1 日時

令和6年3月6日(水曜日)午後3時~午後4時30分

2 場所

防災センター4階会議室

3 出席者

遠藤会長、石川委員、佐藤委員、大門委員、関口委員代理、
遠藤委員代理、浅見委員、古谷委員、早田委員、
大河原委員、米澤委員、岩﨑委員、小俣委員、宗像委員

【事務局】一瀬道路交通課長、佐藤交通対策係長、雪城(道路交通課)

4 欠席者

犬竹委員、堂園委員

5 議題

  1. 会議の進め方等について
  2. こまバスの利用者数について
  3. こまバス及び路線バスに対する要望について
  4. グリーンスローモビリティ実証運行について
  5. その他

6 資料

  1. 狛江市地域公共会議について(まとめ) [39KB pdfファイル]
  2. 委員名簿 [58KB pdfファイル]
  3. こまバス乗車人数推移(平成20年度~令和5年度) [59KB pdfファイル]
  4. 路線図(要望記載) [1844KB pdfファイル]
  5. グリーンスローモビリティ実証運行 実施結果報告 [649KB pdfファイル]

7 会議の結果

議題1 会議の進め方等について

【事務局より資料1、資料2について説明】
会議及び会議録の取扱いについて【承認】

議題2 こまバスについて

【事務局より資料3について説明】
委員からの主な意見・質問等

会長
 コロナ禍前の状況までほぼ利用者は戻ったと考えてよろしいということですね。

事務局
 資料3にあるとおり、1便当たりの乗車人数が大分近づいておりますので、回復していると認識しているところでございます。

会長
 便数の変更はなく、減便はしていないということでしょうか。 

事務局
 してございません。

議題3 こまバス及び路線バスに対する要望について

【事務局より資料4について説明】
委員からの主な意見・質問等

事務局 
 資料4は、市民の方からの要望として挙げられた内容で、こまバスの中和泉4丁目バス停周辺の住民からバス停の移動に関して要望がございました。今後はバス運行事業者との確認、警察との協議等、所定の手続にて進めていきたいと考えてございます。マナーの問題もあり、ゴミを捨てられることがあるということです。運行事業者と相談をして、バス停の位置を変えるというのも一つの方策ではないかということで考えているところでございます。

会長
 マナーのお話もあるようですので、そちらの方もしっかりやっていただいて、バス停を移動することについては、バス事業者とこれからご協議いただくということですね。前回の会議で事業者から路線バスの状況について、コロナ禍当初よりは利用者が戻ってきているが、コロナ禍前と比べて、1割から1割5分ぐらいの減少でとどまっており、これが急速に回復することは難しいのではないか、また深刻な乗務員不足の中、4月の改善基準告示の変更により、業界全体として、さらに乗務員不足に拍車がかかるというご説明がございました。前回から5カ月ほどたちましたが、運賃、ダイヤ改正等、現在の状況につきまして、お教えいただきたいと存じます。

C委員
 利用者数は、コロナ禍前に比べ85%程度の戻りという状態になっております。これまでも減便を行っておりますので、そういった影響もございますが、特に遅い時間帯の利用者数の戻りが鈍い状況でございます。ダイヤ改正のご報告です。すでにバス停留所、ホームページ等に記載し、告知させていただいていますが、3月16日からダイヤ改正を全社で行う予定でございます。主な要因としましては、第一に乗務員不足がかなり深刻化しており、運転できる数が圧倒的に少ない状況でございます。二つ目としましては、燃料の高騰で、経費が高くなっている状況とともに、従業員の賃金も上がってきております。乗務員不足を解消するためには、賃金はアップしていかないといけないので、人件費の増加は仕方ない部分ですが、収支が悪化し、財政が厳しくなっている状況でございます。改善基準告示の対応も要因にはありますが、主に乗務員不足と収支の改善が要因となっており、今回当社のほぼ全ての路線エリアにおいて、減便というダイヤ改正をさせていただく予定でございます。

D委員
 状況につきましては、どのバス会社も同じようなお話になります。輸送人員に関して85%ぐらいという話も一致しておりますし、乗務員不足という話も一致しております。乗務員不足に関しては、報道等で2024年問題ということで改善基準告示変更の話が出ているので、それによって乗務員不足になっていると思われる方も多いですが、もともと激しく不足していたところに、さらに拍車がかかるというのが実際のところでございます。
 この改善基準告示の変更前、コロナ禍前から今までも乗務員はすごく不足しており、それでも時刻表通り、バスが走っていたじゃないかというのは、ひとえにバスの乗務員に負荷をかけていたからということになります。それが限界にきてしまって、改善基準告示の変更の対応をしなくてはいけないというタイミングでございましたので、当社の方も、今度の春に、新宿から八王子の全エリアにおいて、基本的には減便効率化というダイヤ改正を実施する予定でございます。乗務員不足に関して、「これは元に戻るのですか」というご質問をいただきますが、元に戻るのは難しいと考えています。それは社会的に人が不足しているというのに、バスの乗務員だけが改善するということがほぼ望めないということと、運転免許証を持っている若い人が昔に比べて減少し、乗務員になろうとする人の土台が極端に小さくなっている。その中で、バスの乗務員だけが突然改善されるということは、 はっきり言ってありえないだろうと思います。
 今後3、4年後ぐらいにバスの乗務員の年齢構成上、退職する方々が多くなるということもわかっており、今後乗務員不足はさらに悪化するので、改善基準告示の変更をはじめ、乗務員も労働環境を改善していかないといけない状態です。労働環境を改善するということは、一人一人の仕事量を小さくするということになりますので、同じ100人でも同じ時刻表を守れないという話になり、そうなると今後も事業者としては非常に歯がゆいところではございますが、それを少しでも緩和する ために、運賃改定をして、少しでも収入を増やし、それを乗務員の労働環境改善や賃金改善に分けていって、乗務員に少しでも長く会社にいてもらうよう、努力しているところでございます。乗車人数が少ない路線に関しては、特に維持が難しくなっている現状でございます。 

会長
 どうもありがとうございました。質問、あるいはご意見等ございますでしょうか。

G委員
 先ほど時刻表の変更とおっしゃいましたが、東野川のハイタウンのバスがまた今回少なくなるんですね。私もこの会議に出ているので、ご事情は重々わかっているのですが、減ることについての皆さんの反響がとても多い状況です。私が乗っていた時間帯もなくなるので、歩いて行くしかないと覚悟は決めておりますけれども。減便するならば、地元住民の意見も聞いていただきたかったと思うところがあります。

D委員
 今回は小田急バスさんが告知を出されていますが、当社が1年前にほぼ同じようなことをしております。その時もこちらで同じようなご質問をいただいており、同じ話をさせていただくことになると思います。まず、告知関係に関しても、前回は私どもの非常に不手際で、直前に出したという大変申し訳ないことをしてしまいました。告知の考え方でついては同様で、バスの利用者に対しては告知をいたしますが、地元に対してはしません。
 それはサービスを利用している方に対して、ご説明をする、お知らせをするというものになりますので、もしその地元の方々全員に説明をするということであれば、それはバス事業者 における民間事業サービスの範ちゅうを超えてしまっていると思う点があるからです。ご意見、ご要望のお電話をいただきますが、それで結果が変わることはありません。会社としても非常に厳しい状態になっておりますので、たとえ地元の方々が困っていたとしても、乗務員の生活を誰が守るのか。バス事業は非常にシビアな世界でして、収入面は運賃がほぼすべてで成り立っております。バス内の広告収入も多分5%ぐらいしかなくて、お客様からいただく運賃でほぼ賄っている状態です。それが集まらない路線に関しては、どうしても維持ができません。乗務員不足の話は先ほどさせていただいたのですが、全体で仕事量を減らさないといけない中で、ではどこで減らすということになったときに、我々も民間事業者です。どうしても乗車人数が少ない路線から減らさないと、結局乗務員の給料にはね返る話になってしまい、乗務員不足に拍車がかかってしまいますので、単純に運賃が集まらない路線については、大変申し訳ありませんが、減便しか打つ手がないというのが正直なところです。 

G委員
 バス会社さんの事情も分かります。シルバーパスのお客様が非常に多いと思います。現金収入が入らない場合も多く、確かに増収にはならないと思っております。そのことを重々承知しております。それでもやはり地元の方たちにとれば、自分が使っている足が減るということは、お年寄りや歩くのが大変な方にとっては、死活問題になると思っています。 

会長
 シルバーパスですが、70歳以上の方が年間パスを使ってバスに乗る。東京都の福祉予算からバス会社に対して運行補助されますよね。しかし、採算が合わないという状態でもあるわけですよね。

C委員
 行政によってシルバー制度の内容は変わるのですが、東京都は一定の額の中から、各社が運行している走行距離や、一定の人員等を換算し、最終的に割合でバス会社へ配分をされるような仕組みになっています。当然、シルバーパスで ご乗車されるお客様もそういう助成金から運賃としていただいている状況ですので、貴重な運賃に変わりはありませんが、特に今回減便させていただく路線については、そういった助成金と併せても総合的に採算性が合わない現状でございます。D委員と重複しますが、住民の方に事前説明していただきたいというご要望について、特に今回は、当社の路線のほぼ全てのエリアで減便となっており、例えば調布の路線についても、減便の割合からしてみればハイタウンよりももっと大きな 50%程度は減便させていただくことになっております。
 減便する路線の全ての住民に説明することは不可能です。便を増やして欲しいとの要望もありますが、乗務員不足と収支改善を要因に減便を決めておりますので、変わることはありません。加えて乗務員が不足している中、現在のダイヤ については、今在籍している従業員が時間外労働をして維持している状態です。 規定の時間外労働というのは以前からありますが、規定の時間外労働を超過する運転士がもう常態化している状況でございまして、これ以上の時間外労働を強いることは疲労が重なり、事故リスクにも繋がります。これ以上の時間外労働もできなくなっているという状況の中で、今在籍している従業員での可能な便数にダイヤ改正をすることになります。 

議題4 グリーンスローモビリティ実証運行について

【事務局より資料5について説明】
委員からの主な意見・質問等

事務局
 令和5年度事業の中で、地域内の交通の利便性向上と地域のまちづくりや、多摩川周辺エリアの地域観光における小型モビリティの導入の可能性を検証するため、市内の一部地域において、グリーンスローモビリティの実証運行を実施したことの報告になります。
 昨年の11月12日(日曜日)の市民まつりではグリーンスローモビリティで使用する車両を展示し、13日(月曜日)にはテスト走行をしました。実証運行としては、15日(水曜日)、16日(木曜日)、18日(土曜日)、19日(日曜日)、 21日(火曜日)、22日(水曜日)の6日間運行しました。本来、交通関係における実証運行ということでは、6日間というのは非常に少なく、1カ月ないしは2カ月という間、実証運行して状況を分析しながら、今後につなげていく方策を練っ ていくものでございますが、今回は多摩川周辺のエリアにおける地域観光促進も兼ねてキッチンカーを出店し、水神前、また西河原公園内に、集客を踏まえた形で実施をしました。また、デジタルスタンプラリーも実施をいたしました。 スマートフォンを操作するとスタンプがつくというような方法で、スタンプの収集によって、景品をお渡しするという事業も一緒に行いました。ルートは多摩川の土手沿いを走行し、水神前から道路に出て、多摩川住宅、根川通り、中和泉地域の上和泉通り、それから狛江団地に入って慈恵第三病院を終着として、1日7往復運行しました。
 特に慈恵第三病院につきましては、今後も何かの時にはご協力をさせていただきたいということで、院長、事務局長からも協力していただきました。今後、地域内における高齢の方、また病院利用者の移動手 段として利便性を検討しながら進めていきたいと考えております。乗車人数は、1日7便で6日間走らせていただき、最終的には 204人乗車をしていただきました。中にはタイミング的に座席数をオーバーし、お断りした方もいらっしゃいました。お子さんたちもいらっしゃってとても人気でした。
 これを公共交通として評価する場合、狛江市のような小さい地域の中、道路幅員も狭いことから、時速20キロ未満では何度か渋滞が起きて、後続車両に非常にご迷惑をかけてしまったということも報告は受けている状況です。そういったことを含めて、 今後の運用については、観光・イベント等、人が集まる場面で活用することが望ましいと感じているところです。また、6日間、ずっと晴天で雨が1回も降らなかったです。晴天の中、多摩川の土手の上を車両で移動することは、皆さんにも一つの思い出として喜ばれましたが、やはり公共交通としては、雨の日、風の日等、様々な状況で実証をしていく必要があると感じています。運行に関わっていただいたたくさんの事業者の皆さまに感謝をしております。現在の地域公共交通の厳しい部分をしっかりと埋められるようなものを、この地域公共交通会議で知恵を拝借しながら進めたいと思っております。

会長
 はい。ありがとうございます。私から質問ですが、204名の実際に乗った方は、狛江市内にお住まいか、他の市区から来て観光でこられたのか、内訳はどうなっていますか。また、病院に行くため、イベントを楽しみに来られたのか、何のために利用されたか、調査・アンケートはされたのでしょうか。

事務局
 成果品として事業者から報告されています。基本的に市内の方々が多く、市外の方が3割でした。用途としてはイベント参加ということが多かったです。どうしてもこの車の運用上の問題で、朝の忙しい、急いでいるラッシュの時間体に20キロ未満の車が走るということになると、渋滞というか、迷惑をかけてしまうかもしれないという問題があり、病院に通院される方はもう少し早い時間、遅くても運行の1時間前ぐらいには出発をされるということで病院に向かうのに利用するのは難しかったかもしれません。病院、診察が終わって、タイミングがよければ、帰られる時にお乗りになった方は、非常に多かったという話は伺っております。 

会長
 ありがとうございます。他にいかがでしょうか。

E委員
 課題があった部分は、車両が遅すぎて渋滞が起きるという程度のものしかなかったのですか。

事務局
 課題としては、渋滞の件と座席数が少なくて乗れないということが、大きな要望、苦情として2点ですね。 

G委員
 今回の運行とは別の場所や運行の範囲を広げる意思はおありですか。

事務局
 前回、前々回の会議でもお話をさせていただきましたが、道路交通の問題で、警察の方から承認を得られない道路というのが狛江市は多いです。そういった意味で承認を得られる道路をルート選定したというのが、水神前から慈恵第三病院までです。多摩川の土手につきましては、管理が国土交通省なので、国土交通省に許可をもらって運行しました。決して他の場所ではやりたくないとい うわけではなく、今回のルート選定はそういう許可や承認が得られることをまず前提にして進めて参りました。
 ただ東京都以外では、道路の幅が広いので、グリーンスローモビリティや様々な形で運用することが可能ですが、東京都の場合はどうしても交通量が多く、道路の幅も狭いところから、実証している地域が極端に少ないので、警視庁や国土交通省としてもハードルが高いということもあります。今後、渋滞等の課題をクリアできるような路線や方法として説明することができれば、実証事業として検討していくことは可能と考えているところです。 

会長
 ありがとうございました。前回もお話があったゴルフ場のカートみたいな車のグリーンスローモビリティを走らせたことがあって、それは市ではなく別の団体の方がやられていた、市として実証運行をしたのは初めてでしたね。

事務局
 今、会長がおっしゃった話につきましては、バス型ではなく、カート型のグリ ーンスローモビリティで令和4年に、狛江市が補助を出しているまちづくり協議会の団体が、実施いたしました。ルートは東野川の地域をメインに実施していたところです。

会長
 他にご質問はございますか。

A委員
 今回狛江市で実証運行をさせていただいたのですが、私どもも手探りで、様々なことを確認し、調べながら進めました。事務局から話がありましたが、ルート設定ということで今回お示ししたルートを設定するにあたっても相当苦労があり、特に、調布警察署においては、すごく協力的に様々なことを認めていただいて非常に感謝しております。また引き続き、ご相談をさせていただければと思っております。また、タクシー事業者さん、バス事業者さんからいろいろと現状の難しい状況、運転手不足とか、改善基準告示という状況で非常に厳しいとお話を受けています。我々も今回はバス事業者さんが運行している別のルートで設定させていただきました。
 しかし、今後はここまでいろいろな状況が悪くなってくると、狛江市も市民の方から要望をいただきながら、共存というか、お互いで補いながらということも考える必要があると思っております。ただ一方で、お客様が減っているものをさらに奪ってしまう可能性もあり、その辺が悩ましいところでもあります。
 例えば実証でデマンドタクシーとかそういうことをやるにあたっても、運転手は基本的にはプロの方が必要であって、今後、例えばルートの設定とか、運転手の確保とか、実証をするにあたって、事業者の皆様にもご協力をいただければと思っていますが、その辺の可能性があるのか、率直な意見等いただきながら、今後、考えていきたいと思います。少し意見をいただければというところと、私は、本当に安全な部分ということでできるだけ広いルートを走らせていただいたのですが、例えばこのルートで、狛江団地、慈恵医大に行くため、少し遠回りをして広い道を通っていったのですがショートカットしてまっすぐ抜けられると、非常に短くなったと思っております。
 前回の運行するにあたっての説明の時にも少しお話をさせていただいたのですが、狭いところを通るルートはまだまだ規制や安全確保の観点から、大分厳しいというところを率直に感じました。ただ、多摩川の土手を走ることができたのが、私も非常にメリットがあったと、小さなモビリティが市民の足になる可能性として、非常に広がると思いました。少しその辺も何かご意見があればいただきたいです。

会長
 はい。ありがとうございます。非常に大事なテーマだと思います。皆さんここで即答は難しい面があるかと思いますが、もし差し支えなければ感想だけでも結構でございますので、何かコメントいただければありがたいと思いますが、いかがでございますか。

K委員
 減便の話について、本来ダイヤ改正は利便性の向上を目標に、実施するものですが、最近、人手不足の上、改善基準告示の改正でさらに人員不足となり、当社としても、採算路線、不採算路線に関係なく全体的に減便することになります。現在、通常の勤務ではダイヤが回転しない状況で、残業で対応していますが、日本の過労死ラインを超えるような肌感覚で残業をやっていますので、人員を守るには減便という選択になってしまいます。
 その上で、グリーンスローモビリティや新たな取組みとか、お客様の取り合いやルートがかぶらなければ問題ないと思いますし、狛江市が今までにない取組みで、様々な事業者の方をいい意味で巻き込んで事業展開していることは、ありがたいと思っております。正直、コロナ禍前並みに乗客が戻ってきていますが、人がいないのでダイヤを減らす、乗せたいのに乗せられないことが、運転手として、心苦しさがあります。そういった悪循環解消に向けた狛江市の取組みは、これから応援していきたいと思っております。

会長
 はい。ありがとうございます。他にいかがでしょうか。 

F委員
 東京バス協会でございます。今日の会議でずっと話が出ている改善基準告示について、2024年問題ということで大分取り沙汰されておりますが、どうもこの報道の仕方が良くないと私は感じています。バスの仕事が3K、きつい、汚い、危険、だから運転手が離れているというような、雰囲気を出している報道が多いと思います。
 しかし改善基準告示は、悪いことではなく、法令が変わり、運 転手の安全確保や健康管理のために休息も設けなさいということで、バスの運行に関して、安全を担保するために国が力を入れてなおすことになります。このようにバス会社は法律で守られた安全な事業であるということを、できればこの場の皆さんに、そういった仕事だから、お近くの方に、仕事を探している方がいたら、そういったドライバーの仕事も、安全な仕事だし、そんなに悪いものではないということで、宣伝していただきたいという気持ちでございます。 

E委員
 タクシー会社も全く同じで悪い仕事ではありません。隔日勤務というのは、朝6時から7時に出たのなら、その日と次の日の朝2時から5時までの間に乗り終えることになります。そして、次の日は間違いなく休みとなります。タクシー会社も法律がありますので、それ以上運転できない。それを守らないと当然監査が入って、車両が止められたり、場合によっては免許証が剝奪されたりします。
 自分たちも事故を起こしたりすれば、免許証がなくなってしまいますから仕事ができない。そういう中できちっと守ってやっていくという形です。年間に例えば1回だとか2回だとか、長期休暇をとる人が結構多く、基本的には 1か月のうちに仕事ができるのは13日くらいで、休みが17日から18日、そういう中でやっていますので、思っているほど仕事は悪くありません。タクシー会社は安全講習会も定期的に行っていますが、今春、一般の方が運転することになった時、ちゃんと安全が担保できるのかどうかが絶えず心配です。安全が確保できないと、深夜、1人でタクシーに乗る人もいなくなってしまうのではないかとも思っています。そういうことも含めて、丁寧に進めていかないといけないと思っています。

D委員
 グリスロの件で少しご質問というか、見解をお聞かせください。ずっと申し上げている人員不足が本当に悩みの種で、それの少しでも対策にならないかということで、自動運転の実証実験に取り組んでいます。少し結論から申し上げると、すごく厳しいと思っています。バスの乗務員がやっている仕事を完全に無人で表現するというのは、今の時点ではほぼ不可能かと思っています。何かその条件を限ったりすれば、例えばこのバスしか走らない道路とかであれば、結構できる可能性もあるかと思うのですが、一方で車椅子の方を運転手が乗せてくれている業務とか、運転以外の業務をいっぱいやっていて、それを誰もいない中でどう表現するのかというのは正直、現時点では解決策がないところです。
 また、今回の実証運行は、自動運転は機能は切って運行というお話について、今回のコースは、土手という限られた空間で走行するという自動運転の中では少しハードルが低いところなのですが、運転士がついた上で自動運転をするレベル2の運行をするという選択肢は今回検討する上であったのでしょうか。

事務局
 自動運転も個人的には視野に入れていましたが、グリーンスローモビリティ実証運行が狛江市として初めての事業でしたので、まず着実に、安全運転をしていくことについて優先的に考えましたので、当初から委託事業者の方には、運転手が運転してくださいという形でお願いをしたところです。

D委員
 ありがとうございます。正しい判断かと思います。自動運転の実証実験を続けていますが、どんなに準備をしても、道路上で不測の事態が多く、逆走する自転車とか、信号無視して突っ込んでくる事例等があります。子供が飛び出した場合、多分自動運転だとひいてしまうので、現時点では、車側でそれを完全に制御することはできず、やはり周りがそれに合わせて生活をするという、歩み寄っていかない限りは難しいと思います。自動車しか走らないという道路をつくればいいのですが、東京都ではそんなことできないと思いますし、そういう交通管理者の方が、日頃苦心されていること、先ほどマナーの話同様に、みんなが守っていかないとなかなか難しいと感じています。

I委員
 グリスロに乗った感想を述べさせていただきます。市民まつりの展示の時に、乗車して、まず見た目、デザインが、すごくかわいく、スマートでおしゃれな感じだったので、早く実際に走っているところに乗ってみたいと思いました。 実際に乗車して、多摩川沿いの道路を、車で走ったりできないところを走って、窓がすごく大きく、天気もよかったので、風が心地よい気分で乗れました。
 時速20キロしか出せないので、交通渋滞のこととか、まだまだ実際に運行するには課題がたくさんあるかとは思うのですが、バスの減便を考えると、今後グリスロが狛江市にとって安心安全な、市民の皆さんにとって喜んでもらえる交通手段になればいいと思っています。

会長
 今回、昨年11月にグリスロの実証運行ということで、初めて取り組まれまして、成果とか課題とか、いろいろな経験になったと思います。先ほどA委員から、デマンドバスのようなものというお話がございました。今後、来年度、実証等をどういう形、どういうものを進めていくかということを地域公共交通会議の中でも、事務局中心にいろいろご検討されていくと考えてよろしいでしょうか。
 必ずしもグリスロをそのまま継続するということではなく、より良いもの、実態に合ったものを進めていきたいと考えているというのが市の考え方だということで、これからさらに検討を進めていくと捉えてよろしいでしょうか。

A委員
 来年度の予算についてこれから審議をしていただくのですが、実際のところ、デマンドタクシーとかバスとか、予算は確保できていないので、あらゆる先進事例を視察して検討しています。その中で先進的な取組みがいくつかあって、デマンド交通ともう1点は自動運転に取り組んでいるところもあり、実際に実施している行政、自治体の方から、どんな苦労をされているか等をお聞きしています。
 改善告示の対応も含め、運転手がすごく不足している状況と、我々が想定している以上に速いスピードで、地域公共交通が課題を抱えているところで、それを解決する決定打を我々も模索しています。直ちに何かができるという状態ではないことについて、悩んでいる状況です。引き続き皆様のご意見を いただきながら、解決策を模索していきたいと思っており、我々も引き続き勉強をしていきますし、ご相談をさせていただきたいという状況でございます。 

議題5 その他

【事務局より次回会議の開催日程及び会議録の確認について説明】
委員からの主な意見・質問等

会長
  それでは、これをもちまして第23回狛江市地域公共交通会議を閉会いたします。大変どうもありがとうございました。