1 日時

令和2年10月30日(木曜日)午後6時30分~9時45分

2 場所

防災センター402・403会議室

3 出席者

委員長:卯月盛夫
副委員長:加藤仁美

委員:入江彰昭、杉浦浩、河上牧子、小楠寿和、佐藤高志、荒井隆、岡山孝昭、五十嵐秀司、癸生川祐介、小俣和俊

事務局
まちづくり推進課長:三宅哲
都市計画担当副主幹:松野貴洋
まちづくり推進担当主査:富永和歌子
都市計画担当主任:伊藤真弓
都市計画担当主任:草野智之
都市計画担当主事:大川原有莉亜
都市計画担当主事:安岡秀

委託事業者 昭和株式会社
立山善宏、森山長和、武内俊樹

4 議題
  1. 都市計画マスタープラン改定・立地適正化計画策定について

    (1)検討スケジュールの見直しについて

    (2)本市の都市づくりに関する現況調査(第4版)

    (3)市ホームページでの意見募集の集計結果

    (4)両計画に係る目標・将来の都市構造(案)

    (5)シンポジウム・ワークショップの実施内容(案)

    (6)中学生への計画周知・意見募集の実施内容(案)

    (7)ウィズコロナ・ポストコロナ時代に即した対応イメージ

  2. その他

 提出資料

  1. 検討スケジュールの見直しについて
  2. 本市の都市づくりに関する現況調査(第4版)
  3. 市ホームページでの意見募集の集計結果
  4. 両計画に係る目標・将来の都市構造(案)
  5. シンポジウム・ワークショップの実施内容(案)
  6. 中学生への計画周知・意見募集の実施内容(案)
  7. ウィズコロナ・ポストコロナ時代に即した対応イメージ
6 会議の結果

議題1 都市計画マスタープラン改定・立地適正化計画策定について

-事務局より各配布資料の説明-

検討スケジュールの見直しについて

 ※特に意見はなし

 

本市の都市づくりに関する現況整理(第4版)について

 ※特に意見はなし

 

市ホームページでの意見募集の集計結果

委員長

 その他の自由意見の16ページに「SDGsの実現」とあるが、これまで都市計画マスタープランや立地適正化計画において、SDGsとの関連性を考えたことがなく、現時点では意見が言える段階ではないが、狛江市ではSDGsの取り組みは何かしているのか。

事務局

 話題に出ることは多くあるが、市の明確な方向性等を定めるまでには至っていない。

委員長

 確かに難しい部分ではあるが、ご指摘をいただいているので、我々も頭の片隅に置いておきながら、関係しそうな内容があれば、少しずつ書き足すことも必要である。

委員

 コロナの影響を受けて、外出の機会が減った中、散歩が出来る緑のネットワークは重要である。具体例として、5月頃は密な状況になっていると思うぐらい人が集まっていたのが、多摩川沿いや野川沿いである。一方で、市内には野川公園緑地もあるが、かなり閑散としている印象である。火災や地震において緩衝帯となり、水害時も何かしらの役割があると思うが、これら市民の意見を受けて、野川公園緑地の今後の活かし方について何か考えはあるか。

事務局

 野川公園緑地は、旧野川の河川跡に沿って市内を斜めに通過している。今後、市内の公園のバランスの良い配置を目指していく際、それらを有機的につなぐ大きな軸線の一つになるものと考えている。
 また、緑の計画でも、ネットワーク化を掲げており、そのつながりを形成することは狛江市にとって非常に重要と考えている。

委員長

 緑というのは、絶対的な量はある方がよいに決まっているが、それらをきちんとつながないとある程度の量は感じられないものになってしまう。ぜひこれからも、水と緑の話として、「ネットワーク」や「つながる」ということを意識して考えられると良い。

委員

 喜多見駅の改札口新設については、地域の方もかなり注目している。今回の都市計画マスタープランの対象範囲の話になるが、改札口新設の話は触れるべき内容なのか。仮に実現に向けて検討するのであれば、駅の改装費や周辺道路の動線など、かなり総合的な観点での検討が必要であり、内容も詳細なものとなる。そのような細かい話も含めて都市計画マスタープランを考える必要があるのか。検討の程度の線引きをはじめにしておく必要がある。
 シンポジウムでも、多くがその話題になる可能性があるが、市としてはどのような捉え方をしているのか。
 また、改札口の新設で言うと、個人的には、南口の駅前広場に直結していない狛江駅の改札口の方が非合理的だと思ってしまう。これは、狛江駅周辺の再開発という大きな構想の中で触れるべき話であると思うが、喜多見駅で改札口について触れるのであれば、同様に狛江駅も議論が必要になると考える。

事務局

 都市計画マスタープランや立地適正化計画において、改札口の新設だけに焦点を当てることは難しいと考えている。現在、電力中央研究所の南側の道路が工事中であるが、将来的に小田急線の高架下から更に南側を整備し、世田谷通りや水道道路までつながると、駅前でのアクセス性が高まるものとなるため、それら喜多見駅周辺での整備の進捗に応じて、駅周辺のまちづくりを考えていく必要がある。その際の駅への新たな動線として改札口の新設が必要であれば、小田急電鉄と検討を進めていくことになる。
 狛江駅の南口については、まちづくりとして課題が残されているものと考えている。狛江駅周辺での中心拠点としてのあり方をこの計画で示していき、地域の皆さまのご協力を得ながら、そのあり方に沿った整備を進める必要がある。その中の検討の一つとして、喜多見駅と同様に、改札口新設の必要性を考えていくことが望ましいと考えている。

委員

 私もそのように思っている。喜多見駅に対する狛江市としての都市構造の位置付けといった大きなテーマにすべきであり、改札口だけの押し問答の議論になってしまってはいけない。シンポジウムやワークショップをやるにしても、事前の地元の方とのコミュニケーションの中で、その点は申し上げておいた方が良い。

委員長

 各駅の拠点性を高めることについては、これまでもかなり触れているが、より一層の方向性を示していく必要がある。これまでに市が示してきた方向性について、理解されている市民の方はそれほど多くないと思うので、これからも意見を踏まえて整理が必要である。後の資料4では、その点の説明があるかと思う。

委員

 30、31ページの方向性4や5を見て思ったことであるが、前向きなデザイン志向のアイデアが多くある。このようなポジティブな意見は、計画内で活かしていけるのではないかと思う。例えば、公園の使いやすさを求めている意見があるが、私も先月と先々月に狛江市内の公園をマップ片手に自転車で回ったが、小さな公園がなかなか見つけられなかった。宝探しのような感覚であった。その際、紙のマップではなく、スマートフォンで見れる公園マップがあれば良いと思った。市で公園アプリのようなものを開発して、「この場所にはこのような遊具がある」、「この場所に行けばこのような遊びができる」などが分かると、使いやすさにつながると思う。
 また、31ページの下には方向性5として農地の話があるが、3番目の方は、コミュニティキッチンを運営しよう等の非常に面白いことを書かれている。東京都では「農の風景育成地区」の指定があり、狛江市では未指定であるが、今後、検討する予定はあるのか。

事務局

 狛江市では指定の話までは至っていない。ただし、公園空白地域があるため、場所ごとの特色なども踏まえながら、バランス良く配置していくことを取り組む必要がある。特に狛江市の南側に関しては、非常に多くの農地が残っているので、恐らく地域住民の皆さまにも、身近なテーマとして、農地の活用に関する意識はあるかと考えている。

委員長

 公園が見つからないということがあるのか。

委員

 公園までの道路が非常に入り組んでいることがある。昔からの農道がそのまま残った細かな道路が多くある。そのためか、特に市の南側地域ではなかなか見つけられなかった。

委員長

 それはそれで楽しいのかもしれないが、道路からの視認性は確保されているのか。

委員

 正しく道路を進めば、公園は見つかる場所にはある。アプリがあれば、先ほどのネットワーク化にもつながっていき、アクセシビリティも高めることができる。そのような工夫を考えていけると良い。

委員長

 他の都市では、そのようなアプリを公園の管理団体が作成している事例があったと記憶している。

委員

 33ページに歴史・文化の保存ということがあるが、3番目の方の意見では、「都市の現況把握からまちづくりの課題、方針に至るまで「歴史・文化」の視点が見られない」ということを言われている。先に策定された狛江市の総合基本計画でも、「ともに創る文化育むまち」とあるため重要な視点となる。
 また、先ほど、公園の場所の話があったが、私は歴史が好きなため、身近な市内の古墳を巡った。確かにそれぞれの古墳はきちんと整備されているが、民家の中にあるものもあった。歴史・文化はソフト的な視点が多いのかもしれないが、計画内での方向性について現時点で考えはあるか。

事務局

 狛江市は非常に古墳が多く、歴史に携わる方や関心のある方の間ではかなり知られていると聞いている。最近になり、都市計画公園としては特殊公園の位置付けとなるが、歴史公園として4箇所の整備を進めており、既に開園している所もある。遺跡を見学できるような施設も備えている。歴史資料館のような大きな建物を整備することは難しいが、それら取り組みを通じて、環境形成や教育などのソフト施策にも繋げていける材料をまちづくりの面から少しずつ整備している段階にある。

委員長

 33ページ以降のその他の自由意見が新鮮である。旧第四小学校のことは知っていたが、この内容をよく読むと、「文化財的価値があるのではないか」や、「世田谷にあるものづくり学校を参考に廃校の利活用をしてはどうか」などのアイデアが書かれている。時間のある際に読んでもらい、気になることがあれば、今日でなくても良いので、この委員会の中で提案なり指摘をしてもらえるとありがたい。このアンケートを実施して非常によかったと感じる。

 

両計画に係る目標・将来の都市構造(案)

委員

 前回の議論を踏まえ、防災環境形成エリアの範囲が広がっているが、資料内の事例紹介にもあるような、容積率緩和制度や嵩上げ工事の補助などの施策を行う考えはあるのか。防災環境形成エリアは、農住共存エリアとも重なってきているため、容積率の緩和を行うと、宅地への転換が進んでしまう心配がある等、非常にデリケートな内容である。先進的な検討を志しているのは分かるが、非常に重要な施策を短い期間で検討するスケジュールとなっている。

事務局

 防災に関しては、昨年の台風被害があったため、非常に高い関心が寄せられており、行政としても、都市計画マスタープランに示していく必要があると考えている。多摩川は大きな河川であり、浸水深3m以上の箇所は、1階部分が水に浸かってしまうことが想定されるため、その点の対策の方向性については、特に都市計画マスタープランでも盛り込みたいと考えている。12、13ページにある事例については、狛江市の特性に合わせると、全て同じことができる訳でもないと捉えているため、今後本市に合わせた検討が必要である。
 農地については、14ページに活用イメージを掲載しているが、当然、営農されている農家の方もいるため、個々の事情に合わせた中で、今後の展開として、これらのような選択肢の幅を用意し、農家の方と一緒に出来ることを模索していくことになる。

委員長

 防災環境形成エリアと農住共存エリアについては、今回の都市計画マスタープランの中で大きな目玉となる要素である。このエリアに実際に住まわれている方もいるため、行政の取組内容が説明ができるよう、一定の具体策は必要となる。

委員

 前回よりもかなり具体的に踏み込んだ記述としてもらいありがたい。事前に資料を確認した時にも感じたが、このエリアの空間のスケール感をどこまで整理するのか、また、今後のまちづくりの方向性が分からなくなってきている。先ほどご指摘のとおり、防災性を意識すると低層住宅地のままで良いのかという部分がある。最近の防災分野では、浸水の危険性があるエリアでは、2階ではなく、3、4階に避難するという話にもなってきているので、この点はまだかなり議論が必要である。
 農地の低さと防災性の高さをどのように整合できる空間とするのかも丁寧な議論が必要になると考えている。
 また、今回の大きな話である将来都市像については、「住み心地のよさを実感できるまち」とあるが、狛江市民の方々が感じる住み心地の良さの空間はどのくらいのことを言っているのか見えていない部分がある。例えば、港区での住み心地の良さと言っても、かなり空間の密度が違うものとなる。狛江市での住み心地の良さについては、今後の丁寧な議論や、本日頂いた資料の中にもヒントが隠されていると思うので、それを見つけていく作業が重要となる。それらを踏まえ、今後、まちづくりの目標や取組施策の中に、これは狛江市のことだと分かるキーワードが入ってくると良い。こまバス等はさすがに具体的になってしまうが、狛江市の新しいコンパクトシティだとイメージできるキーワードがあると良い。私自身も色々と調べさせていただこうと思っている。

委員

 14ページの左側の一覧に「⑦防災性の向上、k.防災協力農地」があるが、これはどのようなイメージで考えているのか。

事務局

 日常は、通常の畑として営農していただくが、何か災害が起こった際には、周囲の住民が避難する場であるとか、補助制度もある中で防災井戸を設置していただくことなど、農家の方にご理解いただいて協定を結ぶことを行っている。

委員

 いわゆる田んぼダムのようなイメージかと思う。農家と連携して、災害時には水を貯水させること等の機能を持たせることかと思うが、それらの施策が、この両エリアが重なっている所では重要になるかと思う。
 一方で、この一覧では、「保全」として大別された活用メニューが「①農業生産」として、生産性だけを見ているような形になってしまっているが、農地については、防災や景観の機能、生き物の活動の場としての環境など、様々な機能を有しているので、その点も加えると良い。
 また、右側のイメージ図には、三重県資料をもとに農業の就業体験等が紹介されているが、これは、左側の一覧ではどこに当てはまるのか。子供農園や教育農園などの言葉を追加すると良い。

事務局

 「i.学童農園」に含まれると考えている。

委員

 学童農園だと小学校3年生までになってしまうので、様々な世代の子供たちが教育の場として学べる場所があったら良いと思う。

委員長

 今言われた様々なメニューは、先ほどのアンケートでも使えそうなキーワードがあったと思うので、メニューを膨らませてほしい。この一覧は、狛江市が全部行うという意味ではないので、増やすことは問題ない。

委員長

 今の河上委員と入江委員の話を踏まえ、加藤委員にも伺いたい。都市計画マスタープランでは、地域別構想を作成することも考えられるが、例えば、防災環境形成エリアや農住共存エリア、あるいは、狛江駅周辺については、もう少し密度を高めて整理することも考えられる。
 緑の拠点や水の拠点がどうもピンと来ていない。古いタイプの都市計画マスタープランは、そのような拠点設定でごまかしていた。大きな公園を緑の拠点に設定することは誰も否定しないが、戦略的に拠点や軸を考えていくのであれば、農住共存エリアの中に緑の拠点がある等も考えられる。

委員

 今回の検討では、都市計画マスタープランは、防災環境形成エリアと農住共存エリアをどのようにしていくか、立地適正化計画は、3つの駅の拠点の機能をどのようにしていくかを考えることが要点となる。
 防災環境形成エリアについては、11ページに施策展開のイメージが整理されているが、今後はこの内容をどこまで実際に行う施策にまで出来るかが重要となる。身近な例としては、戸建て住宅の床を少し高くすることや、公共施設や民間集合住宅に公共的な防災機能を持たせるか、具体的に検討を積み上げていかないといけない。
 その中で一番気になっているのが、狛江市は特定行政庁ではないので、建築確認申請を行う立場にはないため、建物に防災機能を持たせるチェックが出来ない状況である。そのため、新たに行政指導的な要綱や条例といった大きな仕組みをつくるべきではないかと強く感じた。
 また、避難する際は、日常的に利用する道路を用いることが多いと聞くので、避難ルートについても考えることも必要である。
 駅周辺についても、防災機能を備えた駅舎や駅ビルを整備していくことも考えられる。

委員

 いろいろなアイデアが資料に出てきており、本当にこういうことが出来れば素晴らしい狛江になると思うが、具体的な実現手法が気になっている。
 例えば、6ページに中心拠点や地域交流拠点があるが、様々な施設を誘導する場合、実際に市の土地がある訳でもないため、その点の仕組みが見えてこない。用途地域の変更や地区計画の指定などは行うのか。
 また、先ほどの農住共存エリアでの生産緑地についても、農家の方は個々に事情があるので、市が考える利活用を拒む場合もあると思う。勉強会や研究会で考えていく等はあるかと思うが、何かしらインセンティブがないと話に乗ってこないのではないか。

事務局

 駅周辺については、様々なまちづくりも進んでいく中で、先ほど申し上げた喜多見駅周辺での都市計画道路の整備や、狛江駅南口でも市民グループが立ち上がる等もあるため、市が方向性を示しながら拠点形成を進められればと考えている。
 農地に関しては、ご指摘のとおり、地権者の方々の意向が優先されるため、難しい面もあると思っている。ただし、農地を続けてくださっている方々は、地域に対しても強い思いがあるものと感じているので、市と一緒になってまちづくりを考えていける工夫をしていきたい。

委員

 実は昨日まで14ページに事例として掲載されている「すこやかファームおとわ」に行っていた。そこでは、福祉と農業が一緒になり、障がい者の支援を行う施設であったが、非常に興味深かった。また、先ほどの資料3のアンケート結果では、地元の生産物のレストランをつくってはどうかといった意見もあったので面白い意見だと思った。ただし、その際には建物を建てないといけないが、生産緑地地区は第一種低層住居専用地域にあり、そこでは住居または事務所が隣接していないと建物が建てられない所である。生産緑地法が改正され、レストランを建てられるようになったが、今後、狛江市では活用を考えていくのか。

事務局

 田園住居地域が新たに創設されたが、地区計画等とセットで考えていきながら、何を誘導するかを整理していく必要がある。そのため、生産緑地の中だけではなく、周辺の住宅地も含めたローカルルールをつくっていくことが必要である。農業・農地と住宅地がうまく共存するまちづくりは、十分可能性としてあり得るものと考えている。その中で、農業経営の多角化であるとか、地域とのつながりのある展開が出来れば、狛江市の一つの特色になると考えている。

委員長

 生産緑地の指定を受けた所でもレストランを建てることができるようになったのか。いつからか。

事務局

 平成30年4月1日から新たな用途地域として田園住居地域が指定され、生産緑地内でも農家レストランや加工施設などが出来るようになった。名前のとおり、畑と住居を融合していくような地域となるが、一方で、300㎡以上の開発は原則出来なくなる等の制限も追加されるため、指定には慎重な検討が必要となる。

委員長

 都内では難しいということか。あるいは、練馬区や世田谷区は既に行っているのか。

事務局

 施行から2年以上が経過しており、検討している所はあるかもしれないが、具体的にはまだ聞いていない。

委員長

 今後、生産緑地の地主の方との調整の中で用途地域を変えて、レストランを建てられる可能性があるというである。
 先ほど、京都の事例について話があったが、私も同じく京都において、ソーシャルファームを調べたことがある。狛江市におけるソーシャルファームの状況について、福祉の立場からは何かあるか。

委員

 市内の障がい者の方の施設で生産緑地を利用させていただいており、畑を借りて農作物の生産活動を行っている団体はあるが、ソーシャルファームまでの大きな活動は、市内ではまだないと思われる。

委員

 事前に資料を頂いた際には、特に防災に関する建物高さの空間的なコントロールをどのようにするのかが気になった。安直に考えると、郊外でよく見られるように、農地が相続によって4階ぐらいのアパートや5、6階の小規模マンションに変わり、それにより、何となく浸水対応策にはなった、といったエリアにはなってほしくないと感じている。民間の開発や民地の更新に任せたら、簡単にそのようになってしまいかねない。その中で思ったが、そこに何か景観としてのコントロールや都市デザインなどを入れていくことにより、少しでも資産価値の高い空間が出来るのかと思う。その点を皆さまと一緒に考えていく必要がある。
 私も狛江市内を歩いて散歩して思うのは、おおらかさである。人も空間もおおらかな部分を大事にされているのかなと思う。例えそれが集合住宅やマンションという形であっても、生活してる空間や時間の中に、おおらかさというキーワードを感じられることが必要なのかと思っている。それを都市計画マスタープランの中で表現していくのは難しいことではあるが、狛江市ならではのキーワードを空間化している作業を大事にする必要があると思っている。特にマンションをどう考えるのか、空間のおおらかさ、距離の問題などを考えていきたいと、心配しながらも思っている。

委員

 私のイメージの中では、農住共存エリアでは田園住居地域を活用するのかと思っていたが、制限の面を気にして指定をしないのであれば、何のための農住共存エリアなのかと疑問に思ってしまうので、少なくとも、農業公園や市民農園などを積極的に考えていきたいのであれば、もう少しポジティブに田園住居地域の活用を検討してほしいと思う。先ほど委員長が言われたとおり、今回の目玉であるのだからこそ、もっと打ち出しても良いと感じてしまう。

委員

 浸水想定区域について確認したい。これは多摩川の堤防が破堤あるいは越流して5mや3mの浸水深が来ることになるが、その場合、池のように溜まった水ではなく、激流となる。多摩川は普通の河川よりもかなり急である。専門家ではないのでよく分からない部分であるが、果たして個人住宅への助成でその激流に耐え得る住宅ができるのか疑問がある。地震とは違い、多摩川の洪水は1日なり半日の避難の猶予時間がある。そのため、出来るだけ公共対策を考えて、避難場所は公共施設とすることを基本に考えないといけないと感じる。
 また、浸水深3m以内は防災環境形成エリアから除外しているが、水害の被害は人口や資産が集中している所でダメージを受けることとなる。狛江駅や和泉多摩川駅周辺ではエリアから外れている所があり、地形的には若干高い所なのかもしれないが、水流により、相当の被害を受けることとなる。部分的に除いてもそのような恐れも出てしまうので、今申し上げたようなことも想定した中で、現実的な対策と区域を考える必要がある。

委員長

 都市計画マスタープランの役割は、20年先を見越して検討することであるが、一方で、杉浦委員が言われたようなことは別の場で議論が必要となる。防災環境形成エリアを導入する以上、できるだけ早い段階で専門部会等を設けることを考える必要もあるが、その専門性の高い成果をどこまで都市計画マスタープランに記載するかは要検討となる。

事務局

 防災指針の内容に即して具体的な検討を進める必要があるが、現時点で新たな会議体を設ける予定にはなっていない。先日、昨年の台風被害について、下水道部門にて様々な検証を行い、今後の対策として短期・中長期での整理を行ったところである。その中で、特に長期的な施策は防災指針等とも整合を図る必要があると考えている。今後も、下水道部門や防災部門等と連携しながら、真に求められている課題に取り組む必要がある。

委員長

 冒頭で説明があったとおり、全体的なスケジュールを伸ばして、来年の春ごろに防災指針の検討を集中的に行うとしているので、その際に、関係部署と連携・整合を図りながら進めてほしい。

 

シンポジウム・ワークショップでの実施内容(案)

中学生への計画周知・意見募集の実施内容(案)

ウィズコロナ・ポストコロナ時代に即した対応イメージ

 ※事務局にて上記3項目に係る資料をまとめて説明した後、以下の議論が行われた。

委員長

 私の経験の中では、全中学生に聞くのは初めてのことである。非常に貴重な機会であるため、委員の皆さまも、週末に考えてもらい、聞いてほしい設問があれば伝えてほしい。

委員

 中学生のため、文章量は多くない方が良いと思うが、記述欄はもう少し大きくても良いのではないか。設問を用意するところでも数を減らして、具体的な言葉を抽出する調査に出来ると良い。

委員

 コロナへの対策として、書いてある内容はその通りだと思うが、3密の回避など、中には少し受け身の内容が見られる。私の友人の話として、平塚に住み不動産の仕事をしているが、最近は忙しいとのことである。都心の高層マンションを売って平塚に移り住む人がいるとのことである。狛江市は都心と郊外の中間ぐらいに位置しているため、そのような人口移動の動きの中での位置付けや問題意識を持つ必要があると感じている。

委員長

 この資料は、国土交通省が出している資料を、少し狛江市版にアレンジしたものであるため、ご指摘のような意図的な内容はまだ含まれていないものとなっている。
 来月に加藤先生が行うワークショップにおいて参考資料になるかと思い作成している。
 五十嵐委員のご指摘は、コロナ禍の中で郊外居住の志向が高まり、その受け皿として狛江市がなれるのか、ということかと思う。それは非常に重要な視点である。郊外の自治体はすでに具体に取り組んでいるところもあるが、狛江市も何か取り組んだ方が良いかもしれない。

委員

 何もしないと埋没してしまう可能性もある。

委員

 中学生アンケートの調査票3ページの問2と問3について、単純に細かいニュアンスの問題かもしれないが、「狛江市であなたが自慢できるものは何ですか」というような問いよりも、「狛江市で暮らしていてあなたが自慢できるものは何ですか」という表現の方がちょっと含みを持たせられるのかなと感じた。

委員長

 ご指摘のとおりかと思う。

委員

 事務的な話であるが、シンポジウムのチラシについて、応募する際の参考となるワークショップの各テーマが記載されていないため追加した方が良い。

事務局

 追加させていただく。

委員

 中学生アンケートの調査票について、2ページにある両計画の説明はいらないのではないか。それよりも調査項目を増やして、具体的なことを書いてもらった方が良い。好きな場所はどこかや、よく通る道はどこか等を聞いても良い。中学生が日常的に体験していることを聞き出せると良い。

委員長

 可能な範囲で対応してほしい。

委員

 中学生に配布するパワーポイントの説明資料について、ハザードマップの図があると良い。普段はなかなか見ることはないと思うので、良い機会かと思う。

委員長

 昨年の大雨を経験しているので、関心は高いと思う。このような機会に理解を深めてもらうことは良いことだと思うので掲載をお願いしたい。

 

議題2 その他

 事務局より、次回の策定委員会の開催時期について、令和3年3月上旬に実施予定であることが伝えられた。
 また、12月5日に開催予定のシンポジウム及びワークショップについて、学識委員以外の委員に対しても参加が呼びかけられた。