令和3年度第4回狛江市人権尊重推進会議会議録(令和4年1月18日開催)
1 日時 |
令和4年1月18日(火曜日) 午後7時~8時55分 |
2 場所 |
防災センター402・403会議室 |
3 出席者 |
委員:東 裕、若柳 善朗、大仁田 妙子、宮内 友紀、樋口 ユミ、重国 毅 傍聴者:1人 |
4 欠席者 |
岸 真、増川 邦弘、山田 道子 |
5 議事 |
1.開会 |
6 配布資料 | |
7 会議概要 | |
1.開会 2.議題 (会長)私の個人的な読み方では、行政に限定していないものだと考えている。総論の2段落目の5行目に「狛江市全体で」という言葉があり、行政だけに関わらず市民も一丸となって取り組むべき課題としていると考えている。もちろん市役所が取り組む課題というものは大きいが、それだけではないと考えている。また、目次を見ていただくと「人権施策の進め方」の中に「市・市民・団体等の役割」とあるため、必ずしも行政には限らないと思う。また、SDGsのお話があったが「等」となっていることから、ジェンダー平等についてはここに含まれる。また、分野別施策に(2)女性の人権があるので、ここで述べられているものだと考えている。 (副会長)人権施策の進め方で「市・市民・団体等の役割」とあり、市民や団体も人権を尊重して取り組んで欲しいという解釈であるため、行政に限らなくて良いと思う。 (委員)今回はパブリックコメント等を行うことは考えていないということだっため、行政が取り組む指針をまず作成し、一つのスタートとするということであれば理解できる。しかし、市民の人も含めて行うということであれば、当事者参加という点において、もう少し工夫する必要があると感じたため、指針が誰にとっての指針なのか、皆さんの捉え方を知りたかった。 (委員)行政に限るというわけではなく、市民が主体的に実行していくと考えていたため、行政と限定しなくて良いと思っている。狛江市民が主体となって行っていかないと、やらされているということになりかねない。市民自身が良いまちにしていくという思いが必要だと考えている。 (委員)ジェンダー平等は皆さんはいかがか。私は今の時代、これを外した形で載せるのはどうかと思っている。 (副会長)女性の人権の部分にもジェンダー平等があるため、総論という出だしの部分としては記載しなくても良いのではないかと思う。 (委員)2015年にSDGsが採択された時の文言と揃えた方が良いと思う。ジェンダー平等も含めて書かれているのであれば、同じ文言にしても良いと思う。ただ、書かれていないのであれば、書かなくても良いのではないか。 (委員)国連で採択されたのは17個のゴールで、すべてを書くのはどうかとは思うが、私の意見としては、条例を定める際の背景にあった前市長のセクシュアル・ハラスメントの問題もあり、ジェンダー平等というのは他の自治体よりも重視しているものにしたいと考えている。書くことに支障がないのであれば、入れて欲しいという意見である。 (会長)現在国連の加盟国数は193カ国あり、その内3分の2が発展途上国となっている。その背景を視野に入れると、SDGsについて17個のゴールがある中で、貧困や保健、地球全体に関わる気候変動についてはベーシックで大きな問題である。もちろんジェンダー平等についても重要な問題ではあるが、この指針で触れられていないわけではないので、SDGsを紹介するということであれば、この文章が適切ではないかと思っている。 ―資料1IIIについて事務局から説明― (副会長)何か良い言葉があるか。 (会長)希薄さや不十分さ等かと思うが、欠如としてしまうとゼロになってしまう。 (委員)欠如というのは「あるべきものがない」ことだと思うが、人権問題の難しいところは当たり前だと思っていることが人権問題や差別につながっていることもある。無関心、無意識のうちにということをどう表現するかだと思う。 (委員)(2)相談・支援体制の充実で、コミュニティソーシャルワーカーやこまエール等の様々な支援体制があると思うが、具体的な体制について記載した方が、より狛江の取組のようになると思う。特定のものを書くのが難しい等あるかもしれないが、既に行っているものについては載せられるのか。 (事務局)指針は大きい方向性を示すものである。個別計画ではこまエール等記載しているが、指針は実施計画とは違って、あえて具体的なものを記載することは避けている。 ―子どもの人権・女性の人権について― (委員)15ページの「●教育・啓発の推進」の2つ目の施策について、「子どもたちが」となっているが、大人についても自分らしく、多様な生き方ができることが望ましいと思うので、誰もが等も良いと思う。 (委員)誰もがというのが自然な気がする。 (委員)ヤングケアラーを入れていただいたのは良いと思うが、「子ども(ヤングケアラー)が増える」となっているが、実際に狛江市として増えている等のことが分かっているのか。 (事務局)現時点で把握しているものはない。 (副会長)顕在化する等にすると良いかもしれない。 (委員)女性の人権の「●教育・啓発の推進」の1つ目の施策おいて、「差別の解消に向けた」とあるが、生きづらさの問題も密接に関わる問題だと思う。「差別や生きづらさの解消に向けた」のように、生きづらさを入れることはできないかと思った。 (副会長)その後に続く「正しい理解」という文章には、生きづらさはつながらないと感じる。 (委員)生きづらさの解消に向けた正しい理解も、「社会通念や慣習等、社会によって作られた性により生じてしまっている」というものだと思うので、つながる話だと思う。 (会長)差別の解消に向けた理解を深めることによって、結果として生きづらさの解消につながっていくもので、差別のある時よりも生きづらさというものは緩和されていくものだと考えている。 (委員)差別と生きづらさをどう見るのかだと思うが、差別か差別ではないのか線引きをした際に、差別ではないが生きづらさを感じている人がいると思う。そのような人達にも目を向けていくということを示せれば良いと思った。一人ひとりの生きづらさの問題まで含めて取り組んでいこうというのが基本条例の特長だと思っているので、指針でも示すことができればと思う。 (委員)生きづらさというものは差別よりもっと深刻である場合や、本人しか認識していないようなものである場合がある。差別というのは自他ともに認められる、もう少し見えるものであると感じるが、見えないところをどうするのか考えると、あっても良いような気がした。人それぞれで生きづらさを感じる人もいれば、感じていない人もいると思う。ただ、生きづらさの解消という表現が良いのか難しい。 (会長)確かに生きづらさは心の中の問題であり、それに対して行政等がどう関わっていくかである。どのような部分に生きづらさを感じているのか、ある意味露呈させるようなことがないと、その人の生きづらさが分からない。そこまで行政が入っていって良いのかが気になる。 (委員)その人の感覚だけで好き嫌いだという話であれば、解消しようという話にはならないと思うが、この背景に社会通念や慣習等というものが書いてあるので、その人の主観だけで決まるものではないと思う。すべての分野で生きづらさを入れるということではないが、ここの部分だけは入れても良いと考える。 (副会長)差別をなくすということで、結果的に生きづらさが少なくなっていくことにつながると考えている。生きづらさについては、女性だけではなく、高齢者や障がいのある人についても生きづらさはある。ここは性に関する部分だと思うので、差別としたままで良いと思う。 (会長)そもそも生きづらさというものについては、プライバシーに関わってくる問題でもあると思う。プライバシーというのは、他者から関与されないで自由に放ってもらう権利である。生きづらいことは誰しも抱えているものだと思うが、それを誰かによって無くして欲しいと思っているかだと思う。 (委員)生きづらさの問題というのは確かに当事者から始まる問題だと思う。その当事者の感覚の背景に社会的構造の問題があるのであれば、その構造を解消していかなければならないと思う。社会的に変えていかなければいけない背景があるのかどうか、あるのであれば変えていかなければならないものだと思う。 (会長)今回の指針の策定の基本であるが、アンケートを行い、抽出されたことを元に、指針の策定を行うことであるため、アンケートの結果とどこが結びつくかということも考えた方が良いかと思う。 (副会長)総論の2段落目の6行目に「誰もがより生きやすい、安心して暮らせる平和なまち」とある。生きづらさを解消するためという点では、全体の総論で仰っていた趣旨は入っていると思う。先ほどの女性の人権は個別の課題についてのものである。すべてを網羅しているところでは総論に書いてあるし、個別の課題だけですべてをカバーするものではないので、現状のままで良いと思う。 (会長)総論にある「誰もがより生きやすい、安心して暮らせる平和なやさしいまち」の実現に向けて、個別の人権課題に対して着実に行う施策がある。総論の部分が目標としてあり、その手段としての人権施策、その人権施策の中の女性の人権と考えたときに、女性の人権だけに生きづらさを入れるのかということだと思う。 (委員)全体を見ると生きづらさというものが女性の人権だけに入ると、その他の人権の課題については生きづらさはないのかということになりかねないと思った。 (委員)子どもの人権について、文言に具体的なイメージが湧くものが入って良いと思った。また、アンケートでは、子どもの人権に関することで課題と思うこととして「親の事情による不安定な生育環境で育つこと」に30%の方が答えている。これが「●いじめや児童虐待の防止」に入るのか、または里親制度の啓発や普及というものが入れられないかと思った。加えて「●教育・啓発の推進」の2つ目の施策の「自己の大切さ」の部分に、「世代間の交流の充実」等を入れて、色々な人がいることを教えられないかと思った。 (副会長)地域全体という部分に入れても良いかと思ったが、子どもの貧困対策にも通じるものがあると思う。 (委員)親の事情による不安定な生育環境で育つことというものは、インパクトが強いと感じる。それに対し「子どもの将来が生まれ育った環境によって左右されることのないよう」という文章は、綺麗にまとまっている印象を受けた。 ―障がいのある人の人権・高齢者の人権について事務局から説明― (会長)方向性の中に入っているかと言われれば、難しいと思うので、相談等のところで加えても良いかと思う。 (委員)高齢者の方や障がいのある人についてだが、成年後見制度がもう少し使いやすいものになれば良いなと思っている。使いやすさや後見人になってもらいやすさがないために、困っている人が多い印象がある。後見人制度につながっていないために、うまく事が運んでいないこともあると感じる。また、認知症の見守りがどれだけできるのかだが、家族もとても苦労していて、ケアについても色々お金がかかることがあるが、行政だけではなく、民間との連携をすることで上手に運営しているところもあるので、地域を強くするためにも必要なことだと思った。 (会長)「アパートなどへの入居を拒否されること」については、孤独死を懸念されているということがあるのか。 (事務局)アンケートだけでは具体的に何を指しているのかまでは分からない。 (副会長)今はとても多いと思う。一人だと貸さない人が多いと思う。親族が保証人になっていれば、亡くなった後の対応もお願いできると思うが、身寄りがない人については大家さんも貸しづらそうにしている。法的に何かできれば良いとは思うが、なかなかそうもいかないでいる。市営住宅はあるのか。 (事務局)市営住宅はなく、数は限られているがシルバーピアがある。都営住宅には年配の方が多い印象である。都営住宅については、比較的高齢者の方でも入りやすいものではあるが、一般的なアパート等では難しいというのが実態としてあるのではないかとアンケートの結果を見て思う。 (委員)精神の方のグループホームでアパート等を借り上げする場合は、事業所等とパイプを作りながら不動産屋さんに協力をしてもらっている。入金をしっかりしてもらい、空き部屋がなく回転良くやっているということも、どこかでやっていると聞いたことがある。片方の言い分だけではなく、双方の話し合いが必要であると感じるので、まずはそこからかなと思う。 (事務局)高齢者に限るものではないが、住居の確保が難しい方に向けた取組として居住支援事業を実施しており、福祉の計画にも記載している。 (会長)「●相談・支援体制の充実」という部分になると思うが、表現を工夫していただければと思う。 ―外国人の人権・性的マイノリティの人権について事務局から説明― (副会長)「戸籍上の『夫婦』ではないことによる不利益があること」については、法の部分の話か。 (事務局)アンケートからは読み取ることができないが、法制度の部分の話が大きいと思う。市のみで対応できるものであれば良いが、なかなか難しいところもある。 ―様々な人権課題について事務局から説明― (会長)全体については何かあるか。 (副会長)指針の中で出てくる「市」や「狛江市」は使い分けしているのか。 (事務局)一般的な市と狛江市で使い分けをしているので、整理させていただく。 (委員)当事者の方の声を聞く機会がないということが気になった。基本条例の中には、推進会議は必要に応じて専門家や関係者を会議へ出席を求め、意見を聞くことができるという文言がある。進め方の中に、当事者の直接声を聞く機会がないと、生きづらさや人権問題の解消が進むか進まないかに影響があると思う。当事者参加や当事者からの聞き取りというのがどのようになっているのか見えない。 (事務局)現在は指針の検討について行っていただいているが、今後は市の施策の評価等を行っていくことを考えている。また、この推進会議自体が、個別の案件を取り上げて相談を受けるというものではない。まずは今後、市の施策の評価等を進めていく中で、当事者の声や専門家の話を聞いた方が良いということであれば、そのような機会を設けることになると考えている。 (事務局)指針については、会長と最終調整の上、市長へ答申させていただければと思う。 2.その他 <閉会> |