令和6年度 第1回 狛江市子ども・若者・子育て会議(令和6年4月19日開催)
1 開催日時 |
令和6年4月19日(金曜日) 午後6時30分~8時30分 |
2 開催場所 |
防災センター402・403会議室 |
3 出席者 |
委員:加藤会長、市川副会長、松田委員、馬場委員、毛塚委員、矢﨑委員、細谷委員、富永委員、梅本委員、小西委員、野木委員、山本委員、稲葉委員、豊田委員、北澤委員 事務局:冨田子ども家庭部長、山口子ども若者政策課長、岡本子ども家庭課長、中村子ども発達支援課長(兼)教育部教育支援課長、三宅児童育成課長、大橋北部児童館長、宮内子ども家庭支援センター長、西村企画政策係長、梶山企画政策係主事 |
4 欠席者 |
植村委員 |
5 傍聴者 |
3人 |
6 議事内容 |
|
7 資料 |
|
8 会議の結果 |
委嘱状の交付、自己紹介
議事1 子ども・若者・子育て会議に求めること及び前回までの会議のご指摘への対応について
事務局より資料1-1、資料1-2の説明
【委員】
感想だが、昨年度何回か会議を欠席したが、会議に来るモチベーションを持てなかったこともあった。他の委員から前回までの会議の様子は聞いている。市としてのスタンスを前回の会議で求められていたのではないか。にも関わらず、今回その説明が担当者にペーパーを読ませて終わりというのは残念。市の姿勢が問われていたのだから、しかるべき役職の人が説明すべきではないか。
【会長】
前回の会議での議論もあり、全員が同じ方向を向いて議論を進めるのは難しい。同じ方向に気持ちを向けていくためにも意見、感想がある方は発言をお願いしたい。
【委員】
子どもの意見を聴く手法について、子育て関連の団体に間接的手法で聴くやり方については以前から話していたため、やっと動くのかという思い。1年で子ども条例を作ると決まった理由や経緯を知りたい。
【子ども若者政策課長】
(仮称)第3期こまえ子ども・若者応援プランの改定が行われるため、それに合わせて同時にスタートするということと、こども基本法ができ、子どもの意見を聴くことが重要かつ自治体の責務であるため、条例でしっかりと仕組みを作る必要があると考える。市としては、条例の仕組みを早く整え、プランと条例をセットで進めたいと考えている。
【会長】
他市が行ってきたことや成果物、実際に子どもたちにどのように聴いたのか、分かる範囲で調べるという話が前回ので出ていたが、その点に関してはいかがか。
【事務局】
議題4で説明する。
【会長】
他市の状況を調査した上で市としてはこのスケジュールで進めるという判断か。
【事務局】
そのとおりである。
【委員】
子どもの権利条約自体が子どもの意見表明権を重視しているにもかかわらず、1年間という期間が決まっている中で作成するのは腑に落ちない。
【委員】
このスケジュール内で作成して、子どもたちの声を本当に聴けるかがとても不安である。委員の声すら聴いてもらえていない雰囲気を感じており、声をあげれば変わるという手ごたえを感じない中で、子どもの声を市政や条例に反映していくための姿勢を知りたい。こういう状況、空気感を市の上の方に率直に伝えて欲しい。市長、副市長がどのように考えているか。委員が同じ気持ちになっていない状態で、どうすれば同じ方向を向いて一緒に作ったと言えるか方策を探りたい。
【会長】
前回の会議では、子どもの意見表明ができるような状況ではない中、子どもの声を聴いたところで、それが本当に子どもの声であり、条例の中に活かせるような形になっていくのかということが大きな議論になっていた。意見聴取の土壌ができていないという現場の声が上がっているにもかかわらず、スケジュールが変わらず、子どもの意見を聴けるはずであるという思いで市の上の方が考えているのであれば、会議としての声を発信するというのはどうか。
【委員】
会議での意見は何を言っても参考なのか。子どもたちに同じ姿勢で意見聴取する場合、スケジュールが決定しているためその日にしか意見聴取できないことや意見は全て反映されず参考である、ということであれば、子どもも意見を言えないのではないか。
【委員】
子どもの意見を聴くことは大切であるが、その前に子ども自身に意見表明の考えがなく、また、大人も子どもの権利という概念がないため、育成することが必要であるが、とても時間がかかる。会議に出席し、議論を重ねていく中で子どもの権利に対する概念があることを知ったが、大多数の人が知らないのではないか。まずは条例を制定することで狛江市で議論を始めたという狼煙を上げる意味合いがあると考えており、また、条例を制定した後は組織などが必要であり、育てていくようなイメージを持っている。
【会長】
他市の条例を見ても、作られた時期によって内容が異なる。内容は動いていくものであるため、一度制定して終わりではなく、中身は変えていかないといけない。委員全体としては、狼煙を上げる1年だと動きやすいという印象なのか。
【委員】
狼煙だとしたら、「(仮称)子ども条例」という名前がとても気になる。最上位である条約が「子どもの権利条約」であり、「子どもの権利」という視点で初めて議論をするため、“right”が一番重要であり、権利という言葉で気付きになるのではないか。
【委員】
法律も突然変わる。そのため、一度骨子を作り、その後フィードバックをして進めていかないとここの議論も進まないと感じているため、条例を作り上げてから変えていくということで進められたらと考えている。
【委員】
2点確認したい。前回会議の議論で、子どもたちに土壌がないため、条例を制定する前にまずは土壌づくりから先にという声が挙げられ、子どもの権利に関する授業や児童館の取組など様々な案や意見が出ていた。前回のその議論を踏まえ、市として何か検討したか確認したい。また、こども基本法の中で、条例を制定しなければいけない期限は決まっているか確認したい。
【子ども若者政策課長】
1つ目の質問に対する回答としては、条例制定後に、条例に基づいて今後様々な施策を展開し進めていくということを第一に考えてきたところがある。2つ目の質問に対する回答としては、いつまでという具体的な期限はない。条例という形にこだわらず、市として計画などを策定する場合は子どもの意見を聴く必要があるが、その手法は自治体の裁量である。
【委員】
今後も会議で委員の意見を聴いていく、求めていくのであれば、事務局にそういう姿勢が必要だと思うがそれを感じることができない。まして、これから子どもの意見を聴いていくというのであれば、その前提として子どもに対してきちんとした説明や選択肢を提示する必要がある。これまでの事務局を見ていると子どもにそれができるか疑問である。当事者の意見を反映させたものができなかったら、住民が不利益を被ることになる。子どもの最善の利益を唱えるのであれば、市のスタンス、本気度を明確にしてほしい。それができないのであればこの会議体で建設的な議論ができないのではないか。また、議事録もきちんとつけてほしい。委員にも議事録にも確認依頼しているか。
【事務局】
委員長と副委員長に確認依頼している。
【委員】
他の自治体は全委員に事前に確認依頼しているところが多い。狛江市の議事録を見ると内容が薄く、市民にきちんと情報が行っているのかと疑問に思う。
【副会長】
大きく分けて2つ問題があがっていると思う。一つは条例をどうしていくか、もう一つはこの不信感をどうするか。2つ目に関しては、このままだと会議が進んでいかないのではないかと考える。委員が持っている不信感の在り方を聴いて、どのくらい反映してもらえるのか、どう感じているか、改めて事務局の意見を聞きたい。
【子ども若者政策課長】
土壌をつくるのは時間がかかるため、そのきっかけのひとつとして条例を作るということが事務局の立場である。東京都に関しては議員提案という形で、制定後に意見を聞きながら進めており、現在の市としては条例を制定した後に動かしていくということを考えている。今回はこのように提示させていただいたが、もっと時間をかけて土壌づくりから始める必要があるのではないかというご意見をいただいたため、それを踏まえた上で進めていきたい。
【会長】
「モヤモヤ」、「不信感」といった言葉が会議の中で出ているが、委員が言ったことがどこまで響き、変わっていく材料になるかが分からない。今回の話も事務局止まりなのか、上にまで話が入った上でこのスケジュールで進めるように言われているものなのか、そこが見えてくると変わってくると思う。このスケジュールで進めないといけないのであれば、一度作ってみて、上書きをしていくということが必要である。また、「権利」という言葉を条例に入れないのか、その方針などを確認したい。
【子ども若者政策課長】
条例の名前については仮称である。他市の条例を見てもそれぞれ名前が異なる。狛江らしい名前にすることも考えられるため、仮称としている。「権利」という言葉を入れないというものではなく、狛江らしい名前で考えられたらと思い、仮称としている。
また、スケジュールに関しては上に相談し、今回はこれで進めるということが決定している。子どもの意見をどう聴いていくかについて、シンポジウムやワークショップなど予算としてついているものもあるが、予算をつけなくても動けるものはあると考えているため、対応したい。
【会長】
疑義が出ているという報告もしているということか。
【子ども家庭部長】
空気感までは分からないが、市長には前回の会議後に報告し、今回のようなスケジュールを提示させていただいた。先に条例をつくり、そこから土壌作りをやっていくということを当初検討していたが、権利についての知識がない中で聴いても、形だけ聴くことになることが危惧されるため、土壌を作った上で条例を制定する方が良いのではというご意見をいただいた。そのため今一度持ち帰り、上に改めて報告させていただきたい。その後どうなるか明確な回答はできないが、どう対応できるか検討させていただく。
【会長】
子どもはもちろんだが、意見を聴く側の大人にも十分な知識があり、提示ができないと子どもも明確な回答をすることができない。子どもに対し、権利とはという単に答えを求めるのではなく、フランクに話し合える、考える場作りが必要であり、それが委員の中から出ている心配事の核になっている。提示されたスケジュールの中からは何を子どもに聴くのかが感じ取れない。事務局が考えたものを会議で検討する形で進めるのであれば、早い時期から共有する必要があるため、検討してほしい。
【委員】
事務局主導であることに対しての良い悪いではなく、会議としてはこうするのが良いという方面から考えた方が良いのではないか。子どもの意見を聴くということに対して、説明は誰が行うのか、意見を聴く対象、ターゲットなどの具体的なことをこの会議で提案していかないといけない。そのために関係機関の委員が集まっている。委員の中に小中学校の校長がいるため、学校で説明する時間が取れるのかということをこの会議の中で議論すればいいのではないか。幼児に対して意見を聴くということを問われたらそれは難しいと思う。そうであるならば、幼児からの意見は待ち、小中学校で道徳などの時間で取れるのであればその中で行っていこうという意見交換ができる。誰を講師にするのかなど、事務局で全てを提案することは困難であり、入り込めないのではないかと思う。
先日市長と話したが、その際も、意見が出たという報告はしたが、具体的にどうするかまでは話していない。親子が住みやすいまち、子育てしやすいまちを目指しているのであればそれに沿った条例ができるはずと考えている。だからこそ、集まった関係部署に対し提案し、対応の可否がもう少し見えた方が良いのではと感じた。
【会長】
前回までの会議での議論を踏まえて、空中戦になってしまっていたところがあるため、今回事務局にまとめの資料を出してもらったという経緯がある。細かい話をする前にどういうスタンスで作っていくか、もう一度検討していただき、それに合わせて会議で何ができるかを検討する。
【委員】
他市の条例を見て、現段階で狛江市でできることが分かってくると思う。
【委員】
就労支援をしているが、高齢の方で就労できていない人がおり、子ども時代の不登校が要因になっていることがある。条例を作るにあたり、一定の期間の中で作るよりも、時間をかけてでも子どもたちも安心して住める狛江市を目指し、親も子も委員も納得できる条例や施策を作る方がいいのではないかと考える。
【会長】
会議としてのお願い事項、具体的には時間的な余裕や土壌づくりやどんなこととセットアップして行っていくかなど、事務局にまとめて持ち帰っていただき、市長、副市長へ話してもらうのが一つの方法である。
【副会長】
今年度中に作るということを一旦外して考えるということか。
【委員】
作ってみてという考え方もあるが、現時点で期間を1年と決めなくてもいいのではと思う。
【副会長】
そこまで委員が言えるかどうかは難しい。そこが会議の位置づけの不明瞭なところで、どこまで言えるか、やらないといけないのか不明確なところがある。条例制定のスケジュールを令和7年度まで延ばすことはできるのか、市から委員に対して求められるものや、やらないといけないことがはっきりとしていないため、その都度提示していただけるとありがたい。
【会長】
空気感を上に伝えていただくと結果が変わるかもしれないが、時期はずらさないということか。
【子ども家庭部長】
改めて今回の会議で出たご意見を市長に伝える。市としては今年度中に制定するということを考えているが、遅れたらいけないというものではない。市としてはまずは計画改定と合わせて条例を作り、それから動かすことを考えていたところである。しかし、子どもの意見を聴く前に権利はどういうものか、大人の理解の時間も必要であるというご意見が出たため、条例制定までの期間を延ばせるのか持ち帰りとさせていただく。
【委員】
子どもの意見を聴くためには、まずは子どもに知ってもらうことが必要である。小中学校の年間プログラムの中に権利について学べる時間を設けて欲しいと提案しても年度途中の対応は難しいと思う。必要なことが明確に分かっているものがあれば、何かが決まるよりも前に子どもたちが意見を持ってもらえるような、知識を身に付けてもらえるような場や時間を設けることを別ルートで進めて欲しい。
【会長】
この会議はある程度先を見越して、ニーズ調査などを行い準備をしてきていることが分かるが、市民や子どもたちは準備体操がない中でプールに入らされるような状況である。そのため、今年を準備期間として使えたら良いのではないかということが委員の意見であり、教育などの分野にも声をかけ、平行して進めていくことが大事である。まずは空気感を改めて市長に伝えていただき、この先の進め方を検討していただく。会議の意見としては時期尚早であること、土壌づくりがまず先であること、権利という言葉を入れるかどうか、また、市としてどの程度の覚悟をもって進めようとしているのか、という点について市としての考えを提示していただきたい。
議事2 狛江市子ども・子育て支援に関するニーズ調査の速報結果報告について
事務局より資料2-1、資料2-2、資料2-3の説明
【会長】
この議題は報告事項であり、質疑等なければ次の議事に進めさせていただく。
議事3 (仮称)子ども条例及び(仮称)第3期こまえ子ども・若者応援プラン策定にあたっての方向性について
事務局より資料3-1、3-2、3-3、3-4の説明
【会長】
計画を立てていくにあたり、ここで検討した方向性が今後策定する条例や計画の根本的なものにつながっていく。狛江市が目指す姿や今後どのようなまちになっていくべきか、事務局に持ち帰ってもらえるよう、委員が感じているところを条例とは少し異なる視点からお話ししていただきたい。
【委員】
最上位の基本構想、基本理念に子どもの権利を守るや子どもの声を聴くということをきちんと入れてほしい。資料3-4のまちづくりに関するアンケートでは選択肢自体が大人が考えた子どもの意見になっている。子ども条例は一旦置いておいても、上位計画には子どもの意見や声を聴いたり、参加する権利などをきちんと入れて欲しいと強く思う。
【委員】
現行のものから大幅に変えるのはできないかもしれないが、こども基本法ができ、国がこどもまんなか社会を目指しているため、基本理念は「こどもまんなか社会」とし、国の方向性に沿って行くことが一番早いのではないか。子どもたちは主体的に子ども施策にかかわっていくという子どもの権利条約などを転換した考え方を取っている。
【会長】
子どもたちが意見表明できる土壌を作るということがリンクしてくるということで良いか。
【委員】
当時の野田こども政策担当大臣が、「こどもまんなか社会とは、常に子どもの最善の利益を第一に考えて、子どもに関する政策、取り組み、子どものど真ん中に据えられる社会であること。子どもは保護者や社会の支えを受けながら、自立した個人として自己を確立していく主体であり、権利の主体であることを社会が認識し、権利を保障し誰一人として取り残さない」という趣旨のことを言っている。0から考えることは大変だと考えるため、理念を見直すということを考えたとき、こどもまんなか社会で考えると手っ取り早いと思う。
【会長】
病児や障がい児の話が出てきていないため、そこに関しても盛り込んだ方が良いのではないか。
【副会長】
客体としては入っているということかと思うが、主体性や意見表明をどうするかが課題であると思う。
【委員】
子ども家庭部と教育委員会の間のずれがあるのではないか。子どもの権利を本気でやっていくのであれば、日々の中で子どもの権利が尊重されているのかということ、どうやって入り込んでいけるものなのかということについて教育委員会や学校の中と、この会議で話されていることに乖離を感じている。どうしたら良いか。
【副会長】
子どもの権利を子ども自身が知ることはもちろん大切だが、大人が知ることもとても大切である。他の自治体でも、子どもの権利や子どもを取り巻く施設などを守る内容が明記されている。作るまでも大人も勉強していく体制が大切である。権利があるということを示しても、子どもの周りを取りまく大人が権利のことを知らなかったら、権利を行使したくても行使のしようがないため、同時並行でどちらも勉強していく必要がある。
【事務局】
本計画については子どもと若者も含まれるため、若者に関する視点についても狛江市が目指す姿についてご意見をいただきたい。
【委員】
会議に出席している委員は子どもの権利があるということを認識していると思うが、一般の会社に勤めている人は知らない人が多く、保護者や市民に子どもの権利の基礎を理解してもらわないと意味がない。PR、宣伝の仕方や子どもの権利について覚えてほしいことなどを発展してできたらいいのではと考えている。
【会長】
資料の中に公園の遊具が少ないという自由記載があるが、少ないことがなぜ問題になっているか。多くの方は遊具がないと遊び方が分からない、遊具がある公園までいかないといけないということから公園には遊具が必要という意見がある。権利の話と矛盾するが、何もないところでも遊べる子どもにしないと自分の権利を主張できないということがこの会議での意見である。一般の方からするとそういう理論になってしまうということがわかった。だからこそ、土壌づくりが大切であるということ、権利についてはき違えて子どもたちに伝えて、意見聴取してもよくないため、それも頭に入れておかないといけない。
議事4 (仮称)子ども条例制定にあたっての視点の整理について
事務局より資料4-1、4-2の説明
【会長】
この議論の目的の1つは市長、副市長に会議の意見を伝えてもらい、再度提案してもらうためでもある。
【委員】
意見表明権を誇張するためには、意見表明権を実現するための条件づくりをする必要がある。意見があったときにはフィードバックするサイクルが大切であるということは国連でも言われている。意見聴取して、子どもの意見を聴いたということになるが、それは意見を聴くための条件を与えないまま聴取した場合、失敗例として記憶される可能性があり、それが残念である。条例を作るのであれば狛江市も頑張ったと言えるようなものにしたい。
【委員】
意見を聴くと言っても子どもが置かれている世界や関係性が狭いところで完結してしまうイメージがある。親、学校などの狭いコミュニティの中で意見をし、その意見を承りましたということで終わってしまう世界が多い。権利について話し、フィードバックがなく意見を承ったで終わってしまうのではなく、自分の意見を拾う第三者の目線が必要であると考える。子どもに対しての意見表明を聴く仕組みについて、もう少し具体的に守る組織などが大事だと考える。
【委員】
権利擁護の仕組みは意見表明権だけではなく、苦情や権利侵害をされているという申告を受けて対応する機関があり、継続的に活動する必要がある。狛江市で条例を制定し、権利擁護委員を選定する場合、翌年から誰が務めるのか、お金をどうするかという予算の問題もある。急いで条例を制定し、予算がないからできないというのは良くないのではないか。
【会長】
オンブズパーソンなどとリンクして条例を作っていかないと子どもの権利を守るということにつながらないということか。
【委員】
オンブズパーソンが議論された結果があるため、我々も議論しないといけない。狛江市だけで作るとなるとお金がかかることに加え、人も必要になり大変になる。
【委員】
資料1-2に記載されている5月の意見聴取では何をどう聴くか、決まっているのか。
【事務局】
どのような手法で意見を聴いていくかについては資料1-2のスケジュール下部に記載されている議論の論点を参考に、次の会議で議論をしていただき、ご意見を参考にしながら検討していこうと考えていた。たたき台として、今回は提示した論点で話していただき、大人が今考えていることを提示して進められたらと考えていたところである。
【委員】
他市の事例を参考に、具体的な内容をこの回で話し合っていくのか、それとも、アウトリーチ先や聴く内容について市としてのたたき台があって、それに対しての議論になるのか。
【事務局】
当初検討していたのは、市でたたき台を出し、それに対してご議論いただき、次の意見聴取の機会に向けていくということである。
【会長】
想定している対象、年齢、所属、障がいの有無などについてはいかがか。
【事務局】
資料1-2にあるステークホルダーにアウトリーチしていくということを考えていた。障がい児についての事業所等にも行く必要があるということも考えており、次回、ご意見を聞きながら検討したいと考えていた。
【委員】
検討すべき要素がたくさんある。自分自身、子どもの権利についての基礎的知識もようやく分かってきた段階である。委員の皆がどの程度の理解度なのか分からないし、基本構想や基本理念との整合性をとるように、と言われても、すべての内容が分かっていないとできない。分かっている人が集まって議論しているのであれば良いが、皆さんの知識が分からない中で意見交換をすることは自分の能力を超えており、難しい。
【委員】
意見聴取する前に権利の説明を子どもにしていただきたい。権利について子ども自身も分かっていない状態であるため、子どもの権利とは何かということをお願いしたいところである。
【会長】
そこはまだ固まっていない。この議論を時間をかけて行うべきではないかということは再三言われてきているところである。場所に来れている子どもたちだけではなく、来れていない子どもたちの声の取り上げ方やどこまで子どもたちの声を聴くのかについては予め決めておかないといけない。意見があったように、大人が説明できるだけの材料を持つことが必要であり、出てきたものに対してどのようにフィードバックするかということも問題になる。準備不足は否めないと感じているため、時間的にタイトであるという意見をあげていただきたい。
【委員】
現場の声としては、子どもに意見聴取をしたところで、子どもがどう返せるのか疑問に思っている。こういう場に来れない子に対してLINEなどで意見を吸い上げていったりする必要がある。この会議に出席し勉強を始めたが、子どもたちがどれだけ理解して、どれだけいい答えを返してくれるかなかなか読めない。
【会長】
現場の空気感や子どもたちにどこまで意見聴取できるか、現場として不安がある中で進めていくことに対する意見を伝えていただく。
【委員】
知る権利から選ぶ権利、選ばない権利も自由な権利であって、知る権利があるのにこれだと何も分からないため土壌がない中で条例を制定することは本末転倒ではないか。
【委員】
学校の状況について質問だが、子どもの権利についてどのように扱っているか。
【委員】
大人の学校に対する情報やステレオタイプをアップデートする必要があると思う。こども基本法が制定されて、子どもの意見表明が盛んに行われているが、一方で権利について指導する時間は取れないのが現状である。6年生だと社会科、公民の分野で権利、憲法、条例を扱う。狛江市で子ども条例が制定されたら、当然それも扱っていくようになると考えられる。授業も大きく変わっており、子どもたちが子どもたち自身で学習時間の使い方を考えるようなものになっている。学習計画を子どもたちの意見を取り入れながら主体的に学べる環境を作っている。権利そのものを扱うことは難しいが、意見表明が実現するという成功体験は取り入れるようにしている。
【委員】
意見聴取は何人くらいから行う予定なのか。
【子ども若者政策課長】
意見聴取する場所や聴き方によるが、ご意見いただきながら検討したい。町田市のシール投票や子ども議会などやり方によって人数は変わってくると思うが、やり方としてシール投票やワークショップなどが想定され、聴く内容によって人数も異なると考えている。
【副会長】
条例の子どもの範囲は18歳までか。こども基本法は子どもの概念や範囲が広くなっているがそこはいかがか。
【子ども若者政策課長】
決定していないが、18歳が一つの区切りであり、法律の範囲は広すぎると考えている。
【副会長】
年齢の範囲によってどこまで意見聴取するかが変わる可能性もある。
【委員】
話を絞り込んでいかないと先に進まない。小学校では授業として扱っているのであれば、中学校はどうであるかということになる。まずは周りの大人が知らないといけないが、この会議に出席しているから分かるのであり、議員でも知らない人もいる。そういう人たちに対してどのようにアプローチしていくか、また、この会議で策定することを具体的に示してほしい。次の資料としては、条例制定までの期間や目標値、その中での議論の自由度などを出してほしい。
まず最優先として条例の周知が必要であるが、どのようなところに周知させるかという具体的な方法を検討した方が論点がずれなくで良いのではないか。意見聴取したら3回聴くことになり、数カ月かかり、進んでいかないのではないか。
【会長】
意見聴取の方法や対象の年齢など委員間でのイメージがバラバラである。町田市だと、条例についてどのようなものを作りたいかという踏み込んだ話やミーティングを行っている。どこを目指していくのか具体的でないと意見聴取すること自体、子ども自身の不満や大人に対する不信感が出てしまう危険性がある。意見のすり合わせが必要である。
議事5 その他
事務局より次回の日程について
【事務局】
次回の日程は5月15日(水曜日)に開催予定である。また、メーリングリストについては、従来通りのメールでの情報共有があったため、従来通りの運用とする。委員の中ではメールを業務で使用している方もいるため、節度をもって使用していただきたいこと、また、議論は会議の中でお願いしたい。
【会長】
以上をもって会議を終了する。