(1)令和6年度地域包括支援センター運営方針(案)について【資料2】
(会長)
議題(1)の説明者がオンライン会議に参加できていないため、議事の順番を変更して、議題(2)令和6年度地域包括支援センター運営方針(案)についての審議を先に行う。事務局より説明をお願いする。
(事務局)
地域包括支援センター(以下「センター」という。)の運営方針については、ここ数年においては、毎年度3月に開催している第4回の本協議会で審議いただいていたが、令和6年度はあいとぴあレインボープランが改定されることもあり、流れを変更した。
今回の第3回において、市からセンターに示す方針について審議いただき、その決定された運営方針をもとに、センターがそれぞれ各事業における具体的な計画を作成し、第4回の本協議会において、最終的に事業計画を含めた運営方針を決定していただきたいと考える。
それでは、【資料2】「令和6年度地域包括支援センター運営方針(案)」により、市からセンターに示す方針について、説明をさせていただく。なお、人口等の推計値については、策定前のあいとぴあレインボープランからのデータを使用していることから、現在の段階では調整中とさせていただく。
《 事務局より資料説明 》
(会長)
このセンター運営方針のもととなっているあいとぴあレインボープランだが、前回の本協議会で報告を受けたところである。現在は、中間答申が終わり今後パブリックコメントを受けて最終的に年度末までに策定していくこととなっている。
事務局からの説明があったが、質問はあるか。
センターから、現在の状況について提供いただきたい。私が会長を務める市民福祉推進委員会においても、介護人材の不足が課題として挙がっていた。本協議会において大変気がかりなのはケアマネジャー不足である。ケアマネジャーのなり手がいない、ケアマネジャーとして勤務していた人が転職してしまう、という話を現場から聞いている。ケアマネジャーがいないため、要介護者のケアプランをセンターが作成し、セルフケアプランとして対応しているところがあると聞く。ケアマネジャー不足はセンターの業務に非常に多くの影響を及ぼすことが考えられる。
(こまえ苑)
当法人は施設も有していることから様々な介護サービスを行っており、ケアマネジャーに限らず介護人材の不足は非常に深刻な問題と考えている。実際のところ現在非常に困っている状況ではないが、今後については大変憂慮している。
他市の例となるが、狛江市からの転出者について、他市のセンターにケアマネジャーの調整を行ったところ「ケアマネジャーがいないから受けることができない。」と断られたことがあった。数日後に担当するケアマネジャーが見つかったとのことで事なきを得たが、明日はわが身と危惧している。
センターにおいて要介護者のプランを作成することはできるが、本来のセンター業務と予防プランのバランスが難しいと考えている。
(委員)
私は居宅介護事業所を経営しているが、ケアマネジャーの募集をしても応募がなくずっと不足している状態である。本来は自分達の事業者で解決すべき困難ケースも、人手不足で対応できずセンターに関わってもらっているケースがある。センターが多忙なことは認識してはいるが、精神症状のある人等の複合的な課題は担当ケアマネジャーだけでは対応できずセンターに頼る部分はある。センター自体も人員不足しているように思う。重層的支援会議が始まる今後は、今までのようにセンターだけが対応するのではなく、繋ぎ先を作っていただきたい。
(会長)
そのための重層的支援体制整備事業であり、今後は重層的支援会議で議論していくことになる。
(あいとぴあ)
当法人においても人材不足は顕著であり、職員募集をしても応募がない。センターは多忙であり、センターの事業だけでなく一般の事業まで人手が足りていない。
(会長)
資料2の6ページ「(10)センター受託事業の実施」を見てもセンターへの委託事業が多い。どうにか整理できないものだろうか。委託事業をなくすことが難しい点は理解しているが、行政と調整し整理をしていくべきなのではないか。何を重点的にやっていくか、計画を作る前に行政と調整したらどうだろうか。
なかなかすぐに対応はできないだろうが、団塊の世代が後期高齢者になる前に対策をとらなければならない。国に任せておけないため、狛江市としてインセンティブを活用するなど、どこを重点的にセンターにお願いするか、行政はどのように考えているのか。
「VII章の各事業における具体的な計画」を作成する前に、センターと行政で調整していただきたい。現場と打合せを密にしていただきたい。
では、各事業の計画についてはセンターと行政で調整していただくこととして、議題2の令和6年度地域包括支援センター運営方針(案)については、これで承認いただくことでよろしいか。
《 各委員承認 》
(2)地域包括支援センター精神保健福祉士の取組みについて【資料1】
(会長)
それでは、議題1に戻り「地域包括支援センター精神保健福祉士の取組みについて」、配置してから2年半が経過したことから、現在の取組みや精神疾患に関連する相談内容の動向についての報告をお願いする。
《 事務局及び精神保健福祉士より資料説明 》
(あいとぴあ)
相談内容が多様化、多重化している。シンプルに対応できないケースが多い。
扉をしめてしまえば外から見えない、周りが気づかない。早期に判明していれば対応できたものも、重度化してからセンターに連絡が入り対応が難しくなっている。
課題としては、このようなケースの繋ぎ先がないこと。ケアマネジャーが対応していた困難ケースも、ケアマネジャーでは対応しきれずにセンターがずっと関わっていくことになっている。
(会長)
大事なのは、どうような体制をとっていくか、である。今回のあいとぴあレインボープラン改定のポイントでもある。センターは抱え込まないで行政に発信して欲しい。
全国的に精神疾患を伴う課題は長年家族の中の問題とされていた。現在は家族関係がもろくなっている。だが、なかなか顕在化しない。アウトリーチしていく、啓発していくことが重要である。日本は精神的医療に対してオープンにしにくい土壌である。
重層的支援会議が今後始まるが、そうはすぐに改善しない、非常に長期的な対応になるだろう。
今後も議論を重ね、精神保健福祉士のノウハウの蓄積にして欲しい。
(あいとぴあ)
このような複雑化したケースは、本人や家族の個人的な状況が様々である。その人ごとに対応が異なるため、支援者も変わってくる。どこから手をだしたらいいか苦慮している。
(会長)
今後の重層的支援会議は、コミュニティソーシャルワーカーを含めて対応していく。病気に関しての医学的な知見も必要である。今後、ずっと継続していく問題であろう。
他市の話であるが、世帯分離したことによって状態が良くなった例があった。本人にとっての家族と一緒にいるというストレスが一つ改善したことによって、本人の精神状態がよくなってサービスに繋げられた例がある。モアベターな方法を見つけることが大切であると考える。
狛江市には精神科の医療機関が少ないが、複合的ケースの対応において弊害になっていないか。
(あいとぴあ)
市内の大学病院には精神科の病床がないが、他地域の病床を紹介してもらっている。市内にないからといって悪いわけではなく、スムーズに他市へ流れてはいる。ただし、狛江市としてベッドを確保するためには、金銭的な後ろ盾は必要だと考える。
それ以前に、精神疾患が疑われることを認められない人を医療に繋げることができない。それをどうしたらいいかが悩みである。
(会長)
他市の話になるが、病院の精神科関係の職員が動員されてアウトリーチを行っていると聞いている。狛江市では、社会資源、アセスメント、何が足りないのか。
小さな不安からうつ病を発症する等、メンタルヘルスケアも大切であろう。
現場から提案していくといい。
(委員)
資料1で挙げられている課題を、資料2の方針に反映させなくていいのか。
(会長)
反映させて方針を策定していくことになる。
医療の現場では、精神症状のある人についてどう感じているか。
(委員)
私は介護認定審査会の委員をしているが、若年性の認知症が増えているように感じている。それが認知症なのか精神疾患なのか判断は難しいが、ケースとしてはかなり多いと思う。
(会長)
介護というと今までは身体のケアがメインであったが、自分の精神状態を自分でコントロールできない人が多くなっている。予防していかないと、そのような人は社会から孤立していくであろう。
今後も精神保健福祉士を中心に、複合化した課題への対応を引続きお願いする。
(3)その他
(事務局) 次回の本協議会は令和6年3月21日(木曜日)に開催することとする。
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