1 日時

令和3年3月18日(水曜日) 午後6時33分から午後8時2分まで

2 場所

狛江市防災センター402・403会議室(オンライン有り)

3 出席者

委員:東 裕、若柳 善朗、樋口 ユミ、大仁田 妙子、岸 真、日下 美惠子、山田 道子、増川 邦弘
事務局:政策室長 冨田 泰、政策室市民協働推進担当 馬場 麻衣子、髙橋 ひかり

傍聴者:2名

4 欠席者  なし
5 議事

1.開会
2.議題
(1)人権に関する市民意識調査について
(2)指針について
3.その他

6 配布資料

令和2年度第2回狛江市人権尊重推進会議会議録
資料1 人権に関する市民意識調査(案)
資料2 狛江市人権施策推進指針の構成(案)について
資料3 各区市における人権指針の比較表

7 会議概要

1.開会
-出欠、配布資料についての確認-

2.議題
(1)人権に関する市民意識調査について
(事務局)資料1の人権に関する市民意識調査(案)の鏡文について、何かご意見などあるか。

(副会長)中身の話ではないが「すべて統計的に処理するので」を「すべて統計的に処理しますので」とした方が良いと思う。

(会長)前回議論した未成年の方の配慮について、この鏡文で行うということだがいかがか。

(委員)内容ではないが、読み進めていてルビを振る必要があるのかもしれないと思った。

(会長)鏡文について、これでよろしいか。特にないので、次に進みたい。

―「人権全般に関すること」について事務局より説明―

(副会長)問3のところについて、「自分の人権が侵害されたと思ったとき」と「自分の人権が侵害された場合」というのは1つの文章で表して良いような気がする。選択肢も「した」と「する」の両方が書いてあるので、それで良いような気がした。また、選択する数については1つとは限らないと思うので、限定しない方が良いと思う。

(事務局)「該当するものすべてに〇」で良いか。

(副会長)良いと思う。さすがに全部に丸を付ける人はいないと思う。

(委員)問2-1と問4-1について、それぞれセクシュアル・ハラスメントの選択肢がある。18のセクハラと19のDVについては、切っても切り離せないものではあるが、一方で選択肢の14に「職場での嫌がらせ」とある。セクハラについては基本職場で起きるものというのがおおよその認識だと思うので、できれば14の「職場での嫌がらせ」の下に持ってくると、流れとしてスムーズに読むこと、考えることができるのではないかと思った。

(委員)新型コロナウイルス感染症に関する回答の選択肢があまりないなという印象を受けた。例えば私の職場には生活困窮の方がご相談に来られるが、会社の業績悪化で収入が大きく減ってしまい、職を失ってしまった方や家を失ってしまった方からの相談が結構ある。それが人権に繋がる気もするので、そういう選択肢自体がないなと感じる。この時代に新型コロナウイルス感染症に関する統計を取っている市は、なかなかないと思うので新たに付け加えても良いのではないかと感じた。感染したことにおいて他の方から差別を受けたということも、選択肢にある「疾病」に読み替えて解釈をしてしまうかということについても考えたい。

(事務局)1つ設問を作って「新型コロナウイルス感染症によって人権侵害を受けたことがあるか」と聞いた方がよいか。

(委員)問2-1に含めてしまって良いか、それか別途触れた方が良いのかは判断に悩むところである。

(副会長)問5のところに「カ」という選択肢があるのでこれに合わせるか、別出しにするかを考えたら良いと思う。または疾病の後ろに括弧で「感染症を含む」とするか、別出しにするか。今の時代、新型コロナウイルス感染症についてクローズアップされているので、注意をして欲しいところだと思う。少し前だとエイズやHIV、ハンセン病があったが、今は確かに新型コロナウイルス感染症が大きい話題だと思う。

(委員)「感染症」というと、今皆さんがイメージするものはインフルエンザではない。実際に職を失った方や経済的なところで追い込まれている方がいらっしゃる。そう思うと項目としてある方が狛江市としてちゃんと見ているという示し方にもなると思う。

(委員)今においては新型コロナウイルス感染症における皆さんの苦境というのは明らかなので、一つの選択肢として問の2-1にあって良い気もする。問2-1で疾病に関することで侵害されただけだと、何の疾病なのか分からなくなってしまうので、別出しすると分かりやすいかなと思う。

(会長)確かに新型コロナウイルス感染症については重要な問題だと思うが、それ以外の病気については疾病という形でまとめてしまうと、逆にどうなのかということもありうるかと思う。

(副会長)確かに括弧の中に「新型コロナウイルス等の感染症を含む」という言葉が入れば良いのかなと思う。

(会長)問2-1で括弧を付ける形にしてそこに丸が付けられた場合、問5で「カ」を選んでいれば、感染症かそうではないのかというのは絞られると思うのだがいかがか。

(委員)感染したという事だけではなく、それに伴って生活に支障をきたしているというケースが結構ある。それもそこに含めて良いのかと思う。

(委員)疾病に関することとしても「カ」にいくとは限らないと思う。新型コロナウイルス感染症について、インターネット・SNS上で人権侵害をされたという方もいると思う。

(会長)どのようなことで侵害されたのかということと、どのような場で侵害されたのかという違いがあるので、そこを分けた方が良い気がする。

(副会長)問2-1は複数回答で、多数の選択肢に該当するようなことであれば丸を付けることができるので、新型コロナウイルスだけを限定しなくても良いと思う。

(会長)ア~タについて、例えば先ほどお話に出た「カ」と「ク」を選んで回答することもあると思う。

(副会長)問5はア~タをそれぞれ一つずつ答える設問なので、感染症に関してはある程度尊重されているが、インターネット・SNS上では尊重されていないということもあり得る。それはそれぞれで良いのではないかと思う。

(委員)職業という選択肢がないので、入れなくて良いのかと思った。問2-1では、選択肢の中身が人権侵害の内容と場所が入り混じっているので、もし一つの項目で聞くのであれば少し順番を整理した方が良いと思う。例えば、学校、地域社会、職場というのをまとめたり、内容に関しては上に持ってきたりして順番を変えてはどうか。また、職業差別というものが出てきてなかったので、どうかと思ったがいかがか。

(副会長)今おっしゃったのはある特定の職業に対しての差別か。

(委員)おっしゃる通りで、色々職業としてはあると思うが、以前、ごみの収集の職業に就いているときに非常に差別的な扱いを市民から受けたことについてご相談を受けたことがある。これは一つの例に過ぎないし、すべての職業を網羅して記載することはできないと思うが、仕事の内容についてという選択肢がないので気になった。アンケートの倫理の中で「その他」があれば良いということではないと思う。書かれていないということで、当事者の人が軽視されていると感じることがあると思う。少なくとも人権の市民意識調査なので、もし可能性があるのであればある程度丁寧に拾っておく配慮があっても良いのではないかと思う。

(会長)今のご発言は全くその通りだと思うので、ぜひ職業についての選択肢を作っていただけたらと思う。同和問題についても密接に関係してくる問題だと思うので、選択肢の作成には賛同したい。

(副会長)選択肢の5の括弧の中にある「社会的身分」の後に入れてみてはどうか。

(委員)今の選択肢の5の中に入れるのでも良いのかなとは思う。ただ集計のときに、5の括弧の中に含まれている内容が多いため、評価をしていくときに難しくならないかなとは思うが、入れるとすれば私も5の括弧の中かと思う。ただ、5に丸を付けられたとき、後でこの選択肢をどう評価をするか、どこに当てはまるのか分析がしにくくならなければ良いと思う。

(副会長)5に丸を付ける際には、内容のどれかに丸を付けるなどしてもらうのはどうか。そうした方が選択肢が増えなくて良いかと思ったが、事務局で整理していただきたい。

(会長)各分野についても、特にご意見などがなければ次に進ませていただきたい。

―「あなたのこと」について事務局より説明―

(副会長)「その他」というところで、男性や女性ではない回答をされる方を念頭においているのであれば、括弧はいらないのか。

(事務局)「その他」を選んだのであれば、特にそれ以上何かを書いていただくことは想定していない。

(副会長)3つ目の「その他」には括弧があるが。

(事務局)誤りである。「その他」の後ろには括弧は作成しない方向で考えている。

(委員)これは今日この3つの中のどれかで決めるという事で良いか。

(副会長)修正でも良いと思う。

(委員)この中で選ぶとしたら、1番上が良いと思った。「自認する」という事ではあるが、それでも答えたくない方のために「回答したくない」という選択肢もあるので、この中であれば1番上のものが良いと思った。

(委員)私も1番上のものが良いと思う。前回に比べて抵抗感がないと思う。また、「自認する」というところで聞いているので、思っていることを書いてもらえるかなと思う。もちろんどの質問にも丸を付けないという方もいると思うが、それはそれでその方の考えていることの1つだと思う。

(委員)私もお二方と同意見で、1番上のものが良いと思う。ただ、「回答したくない」という選択肢は、性別の設問だけなのかなと感じた。例えば、年齢や職業については回答したくないという方もいると思う。前回の会議録を拝見した際に「差し支えない場合お答えください」というものが挙げられていたと思うので、「あなたのことについて」の後にその一文を入れる配慮というのは検討した方が良いと思う。

(事務局)他の設問についても「回答したくない」とう選択肢を入れた方が良いか。

(委員)「回答したくない」という項目がすべてにあると良いと思った。意思を持って回答したくないということが分かるので良いと思う。

(事務局)性別については、1番上のものでよろしいか。

(委員)良いと思う。

(会長)違った角度からの話にはなるが、こういったアンケートは強制するものでもないので返送しないという選択もあるし、嫌であれば回答しないということもできる。回答したくないという意思表示を求めるということも意味のあることかと思うが、最初の鏡文のところにその趣旨を入れて、あくまで回答は任意と記載しておけば良いのではないかと思う。私自身が何かのアンケートをもらった際に、回答したくないものであれば回答しないし返送しない。このアンケートをどこまで分析したいかというところだと思うが、1つの案としてお話させていただいた。市民の方によっては、こんなアンケートは無駄だと思う方もいらっしゃると思う。

(副会長)問31~35については、皆さんがおっしゃった通り「回答したくない」という選択肢を入れて良いと思う。ここまでの問いは一般論的なものだが、問31以降についてはかなり個人情報に近いところなので「回答したくない」というものを入れても良いと思う。「回答したくない」という選択肢を入れてみれば、今後意識調査をする際にその選択肢を入れるべきかどうかの参考にもなると思うので、今回は入れてみても良いと思う。

(会長)問31については、1番上の例を採用することとし、それ以外の設問について「回答したくない」という選択肢を入れるかどうか、事務局で検討するということでよろしいか。

(委員)良いと思う。

(会長)市民の方からの意見ということで「市長や市職員、市議会議員からのハラスメントを受けたと思ったことがあるか」という追加質問項目について、何かご意見があればお聞きしたい。

(委員)私は最初にこれを読んだときに、特定の職業というのを載せるのは誘導尋問のような気がした。

(副会長)私も特定しすぎだと思った。この意識調査は、一般的なものを聞いているので今回はこれで良いと思う。今後さらにこういった部分も必要だということであれば、いただいた意見のような職業に関する調査をすることもあると思う。今回はこのままで良いと感じる。

(委員)今回条例ができ、意識調査に至っている経緯について私どもで共有ができていると思う。最初に話されていたが、どれか一つの職業を特定して記載するというのは、かえってその職業の方に対する偏りができると思う。もちろん様々な経緯があったというのは承知しての私の発言である。逆に職員の方や、議員の方も嫌な思いをされていることもあるだろうし、その逆ももちろんあると考えると、あらゆる職業を網羅していく必要が出てくると思う。今回は「その他」の選択肢でしっかりと回答したい方が意思表示をしていただくことが妥当かと考えている。

(会長)私の意見を述べさせていただくと、これは市が実施するアンケートということである。市長や市職員などと書くのではなく、公権力と個人の関係を考えると、公務員とそうではない方という2つの区別程度であれば、市が自らを顧みるという姿勢を示すということで入れても良いと思う。公務員による人権侵害と、市民同士の人権侵害とは性格が異なるため、その程度であれば入れても良いと感じる。特定されてしまうということであれば入れることについては問題があると思うが、特定されない程度であれば入れて良いと思う。意識調査を実施する狛江市の当事者意識を問われかねないということを市民の方からの意見で考えた次第である。これまでの狛江市の問題については、はっきり承知していないが、そういったこととは別に一般論として公務員とそうではない人という分け方であれば問題はないかと思う。

(副会長)その場合、どのような文言を入れるように考えているのか。

(会長)どこに入れるのかが難しいが「誰によって人権を侵害されましたか」というようなところがあればそこに加えられれば趣旨は伝わると考えている。

(副会長)公務員は全体の奉仕者と言われているところがあるので、公務員という書き方であれば良いと思う。ただ、どのような文言にして入れるのかというのが難しい。

(会長)抽象的ではあるが、問1で「あなたは、狛江市は人権を尊重しみんなが生きやすいまちだと思いますか。」とあるので、そこで何らかの形で公務員が人権を尊重していないということを体現するような選択肢を作れないかと思う。

(委員)今のお話は問2-1に組み込むという話か。

(会長)問2-1の選択肢に15と16があるので、公務員という選択肢を入れるということも良いと思う。

(委員)問2-1を見ると15と16にだけ使用者からや福祉施設の職員からといったような内容が突出してしまっているので、そこに公務職場の職員といった内容を入れるということでよろしいか。

(会長)おっしゃる通りである。

(副会長)使用者や社会福祉施設などがあるので、公務員というのを加えてもおかしくはないと思う。加えていただいた上で、グルーピングをしていただければと思う。

(会長)今のような形で、まとめる方向でよろしいか。

(委員)良いと思う。

(委員)この意識調査について、回答をしてみた際に全般的な違和感というものを感じた。問2-1と問5の違い、または関連性について、どのように考えられているものなのか気になった。片方にしかないものや両方にあるものとバラバラだと感じた。例えば「学校でのいじめ」や「職場での嫌がらせ」という選択肢があるのであれば、問5にあるような「インターネット・SNS上の人権侵害」というような項目について、なぜ問2-1にないのかと思った。または問2-1では「出身地」と書かれているが、問5では「アイヌ」と書かれていたり、問5にある「犯罪者」のことについては問2-1では全く触れられていない。問2-1と問5の関連性について疑問に思った。加えて、問5の「刑を終えて出所した人やその家族」について、刑を終えた人の家族だけではなく刑に服している人の家族については対象外なのかと思った。これは意図していてこういう作りにしたのか気になった。

(副会長)おっしゃったことはその通りだと思う。ただ問5については、今日お配りした法務省が出している啓発活動の17項目を念頭に作っているところだと思う。問2-1や問4-1については、自分たちの身近な問題について具体的に聞いているところだと思う。確かに関連性ということを考えるとずれているところはあると思うが、問6~25については法務省が考えている強調事項の中から、狛江市で問題になりそうなものを選んで作成しているところだと思う。私自身としては、事務局は今回の問6~25が関心があると考えて作成していると思っているが、そういうことでよろしいか。

(事務局)問5については、今後人権の指針を作成していく中で大きい項目となることを想定したものを記載しており、それぞれどのような課題があるかなどの設問である。問2-1や問4-1については、御自身の人権侵害に関する具体的な内容を問う設問である。

(委員)問5で書いてあって、問2-1に書いていないものについては加えていただくなどしても良いかと思う。先ほど話に出た刑を終えていない方の家族も、暮らしていらっしゃるので、そこも問2-1でカバーできればより設問が生きてくるのかと思う。

(委員)設問の作成の背景については理解したが、ぜひ問2-1に入れていただきたいのがSNSというところである。SNS上で色々な人権侵害があって自殺をしてしまう、というのが近年のとても大きな問題となっているところだと思うので、「学校でのいじめ」や「職場での嫌がらせ」の選択肢の並びに、「インターネット・SNS上での嫌がらせ」というの選択肢を入れることを希望したい。

(事務局)ご意見いただいたものを整理させていただければと思う。

(委員)法務省のものを参照したということを、そのまま設問に書いておくというのも一つの手かなと思った。例えば問5のところや全体のところに、狛江市のオリジナルというだけではなく「法務省のものに基づいて作られています」という文言があると、回答している方も「なるほど」と思うかもしれないと思った。

(会長)問5のところのどこかに、法務省の啓発強調項目であるということやそれに基づいて作成したことを記載していただき、問2については「どのようなことで」または「どのような場で」という観点から、選択肢の順番などを整理していただければと思う。

(委員)それぞれ問6~25の設問について、選択肢の順番について気になった点があれば会長や事務局の皆さんにお伝えして良いか。

(会長)お願いしたい。

 

(2)指針について
―資料2、3を基に事務局より説明―

(会長)ご意見があればお願いしたい。

(副会長)色々な区や市の見本があるので、大体この案で目次としては良いと思う。施策の推進については、適宜意識調査を実施するということを入れても良いと感じた。市民の皆さんの感覚というのを把握するためにもなると思う。今回の意識調査についてもどの程度返ってくるか分からないが、非常に有効な意識調査になると思う。

(会長)本日については、この方向性で進むということでご了解いただき、具体的な内容については今後作成していく過程で修正していくということでよろしいか。

3.その他
-事務局より報告-
次回会議日程は、意識調査の結果がまとまり次第の開催とさせていただきたい。大体6月ごろの開催を予定しているが、別途ご連絡させていただければと思う。

<閉会>