令和3年度第4回市民福祉推進委員会(令和4年3月3日開催)
1 日時 |
令和4年3月3日(木曜日)午後7時から8時30分まで |
2 場所 |
狛江市防災センター402・403会議室およびオンライン |
3 出席者 |
委員長:宮城 孝 委員: 事務局: |
4 欠席者 |
熊井 利廣、河西 あかね、吉川 哲矢、桑戸 さやか |
5 議題 |
(1)審議 重層的支援体制整備事業実施計画(案)について |
6 資料 |
【資料1-1】狛江市第1次重層的支援体制整備事業実施計画(案) |
7 会議の結果 | |
(委員長) みなさんこんばんは。本日はお忙しい中、令和3年度第4回狛江市市民福祉推進委員会にご参加いただきまして、ありがとうございます。まん延防止措置が発動されていますので、開催方式につきましてはウェブ方式で実施させていただきます。 議事進行中は、音声をミュートにしていただき、発言をする際には挙手をお願いします。その際、ミュートを解除してからご発言ください。 では定刻になりましたので、議事を開始させていただきます。
(事務局) 熊井委員から本日欠席との連絡を受けております。
(委員長) それでは、本日の資料の確認をいたします。事務局から説明をお願いします。
(事務局) 資料説明の前に熊井先生が今年度をもって解任となり、新たに子ども子育て会議の会長に来年度から副委員長にご就任いただく予定です。熊井先生からは皆様に大変お世話になりましたとお伝えいただくようにとご伝言いただいております。 それでは、資料の説明をさせていただきます。 まずは本日の次第、 【資料1-1】狛江市第1次重層的支援体制整備事業実施計画(案) 【資料1-2】重層的支援体制整備事業の今後の動きについて(予定) 【資料2】令和4年度市民福祉推進委員会全体工程表 【資料3】令和3年度第3階市民福祉推進委員会会議録(案) 資料の説明は以上でございます。
(委員長) それでは議事に移ります。
(1)【審議】重層的支援体制整備事業実施計画(案)について それでは、1つ目の議題である、「重層的支援体制整備事業実施計画(案)について」事務局より説明をお願いします。
(事務局) 【資料1-1】【資料1-2】に基づき説明
(委員長) ただいま事務局より、「重層的支援体制整備事業実施計画(案)について」説明がありました。計画(案)については、前回に引き続いてとなりますが、ポイントであるとか実際事例なども記載いただき、図も多くて工夫していただいていることがわかります。 重層的支援体制整備事業は、東京都内では世田谷と八王子が既にこの本事業に取り組んでます。私個人は八王子市社会福祉協議会の多機関協働事業のアドバイザーとして、今年度様々関わっています。来年度から東京都でも、確か20の市町村自治体が、事業実施もしくは事業実施のための移行準備を行うこととなっているかと思います。特に取り組む自治体の多い都道府県となります。 この事業が成熟してくるに私は五段階あると思っています。まず、第一段階に庁内の共通認識です。次に具体的な事業計画の策定が第二段階です。さらに第三段階でツールであるとか社会資源の開発、そして第四段階で相談支援を実際に行う現場の理解となっていきますが、これは来年度以降の話です。狛江市は今日の議論の結果、つなぐシートも出てきますので、2.5段階レベルに行くかと思われます。具体的には重層的な集まりを開催をしていくということですが、その中で第三段階、第四段階がさらにバージョンアップしていくのかと思われます。 新たな社会資源を開発していくとか、事業計画を評価をして、評価についてもPDCAがあるということで本委員会で順次モニタリング評価をして、その上でまたさらに改変していくのが第五段階ということで、狛江市に関しては頑張っていただくこととなります。 皆さんからご質問、ご意見等を伺いたいと思います。
(委員) 全体としては、とても良い計画だと思います。説明の中で、コミュニティソーシャルワーカーについて、ちょっと認識が違ってるんじゃないかなと思う場所がありました。コミュニティソーシャルワーカーは、埋もれているニーズを発見して、掘り出してくることだというような趣旨説明があったと思うんですけども少し違うと思います。 コミュニティソーシャルワーカーだけがコミュニティソーシャルワークを行うのではなく、その他の関係機関や地域住民の皆さんも含めて、皆で行うものだと思います。そういう意味では地域づくりのプラットフォームについて計画(案)に記載がありますが、これがまさしくコミュニティソーシャワーク機能を表していると思います。関係する人、機関をどう連携させるのか、記載を追加したほうが良いのではないかと思います。
(事務局) 事務局の認識も委員のご意見と同じです。その上で、委員からご意見いただいている部分となります、アウトリーチ等事業とは、引きこもり状態にある方等の継続的な支援を行う事業となっています。個人個人に対して、継続的に伴走支援する方につなぐところまでが、コミュニティソーシャルワーカーの役割で、そのあとの役割はパーソナルサポーターのような方が行っていくことを想定して16ページに記載をさせていただいております。
(委員) 今のご説明とてもよくわかりました。それであれば、コミュニティソーシャルワーク機能については地域全体で持ち、強化していくのだというような記載を別に追記して、これを読む皆さんが自分たちの問題なのだと感じていただくほうが良いかと思います。
(委員長) 事務局の説明のとおり、例えばひきこもり状態の方が社会復帰をするには相当長い時間がかかりますので、その部分をコミュニティソーシャルワーカーとは別の、パーソナルサポーターのような方が行っていくというのは必要なことだと思います。委員のおっしゃる内容もそのとおりだと思いますので、その部分についてわかりやすく追記していくということでよろしいでしょうか。
(委員) 私も同じ意見です。コラムなどを用いて追記するなどしていただければと思います。
(事務局) コラムや図を活用するなどして、わかりやすく委員のご意見を反映させていただきます。
(委員) 重層的支援体制整備事業の財源関係についてご説明をお聞きしたいです。
(事務局) 一部新規事業を含め、既存の事業をまとめたものがこの重層的支援体制整備事業となります。 まず、新規事業については補助金が国から出るということになっています。そして既存事業についてですが、既存事業にはそれぞれに補助金の制度がありました。それらにつきまして、この重層的支援体制整備事業にひとまとめにすることにより、例えば生活困窮者の自立支援事業の中で10の補助金が国から出るのに、8だけしか使っていなかった場合、今までは残りの2の補助金は余ることになっていました。そこを、この重層的支援体制整備事業では、例えば子どもの分野で10ではなくて12の補助金を欲しいという場合、残っていた生活困窮者の事業で残っていた2の補助金を柔軟に使うことができるようになりました。この2点が重層的支援体制整備事業を行う上でのメリットであると国からも説明を受けております。その上で、狛江市でも予算を組んでいるところです。
(委員長) 予算については大事な部分ですので、来年度第1回でご紹介いただけたらと思います。愛媛県愛南町では学校で子どもたちと高齢者が畑づくりを行うという事業も、この重層的支援体制整備事業の地域づくり事業などで実施されていたはずです。柔軟な補助金の使い方ができるのは重要なことですので、分野を超えて調整できるのは素晴らしいと思います。
(委員) プラットフォームの部分などがわかりにくい部分です。コラムなどを活用して、プラットフォームの事例はこのようなものがありますというものを追記しても良いのではと思います。
(委員長) 例えば多世代交流拠点などはわかりやすい事例ですし、あとは福祉のまちづくり委員会の記載なども良いかと思います。
(事務局) 事務局としましては、福祉のまちづくり委員会が一つのプラットフォームを担うと想定しています。来年度になりますが、南部エリアに多世代交流拠点ができる予定です。そのような地域住民の方の居場所を地域づくりをするための場としてご活用いただき、色々な課題を共有、解決するような話し合いを行っていただければと考えていますので、計画(案)の記載も一部修正させていただきます。
(委員) 小学校、中学校の義務教育期間の子どもとその家庭が、この対象になる場合に、どういう形で支援を受けるのかご説明ください。
(事務局) 基本的には、何かお子さんのことで、困った場合にはその児童福祉関係の、ひだまりセンターなどにご相談いただくことになります。その上で、例えばお子さんだけでなく、そのお母様とかお父様などの同じ世帯の方にも課題があるような場合は、世帯全体を支援していく必要があります。その課題が、例えばお母様に障がいがある場合には、今度はその障がい側のケースワーカーも支援者側に入って連携して支援していくこととなります。そのような取り組みを、重層的支援体制整備事業の中で行っていくことになります。
(委員長) ヤングケアラーの問題ですとか、そのようなことに重層的支援体制整備事業の中では対応していくこととなるかと思います。狛江市では全国に先駆けて重層的支援体制や教育分野についても福祉基本条例に追記することとなっています。教育、そして防災やまちづくりについても、記載を入れてみても良いかと思います。
(事務局) 福祉だけでなく、教育や防災、まちづくりについても協力して実施していくというようなことが見える記載を行いたいと思います。
(委員) 丁寧にわかりやすく、綺麗にまとめてくださってありがたいと思います。29ページの相談支援のプロセスについてですが、案件によっては対応を急がなければならない場合も想定される中、プロセスをそのまま踏んでいかなければならないのか、そうなるとプロセスをすべて踏んでいくにはどの程度の時間がかかってしまうのかという部分が心配です。
(事務局) この相談支援のプロセスは国の方針を基本とした動きとなっています。ですが、委員がおっしゃるとおり、案件によっては一足飛び、二足飛びで早急に対応しなければならない場合もございます。狛江市でも福祉相談課を中心に、案件に応じてスピード感を持って対応しており、その動きがこの相談支援プロセスがあることによって妨げられてはならないと考えております。 ですので、あくまでこの相談支援プロセスは理念、理想としておきまして、案件によってある程度プロセスは省略して後付けで手続きを行うという形を考えております。本当に大事なことは個人の方、そしてその世帯が本当に困っているニーズにどう答えていくかです。現場に負担をかけずに、うまく運用していけるように調整してまいります。
(委員長) 狛江市は福祉総合相談窓口もできて、非常に迅速な対応が市民からも評価されています。社会福祉協議会も含め、権利擁護の関係でも対応が他の自治体の半分程度の期間で行っています。そのような部分が崩れてしまっては本末転倒です。
(委員) 外国人の方については生活にお困りになるタイミングは多くあるかと思います。そのような場合にも、重層的な支援が必要になってくるのではと思います。
(委員長) コロナ禍でも外国人の方々はお困りになっている場面があるかと思います。外国人についての記載も一部、コラムなどで記載しても良いかと思います。
(事務局) 外国人の方についての記載につきましても、検討してまいります。
(委員) 20ページの表5ですが、形としてしょうがないのかもとは思いますが、少し見えにくい形になっているかと思います。多少文言省いてでも、見えやすくしても良いのかもと思いました。
(委員長) コラムみたいにしてしまうとか、書き方ともっとシンプルに統一するなど考えても良いかもしれません。9ページの図7も赤色は見えにくいかもと思います。書いてある内容というよりかは色合い、形をもう少し変えても良いかもしれません。
(委員) 9ページの図7のところの各事業の相互関係図では、福祉のまちづくり委員会が全体の要になっているように見えます。そして、16ページの方では、地域づくりのプラットフォームになるとされているわけです。やはり、16ページの図-9ではちょっとイメージが掴みにくいところあると思いまして、事務局の回答のとおり、多世代交流拠点を拠点として、そこに地域の多様なアクターが、地域課題を持ち寄って話し合ってそれを解決していくというのはとてもイメージしやすかったので、その考えを追加していけば良いのではと思いました。 それと、福祉のまちづくり委員会についてはまだ手探りな部分があるかとは思いますが、おそらく地域をよく知っている方や、その地域で働く専門職も福祉のまちづくり委員会での話し合いに加わっていくことが想定されます。現時点でのイメージとしてそのような部分を示していただければより良いかと思います。 あと個別支援から派生する社会資源の創出などといった部分については、よりよい福祉のまちづくりに繋がっていくのではと私は考えています。それらを考えていく場が会議体形式になるのか、どのようになるのか、そこで出た案件を市民福祉推進委員会に上げていくのかなど、会議の在り方という部分についてはどうするのでしょうか。
(委員長) 福祉のまちづくり委員会についてはもう少し説明を入れた方が良いと思います。どうやって新たな資源を作るかについては、そう簡単ではないと思います。会議体として話し合うというのもあると思いますし、もっと柔軟な形で進めたほうが良いという面もあるかと思います。新しい資源づくりの方法、ルートのようなものを少し記載しても良いかと思います。
(事務局) 社会福祉協議会でも福祉のまちづくり委員会の在り方については検討しているところですので、そこも踏まえて記載方法も調整してまいります。それと社会資源、地域資源については、創出について話し合う場を会議体というものを新たに設けるにも、既に各分野でそのような会議体がありますし、専門職の皆様含めかなりのご負担となります。そもそも市が設置した会議体で検討していくのが良いのか、もっと柔軟な形式で行ったほうが良いのかという部分もありますので、皆さんのご意見も踏まえて研究させていただきますので、今後の課題とさせてください。
(委員長) 社会資源の話にも共通するかと思うのですが、コンサルティング会社が厚生労働省の委託を受けて調査をしました、重層的支援体制整備事業への移行促進に関する調査研究事業では、2,300件ほどの複合的なじれが記載されているのですが、その中で全体の20%強ほどは精神障がいの疑いがあるケースとなっています。そして経済的、就労不安などがあるケースが60%となっています。さらに、家族関係の問題や虐待などがあるケースは20%ほどとなっています。住居不安定のケースは10%ほど。そして引きこもりやニートの状態のケースは10%ほどです。他の自治体では引きこもり状態のケースは全体の20%程度のところもあります。 さまざまなケースがありますが、20~30代のひきこもり状態の方などは、セカンドチャンスが大事だと思っています。飲食店なども就労先としてあるかとは思いますが、IT関係や福祉関係についてはハローワークの事業でハロートレーニングというものがあります。月10万円が支給されて、交通費も出るのですが、意外とこれが知られていないところです。ぜひ調べていただければと思います。他にも認定就労訓練事業所がありますがこれもあまり知られていません。先ほど伴走支援の説明がありましたが、これを特に取り組んでいるのが名古屋市だと思います。名古屋市の社会福祉協議会が仕事そして暮らしについても支援しています。名古屋市暮らしサポート自立センターと言います。ここに来る求人は250件くらいになっています。狛江市には事業所が少ないと思うので、ハローワークなどと連携するほうが良いかもしれません。 先ほど説明がありました伴走支援については、この点がポイントになるかと思います。相談件数が増えることがダメではないのですが、相談支援を行ってどれだけ改善したか、もしくは悪化がある程度食い止められているかが大事だと思います。経済的な安定もそうですし、健康的な安定も大事です。家族や周囲の支援者などとの関係性も良くなったほうが良いです。大事なことは今後の支援によりその本人や家族にどういう効果があったかを見ることです。もちろん、すぐに効果が出るものではないと思います。数年以上に渡って支援していく、関係性を構築していくということもあります。ある程度の事業の成果や課題などを再来年度になるかと思いますが、事務局から報告いただければと思います。この事業計画(案)の今後の予定はどうなっていますでしょうか。
(事務局) 重層的支援体制整備事業を令和4年度から実施させていただきたいので、事業計画については皆さんから本日いただいたご意見を反映させていただき、宮城委員長と調整したうえで、その後庁議に諮っていきたいと考えています。 それとは別に、相談支援機関や民生・児童委員の方々向けなどに、それぞれ向けのマニュアルを作り始めていますので、年度明けにYouTube配信も活用して周知していく予定でいます。その際にアンケートのようなものを取ることによって、関係者の意見を踏まえながら事業を実施させていただければと思います。
(委員長) スピード感も大事ですので、皆さんのご意見を反映するということで、今日この審議事項にはご了承いただくことでよろしいでしょうか。
(各委員賛成)
(委員長) ご了承いただきありがとうございます。次の議題に移りたいと思います。
(2)その他について それでは、その他について事務局から説明お願いします。
(事務局) 【資料2】【資料3】に基づき説明。
(委員長) 私は日本地域福祉学会という学会の理事をしておりますけども、重層的支援体制整備事業や包括的な支援体制について公開研究フォーラムをオンラインで行います。参加費は無料です。このフォーラムでは狛江市の福祉政策課長にも講演していただきます。他にも鳥取県や福岡県の自治体などからも講演があります。先ほど話にありました名古屋市社協からも講演があります。よろしければご視聴いただければと思います。 それでは、これにて終了いたします。
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