(1)新規公募市民委員の就任について
〈事務局より資料説明〉
(会長)
ただいま事務局より説明があったように、新規公募市民委員として伊吹山委員が委嘱を受けた。今後の地域包括支援センター運営協議会委員名簿は、【資料1】のとおりになる。
(2)令和5年度狛江市地域包括支援センター居宅介護支援事業所の委託について
〈事務局より資料説明〉
(会長)
ただいま事務局より説明があったとおり令和5年度の地域包括支援センター居宅介護支援事業所の委託について原案のとおり承認してよろしいか。
《各委員承認》
(3)令和4年度地域包括支援センター実績報告について
〈事務局より資料説明〉
(会長)
令和4年度地域包括支援センター実績報告について、質問や意見はあるか。
(委員)
1層と2層の生活支援コーディネーターとあるが、1層と2層の違いは何か。
(事務局)
1層は市内全域を対象としており、2層は該当圏域内に活動範囲を限定している。
(委員)
地域ケア会議では、事例により会議の出席者が異なっているようであるが、これは関係者のみを集めているという認識でよろしいか。
(事務局)
そうである。
(委員)
出席者の選定は市がしているのか。
(事務局)
地域ケア会議の開催については、各地域包括支援センターが主催しており、出席者の選定も各地域包括支援センターが行っている。市は地域ケア会議の結果について各地域包括支援センターより報告を受ける立場にある。
(委員)
自立支援型地域ケア会議とは何か。
(こまえ苑)
困難ケースの解決を目的とした個別ケア会議とは異なり、対象者の自立支援を推進することを目的に行う個別ケア会議が、自立支援型地域ケア会議である。
(委員)
虐待件数が昨年度と比較して非常に増加しているが、理由は何が考えられるか。
(あいとぴあ)
虐待件数の増加については、新型コロナウイルス感染症の影響により、虐待が顕在化しているのではないかと考えている。日々、相談対応を行っている中でも、虐待に関する相談は多い印象を持っていた。
(正吉苑)
虐待対応の件数は、こまえ正吉苑エリアでも増加しているが、一概にコロナ禍の影響とは言えないのではないかと考えている。コロナ禍以前とコロナ禍以降で、虐待ケースの家族構成や年齢などの傾向は変わっていないためである。今年度増加した理由については、今のところわからない。
(こまえ苑)
こまえ苑エリアでも虐待対応は増加しており、新規の通報も数件あった。こまえ正吉苑と同じく、コロナ禍が直接の原因とは考えていない。虐待対応増加の一因として考えられることは、従来、虐待に関する主な通報元であったケアマネジャーに加え、警察やクリニックなど関連機関からの通報が増加したことがあるのではないか。警察が傷害等の事件で対応した際に、高齢者虐待が疑われるようなことがあれば、積極的に自治体に通報をするようになっており、実際に警察の通報から対応に入ったケースがある。また、クリニックの医師の通報から、セルフネグレクトが明らかになったケースもある。
また、虐待ケースは短期間で解決することが極めて少ないため、1件新規ケースが増えると、関連する対応が長期間に渡って続くことになる。それも、件数増加の要因の一つと考えられる。
(委員)
様々な関係者が見守りに参加するようになったことは、良いことである。
(会長)
実績報告書中の件数データについて、各地域包括支援センターごとに数値に幅があることが気になっている。各地域包括支援センターで、どのレベルの相談を1件としてカウントするかが異なっていることが理由かと思うが、地域包括支援センター業務が、3つの地域包括支援センターで標準化されていないのではないかという懸念もある。今回の実績報告で判明した数値の差については、各センター長が話し合い、原因の究明を行ってほしい。
また、令和4年度の地域課題検討会議でも議論の俎上に乗ったようであるが、高齢分野と障がい分野の連携は非常に重要である。他市では、就労継続型支援B型の作業所に通所していた障がい者が、65歳以上になっても、通所を継続できるような試みを始めている。障がい者の高齢化が進んでいく中、高齢と障がいが分野を超えて連携し、本人にとってより良い選択を検討していってほしい。
高齢分野と障がい分野の連携に加えて、子どもがいない又は子どもが遠方の高齢者の入退院、施設入所、遺言作成支援、葬式、残置物処理など、多死社会を目前にして問題が山積している。そのような諸問題への対応について、あいとぴあレインボープランに反映するよう、市民福祉推進委員会でも働きかけている。家族によるケアを前提とすることは、日本の福祉の悪い点である。むしろ、子どものケアが見込めない場合のケアを重点的に考えていく必要がある。是非もっと地域課題検討会議を開催し、これらの問題を審議してほしい。
各地域包括支援センターのデータ件数の差について、事務局から説明はあるか。
(事務局)
現時点ではわからない。
(会長)
各地域包括支援センターの圏域ごとの特色や、高齢化率の差など、様々な要因があることかと思うが、データを分析するなどして、件数の差について説明ができる状態にしておくことが重要である。
それでは、令和4年度地域包括支援センター実績報告書については、【資料3-1】のとおり承認するということでよろしいか。
《各委員承認》
(4)その他
1.令和5年度運営方針の変更内容について
〈事務局より資料説明〉
(会長)
この件については、事前に事務局とも話をした。図の趣旨としては、地域課題検討会議を中心とした地域課題解決のためのフローということで、地域包括支援センターと市民福祉推進委員会は地域課題の解決において、直接関わり合うことはないものの、委員の意見を反映し、色を変えるなどして繋ぐ矢印を残す方向にしたいと思っている。各委員から、意見や質問はあるか。
(委員)
地域課題の解決フローとしては、矢印は除却して問題ない。しかし、市には実に様々な会議体が存在するのだから、市民の理解を促進するという意味合いにおいては、どのような図においても、矢印で連携を示す必要があると考えている。
(会長)
かつて、市民福祉推進委員会から、本協議会が諮問を受けたこともある。これまでも連携をしてきた経緯がある。
地域課題の解決フローという意味合いにおいては、矢印は必要ないか。
(委員)
そのような意味合いでは必要ない。しかし、会議体制を市民にとってわかりやすい形で整理するためには、矢印が必要である。
(会長)
市民福祉推進委員会では、あいとぴあレインボープランの改定に向けた重要な議論が始まっている。介護保険計画、高齢者福祉計画の改定も、高齢小委員会で議論されている。今後、新たな計画に沿った地域包括支援センターの在り方を認識しておく必要があると思う。次回の運営協議会では、計画の改定に向けた動きの中で、地域包括支援センターがどのように議論されているか、各会議体の状況を報告してほしい。福祉政策課へ依頼をする形でも構わない。
(委員)
以前、狛江市を含めた国内様々な場所で緊急対応が必要な患者が医療機関でたらい回しにされた事件が発生したことがある。その事件が発生した際、私は地域包括支援センター運営協議会の委員に加えて、市民福祉推進委員会の委員も兼ねていた。市民福祉推進委員会には多摩府中保健所の職員が委員として参加しているため、その問題について質問をしたところ、医療機関はどのような患者でも、救急搬送されれば受け入れなければいけないという、東京ルールが制定されたと聞いた。このように、会議は問題の解決のみならず、関係各所の情報共有の場でもある。横の矢印については、その経験に基づき提案したものである。孤立した会議では意味がない。
(会長)
地域包括支援センターについては、高齢者支援がメインではあるが、様々なケース対応の中で、高齢分野のみならず、障がい、子ども、医療、住宅、災害、交通など、様々な領域が関わってくる。今後も、より広い視野で、地域包括支援センターのみならず、地域包括ケアシステムの構築に向けた方策をこの会議で議論できればよい。
次回については、あいとぴあレインボープランの改定に向けた進捗状況を情報共有してほしい。
次回の会議については、10月11日(水曜日)に開催することとする。