7 議事
(委員長)
委員長作成の参考資料を元に、3年間の狛江市の防災対策と本日の議題について説明。
まず1枚目の資料で、ここ3年間の狛江市の防災対策の流れと、本日の議題との関連を確認する。Step1として、平成30年に狛江市の災害医療コーディネーターが発足した。Step2として、緊急医療救護所のバージョンアップがあるが、本日の議題2と3で確認していく。Step3としては、緊急避難所と福祉避難所のバージョンアップと連携があり、議題1で先日開催された総合防災訓練の報告がある。そして次のステップとして重要なのは、市役所の各部署および第3病院、医師会との横の連携である。本日の議題のメインは、議題4で扱う狛江市災害対応ホットラインについてである。令和3年2月に狛江市、慈恵第三病院、狛江市医師会で災害対応ホットラインの合意書を締結しており、議題4で説明がある。各部署の活動は進んできているが、各部署、慈恵第三病院、医師会の横のつながりが不確実なので、ネットワークをしっかりしていきたい。ネットワークのキーとなるのが、ホットラインで、ホットラインに対して災害医療・薬事コーディネーター9名がどういう役割を果たしていくのかが今日のポイントになる。
2枚目の資料は、狛江市でのホットラインによる指令系統、情報交換のネットワークのサマリーである。現時点での狛江市の指令系統は、ホットライン1として狛江市長か福祉保健部長、慈恵第三病院長、狛江市医師会長による3首脳の携帯電話によるものがあり、重要事項の決定を行う。その決定に基づき、ホットライン2が実働部隊となって、ラインワークスで情報交換をするが、対策がスムーズにいくように選抜メンバーで構成されるのが理想である。現在の時点では、慈恵第三病院の管理課3名、救急部の大谷医師、市役所の担当課長3名、狛江市医師会の災害医療コーディネーター3名が参加する予定である。このホットライン2に、災害薬事コーディネーターや歯科医師会の災害医療コーディネーターにも参加していただいた方がいいのか、後ほど、検討したい。このホットラインとは別に、災害医療・薬事コーディネーター9名と健康推進課とのホットラインも個人的には必要であると思う。
3枚目は現状での災害医療コーディネーターの災害時のネットワークの活用についてまとめた。ネットワークをうまく利用できれば、状況に応じて迅速に対応することが可能になる。新型コロナワクチン接種は、他市より10%位高い接種率で、コンパクトな狛江市の利点を生かしてうまく対応することが出来た。災害時の対応もこの利点をうまく生かしたネットワークの構築を目指し狛江モデルができるとよいので、皆様のご意見を伺いたい。
次第1.令和3年度狛江市総合防災訓練の実施結果について(報告)
(委員)
令和3年度総合防災訓練の実施結果について資料1に沿って説明。令和元年東日本台風から課題となっていた市内の避難所における避難者数の偏りを少しでも均一になるように株式会社バカンと協定を結び、避難所の開設状況や混雑状況等をバカンマップで確認できるようになった。
市民協働事業として狛江親子防災部と連携して「狛江アレルギー缶バッチ」を作成し、小学校等の希望者に配布した。避難所運営協議会以外にも世田谷区の町会や職員、看護師のボランティア1名、狛江高校の生徒の参加もあり、新型コロナウイルス感染症の対策状況、動線、どういった方が避難してくるのか等を市民の方に周知できたと思う。
(委員長)
狛江第三中学校の避難所に参加し、普段接することがない市民のボランティアの方々と交流が持てたので顔の見える関係になったのが大きな収穫であった。今回の避難所の訓練のテーマは、コロナ対策と災害時のSNSを用いた情報交換についてである。
コロナ対策は、受付で検温し、動線もしっかり分け、非常に上手にやっていた。ボランティアの方も慣れていて安心感があった。災害時のSNSを用いた情報交換については、緊急避難所の福祉避難スペースから福祉避難所へ介護タクシーを用いて移送するというシミュレーションをラインワークスで行ったが、各部署、施設、医療サイドとの横の連携がうまくできることが今後の課題となるので、その大きな一歩を担ったと思う。問題点としては、各部署は携帯ではなくパソコンを使っていたのでセキュリティーの関係で、画像や動画をうまく送れなかったことである。株式会社バカンとの協定を締結したということだが、バカンのアプリを取り込むと見られるようになるのか。
(委員)
QRコードから取り込むと普段から見ることはでき、避難所が開設されると混雑状況等がわかる。
次第2.感染症対策を踏まえた緊急医療救護所訓練指揮系統図(案)について
(事務局)
資料2について説明。慈恵第三病院にも確認中で、次回の会議では回答を得られる予定。
(副委員長)
発熱等の症状がある場合はどういう処置になるのか。
(事務局)
薬等を渡すくらいの処置となる。
(副委員長)
その時は、防護服を着るのか。
(事務局)
「発熱等の症状があるトリアージや軽症患者エリア」の先生等は防護服を着る方が望ましいと思う。場所の問題もあるが、小さめのテントで換気もしながらやることを想定している。
(副委員長)
対症療法を行うということでよいか。
(事務局)
そう考えている。
(委員長)
「発熱等の症状がある軽症患者エリア」の対応が一番難しい。我々見る側は、ガウンを着て患者等からの感染を防ぎ、発熱した患者同士は分けることもできないので、一緒にするしかない。軽症の場合は薬を出して帰宅してもらうしかないが、今後詳しく考えていきたい。一番問題になるのは、発熱症状のある重症患者や中症患者の動線だが、慈恵第三病院からの回答待ちとなる。慈恵第三病院の建て直しもあり、この辺りも考えて設計してくれるのかというのもポイントとなるが、何か情報はあるか。
(委員)
緊急医療救護所の設置もしてくれるとのことであるが、詳細はわからない。現在ある病棟がずれて新しく大きな駐車場を作り、そこに緊急医療救護所の場所を設置すると伺っている。
(委員長)
「発熱等の症状がある軽症患者エリア」の対応を煮詰める必要があるので、今後考えていく。
次第3.令和3年度緊急医療救護所通信訓練の実施結果について(報告)
(事務局)
資料3について説明。
(委員長)
昔からMCA無線とかやっているが、繋がらないことも多く、Cisco Webex Meetingで音声も画像も問題なく通信できたというのは大きな収穫である。Cisco Webex Meetingやラインワークスをうまく利用して先端に進めたらいいが、WEB通信ができない時にどうするかが課題である。順位付けは大切だが、WEBの方をうまく使えるように進めていくとよいと思うが、どのような時に使えなくなるのか。
(事務局)
基地局のアンテナが折れてしまう等して、電波が届かないとインターネット回線が使えなくなる。
次第4.東京慈恵会医科大学附属第三病院、狛江市医師会及び狛江市災害対応ホットラインの運用について
福祉政策課長から資料4・5・6・7に沿って説明。
(委員長)
発災時と発災の12時間前の対応に対して災害医療・薬事コーディネーターが絡むことが多いと思う。私個人の意見としては、避難所や福祉避難所で薬が足りなくなると想定するので、ホットライン2のところに災害薬事コーディネーターの3名も加わり、情報をリアルタイムで共有すると融通が利くと思う。歯科医師会の災害医療コーディネーターの役割としては、おそらく緊急医療救護所の対応がメインになると思うので、ホットライン2というよりは、災害医療・薬事コーディネーター9名のネットワークを作ってそこで情報交換をするというのは、いかがか。
(副委員長)
なるべく早く情報を集めたほうがよい。今のところ、慈恵第三病院に備蓄している薬しかない。夜中に薬がなくなり、近隣の薬局から調達するのとなると、情報を早く得た方がよい。
(委員長)
慈恵第三病院の備蓄している薬は限られ、福祉避難所に避難されている方は、色々な薬を使っている人が多いので、薬剤師の方がホットライン2に入っていただけるととても心強い。
(事務局)
原則としては自分で薬を用意するようにお願いをしているが、地震の時は持ち出せないこともあるので、薬剤師会で調達していただけると助かる。地震災害の場合、東京都社会福祉協議会の医療関係のネットワークがあるので、3日後位になると外から入ってくる可能性はあるが、発災直後数日間は、市区町村の中で対応しなくてはならない。
(副委員長)
3日後位で薬が入ってくるというのは甘いと思う。災害に関する勉強会があり、狛江市は災害に強いが、薬の問屋がなく、府中まで行かないとないので、薬が足りなくなる。3日位なら何とかなるかと思うが、調達の方も考えていただきたい。
(委員)
府中にある問屋は、優先的に府中に薬を回ると思う。薬の調達の協定はあるか。
(副委員長)
問屋とはあるが、遠い。甲州街道等の主要道路が動かなかった時にどうするかが課題である。 バイク便もないところもあり、こちらから取りに行く必要もあるかもしれないので、今後考えていかないといけない。
(委員)
慈恵第三病院に緊急医療救護所用として、あいとぴあセンターに避難所用として医薬品を備蓄している。震災の時は緊急医療救護所の薬を使うが、台風等の水害は、事前に予測ができるので、ご自身で持ってくるようにアナウンスすることになる。備蓄している向精神薬はないので、市内の薬局にお願いするしかないと思う。
(副委員長)
3日間は大丈夫だと思うが、インシュリンは不足すると思う。
(委員長)
問屋さんとの協定をするのは、どこが所管になるのか。
(委員)
協定を一括して結んでいるのは安心安全課となる。薬の提供に関しては、健康推進課か安心安全課と健康推進課が一緒にやることもできると思う。
(委員長)
ここでは結論が出なさそうであるが、LINEなどのネットワークをしっかり作れるといいのと、災害の勉強会では、72時間を越えればDMATが来る、薬の調達も何とかなるという話もあるが、実際どうにもならないということもある。
(委員)
実際に薬の調達に詳しい薬剤師の方々と相談をしていきたい。
(委員長)
72時間をどうするのかという問題になると、特殊な薬を含めて狛江市の薬局で確保しないと厳しいので、ホットライン2に災害薬事コーディネーターの方が加わるとよいと思うが、いかがか。
(委員)<委員了承>
(委員長)
歯科医師会の災害医療コーディネーターの方は、緊急医療救護所を立ち上げた時はどんどん来ていただきたいが、風水害の時に色々な情報がくるのも大変かと思うので、ホットライン2には入らない方向でよいかと思うが、いかかが。
(委員)<委員了承>
(委員長)
歯科医師会からご意見がある場合は、ご連絡頂きたい。災害医療・薬事コーディネーターのホットラインは、次回の議題にしたい。
次第5.その他
(事務局)
令和4年度の緊急医療救護所設置訓練は新型コロナウイルス感染症を踏まえながら慈恵第三病院や調布市と調整していく。狛江市防災ガイド令和2年度版と狛江市内水ハザードマップは、ご参考にしていただきたい。会議録案をメールや郵送でお送りするので、ご確認をお願いいたしたい。令和3年度第2回狛江市災害医療・薬事コーディネーター運営委員会は、令和4年2月下旬を予定している。
(委員長)
以上で、本日の議題は全て審議を終了する。
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