そういう意見もあるということは受け止めるべき。私は、公表するなら全部した方が良いと思う。ただ、分類分けするとまとまるとは思う。
【事務局】
要約ではなく分類分けすることとさせていただく。
【子ども若者政策課長】
先程、自由記述に対するアンサーがあった方が良いのではないかという意見があったが、最終的には市の責任で回答はしないといけないと思うが、回答していくことが 条例の作成に直結するため、皆さんの中でも考えていただき、条例の名称についても そうであるが、目線合わせをしていただき、少しずつ対応してつくっていければ良い と考えている。
【会長】
今後そのように進めることとする。
◆議題3 第3期こまえ子ども・若者応援プラン(案)について
○事務局より資料3について説明
【会長】
市民参加手続きを踏まえた修正点について皆さんから意見をいただきたい。本日、最終案として本会議体として決定いたしたい。
【委員】
デジタル化の推進について、デジタルで利用したい方には利用しやすいようにする のは賛成であるが、これに伴って、各保育園や幼稚園等の事務負担の増加という点が 懸念される。推進するには各施設等受入れ先にも目を向けていただきたい。
【会長】
利用者側のメリットもあるが、現場としての負担感も行政としては配慮すべきとの意見かと思う。
【委員】
資料3-1「3.パブリックコメントでの意見(概要)及び回答(案)」の2番目の意見について、「オンラインの活用とか、誰かとのつながりは希望しているとか、 様々な提案ができるのでは。」という意見があったが、これに対して教育委員会での仮想空間でのアバターを利用した不登校支援については触れられないのか。
【委員】
教員に紹介はあり、仮想空間の提供があったが、具体的にできるところまではいっ ていない。
【教育部理事(兼)指導室長】
VLPというバーチャル・ラーニング・プラットフォームは今年度で2年目となる。1年目は、東京都から狛江市に空間が与えられる形で、そこに人をどのようにつけられるのかが一番大きな問題であった。そこに人が手当てできなかったのが現状である。 何回か試行という形で時間を決めて行い、そこに入ってくれた子もいるが、その後、定期的にその子がその時間に入ってくれるかは難しい。最初に一度入ったが、続かない現状は昨年度から続いている。今年度も利用があったが、やはり同様に継続した取組にならないのが現状である。
【会長】
令和7年度は参加しないということか。
【教育部理事(兼)指導室長】
令和7年度については、見合わせるという形で進めているところである。
【委員】
そういうことであれば回答として触れる必要はないと思う。
【会長】
市民説明会の参加人数が少ないと思う。時間帯の設定も本当に来て欲しいと思った ら、他の時間帯の方が良かったと思う。オンラインでの開催等、もう少し参加しやす い仕組みがあると良いと思う。
【委員】
計画の表紙について、上部に配置してあるガーランドはあまり相応しいとは思えな いため、不要ではないか。
【会長】
他に意見等なければ、最終的な決定については私に一任させていただき、それをもって2月18日に市長に報告させていただく。
◆議題4 その他
○事務局より資料4-1、4-2、4-3、4-4を配付
【委員】
資料4-2について、放課後クラブの民営化の記載があるが、公営より民営の方がサービスが充実していると書いてあるが、実際そうなのか。
【児童育成課長】
今回は、公設公営の学童クラブ、つまり放課後クラブを小学生クラブとし公設民営で行っていく転換となる。保護者からの要望で多い、開所時間の延長については、公設公営だと限界があるため、民営化することによって時間を長く取ることができる可能性があり、利用しやすくなるため、このように記載している。
【委員】
公営の場合は開所時間を早めたりすることができないのか。
【児童育成課長】
シフトを組んだり、人員の確保の問題もあり、民間で集める方が確保しやすい面が ある。待機児がいる中で、より柔軟性のある民営化を進めた方が安定的な経営につな がると考えている。
【委員】
結局はお金の問題なのか。民営化した方が給料等多くのお金を支出できるということか。
【児童育成課長】
事業者の給料体制にもよるが、公営だとどうしても条例で定めてある額しか出すことができない。
【委員】
条例を変えることはできないのか。
【児童育成課長】
条例を変えるとなると相当の整理が必要である。一部の職種の給料だけを上げることはできないため、全体の給料水準を整理しないといけなく、ハードルは非常に高い。
【委員】
民営の場合でも人を採用するコストは掛かる。確かに人を集めやすいことはあるかもしれないが、以前も意見として述べたが、民営化するのは良いと思うが、一つは公営のものを残してほしかった。
【児童育成課長】
学童クラブにはいくつか種類があり、公設公営で行っているのは学童保育所と放課後クラブであり、今回は放課後クラブを民営化するものであるため、公営の学童保育所は残る。
【子ども家庭部長】
今回民営化する放課後クラブには正規職員を配置できていない。会計年度任用職員 のみであるため、あまり多くのことを担ってもらうことはできない。そこを正規職員に変えることも今の状況ではできないため、民営化することとしている。公設公営の学童保育所については正規職員を配置しているため、引き続き公設公営で運営をして いく。
【委員】
結局は予算の問題ではないかと思っている。無限に予算をかければ何でもできる。 公営だとサービスが低い、民営だとサービスが良いという表現になっているが、限られた予算の中でなるべく早く良く運営するために民営化するということではないか。
【会長】
「民営化によるサービス向上」と記載があるため、誤解を生むかもしれない。表現を変えることはできないか。
【委員】
サービスというのは時間が延長することも含まれているため、違和感はないと感じた。明確にするなら、質を維持しつつ、サービス向上が生まれてくる、等か。
【会長】
公的機関であっても、時間の延長はできないことはないかもしれないが、予算の関係からできないため、民営化する選択にしたという説明に聞こえた。民営化によるサ ービス向上が望まれるとは誰が望んでいるのか、民営化を望んでいるわけではなく、 サービス向上を望んでいる。それを民営化につなげてしまうのが無理があると思った。
【委員】
他自治体でもそうだが、民営化することで、その法人が持っている様々なノウハウをいかしたとても魅力的なことができると思う。今回の学童クラブでもそうなるのではないかと思っている。地域連携や空いた時間の活用等、良い点はたくさんある。一律に公営でお金をかけてできることでもない。今までやってきたノウハウをいかしたものや地域の学生を巻き込んで新しいことをやる等、民営化にするととても面白いこ とができるのではないか。そういった良い取組を公営の学童クラブとも共有ができて いくと良いと思うため、良い点もあると思う。
【会長】
その他意見等あるか。
【委員】
議題1・2に関連した2月1日のイベントについてだが、西河原公民館でこまえこどもの権利を考える会でイベントを行った。 登壇いただいた副島先生は今年度の4月に教員人権研修をされていて、院内学級の先生でもある。入院中の子どもたちは悪態をしてしまうが、本当はこう思っているということ等、現場での子どもの権利の話も伺った。 その後、和泉小学校の鷲見校長が登壇した。和泉小学校は狛江市の中で子どもの権利に関する授業を実施している唯一の学校と思う。その中である事例を紹介してくれた。学校のチャイムを鳴らすかどうかについて、前の校長は鳴らさない方針であったが、鷲見校長になり、チャイムを鳴らすかどうか議論があったという。一年生の先生は大変なため、復活して欲しいということであったが、校長として決めても良いが、 せっかくなので子どもたちに聞いたらと先生に言ったという。その後、子ども同士で話し合ったが、普通、大人だと鳴らすか、鳴らさないかの二択の中で選択すると思う が、子どもたちは何度も話し合って、一学期は一年生が分からないからチャイムを鳴らそう、二学期は中休みと昼休みだけ鳴らそう、三学期は一年経って慣れるから鳴らさなくて良い、ということを子どもたちが話し合って決めた、ということを話してくれた。学校の中でこのように子どもの権利を子どもの声で学校現場にいかすことを実際にやっているところがあるのはとても心強いと思った。 また、森村先生は、第三小学校の特別支援学級の先生で、今まで不登校や発達障がいの子、感覚過敏の子たちの、言葉にならない声をとてもじっくりと聞いている方で、 学校に行けない子がどのような思いでいるのか、学校に行ったときにどのように感じ ていたか、子どもたちからじっくり聞きながら、それを動画としてまとめた資料で見せてくれた。 その後、交流会を含めて、狛江市の様々な子どもに関わる人たちと子どもの権利に ついて意見交換ができたため、とても有意義なイベントになったと考えている。
【会長】
その他意見等なければ、以上をもって会議を終了する。
-閉会
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