第5回(仮称)狛江市人権尊重基本条例検討委員会会議録(令和元年6月25日開催)
1 日時 | 令和元年6月25日(火曜日) 午後7時~午後8時50分 |
2 場所 | 防災センター303会議室 |
3 出席者 |
委 員 若柳善朗 桑原勇進 田中映子 中山千緒里 下田禎敏 樋口豊隆 花岡藍子 重国毅 増川邦弘(9名) 企画財政部長 髙橋良典 政策室長 田部井則人 政策室協働調整担当 馬場麻衣子 石由貴 傍聴者 4名 |
4 欠席者 | 樋口ユミ 久保田郁恵 |
5 議題 |
1.開会 (1)前回会議録の確認 2.議題 (1)条例の骨子案について (2)中間報告フォーラムについて 3.その他 |
6 提出資料 |
前回会議録 資料1:条例骨子案(フォーラム配布用) 資料2:中間報告フォーラム チラシ案 資料3:中間報告フォーラム 進行案 |
7 会議の結果 | |
1.開会 -事務局より出席者、配布資料及び前回会議録の確認-
2.議題 (1)条例の骨子案について -資料1に基づき事務局より説明- (委員長)前文について、意見はあるか。 (委員)1ページ目に書いてある条例制定の経緯と方向性に関する内容は、条例には入らないという理解でいいのか。特に前市長のセクハラ問題については、前文に入れるべきである。また、条例の方向性について、差別やハラスメント行為の禁止を明記する条約や法律規定、また、ヘイトスピーチに対する罰則を盛り込む条例の議論もある状況なので、冒頭に「罰則規定を設けるのではなく」と書く必要はないと思う。市民の定義における「滞在する者」について、市民ではない人がやってきて市内で何かをした場合にも条例を適用できるようにした方が良い。「何人も」「市民等」という書き方もある。 (委員長)セクハラ問題については、前文にハラスメントという言葉が入っている。 (委員)セクハラ問題は一つのきっかけかもしれないが、それを乗り越えて新しいものを作っていくという位置づけの条例だと思うので、問題に強く立ち返る必要はないのでは。この資料の作りでは、経緯と方向性も条例の一部であるという印象を与えてしまう。平和を求めるまちづくりとセクハラ問題が並んでいるのも違和感がある。書き方を工夫したい。 (委員長)「個別の人権課題等に対する罰則規定を設けるのではなく」についても書かないほうが良い。 (委員)本骨子案はインターネット上に掲載するのか。 (事務局)経緯と方向性は説明用につけており、実際の骨子案は前文以下となる。ご指摘いただいた部分は修正する。 (委員)セクシュアル・ハラスメントはやってはならないことであり、被害者の人権を侵害している。しかし、本条例としてこの経緯をインターネット上に掲載することは、人権上の配慮も考える必要があるのではないか。 (委員)条例名はどのようになるのか。 (事務局)決まった表現を使わなければいけないことはないが、本条例の趣旨が伝わるような名前にしたい。 (委員)前文において「まちづくりを推進する」という表現は、構造物を作り、それに集う人の生活環境を整えていくイメージである。「社会の実現を推進する」という表現の方がわかりやすいのでは。 (委員)「社会」という表現は広すぎて、条例の範囲を超えているようなイメージである。 (委員)「社会」よりも「まちづくり」の方が狛江らしさを表現できるのでは。 (委員)制定の経緯についてはきちんと報告すべきだと思う。先ほど出された加害者が責められ続けることへの問題に関して、人によって認識の違いがあると思うが、私は前市長のセクハラ問題に関しては加害者がしっかりと非を認め、再発防止対応が十分に取られたとは考えていない。個人を責め続けるという意味ではなく、狛江で起こった事件として教訓化すべきであり、本条例もそれはわかるものとしたい。加害者の名前は本会議の議事録においてすでにホームページ上に掲載されており、問題ない。前文においても「ハラスメント」という括りではなく、きちんと「セクシュアル・ハラスメント」という一言を入れたい。社会における人権問題で注目されているLGBTやSOGIといった問題がある。性別のところに性自認や性的指向といった文言が入っていた方が良い。 (委員長)国立市の条例では色々なことが列挙されている。 (委員)「社会情勢等の変化に伴う新たな人権問題」という広い意味の文言も入っており、またここで細かく列挙するものではないと感じるため、性自認といった言葉は入れなくても良いのでは。 (委員)「社会情勢等の変化に伴う新たな人権問題」という表現で、古くからある問題も全て網羅できているのか疑問である。 (委員長)性自認や性的指向は比較的新しい問題であり、新たな人権問題に含まれるのでは。 (委員)正確か不正確か、表しきれているかどうかというよりも、何に注目すべきなのかを入れておいた方が良い。私たちはこれに注目しているというメッセージにもなる。基本的なところを押さえておけば良いという議論もあったので、このような表現になっている。委員会や市民の皆さんが必要であると思えば入っていても良い。 (委員長)セクハラを入れたらパワハラを入れるか、という議論にもなり、きりがない。条文にした後でも良いので再度検討したい。 (委員)ハラスメントというのは、人権侵害としてのハラスメントとして「パワー・ハラスメント」「セクシュアル・ハラスメント」があり、氾濫するハラスメントの用語の中にはルールやマナーで解決すべき問題もある。説明する際にきちんとすみ分けをした方が良い。国籍や出自、性別等自分で解決できない理不尽な理由で心が傷付けられることが差別であり人権侵害であると考える。 (委員)職場におけるパワー・ハラスメントは、必要な職務指導であっても部下がハラスメントであると感じればそうなる。その判断はケースバイケースだが、罰則規定がなく、一人ひとりがより生きやすい暮らしやすいまちを目指す本条例では、マナーの問題によるハラスメントも含まれるのではないか。 (委員)人権侵害の定義にハラスメントとあるので紛らわしいのかもしれない。ふんわりしている条例だからこそ狛江らしい、という印象もある。 (委員長)人権の侵害の定義については、これ以降この文言が使われていないので削除したい。 (委員)偏見と差別、虐待といじめ、ハラスメントはレベルが合っていないので定義づけるのは難しい。 (委員長)市民の定義はこれで網羅されているのでは。本条例の性格から言えば、狛江に関係する全ての人について表したい。 (委員)「市内に滞在する者」という表現が適切である。 (委員長)関係機関等の定義は、東京都、法務局、警察、他自治体等という順が良いのでは。 (委員)児童相談所は「等」に含まれるのか。 (委員長)都の機関に含まれる。 (委員)民間機関は入らないのか。 (事務局)「連携」の項目に「事業者等及び関係機関等」とする等、改めて検討したい。 (委員)「何人も」という主語には「~してはならない」と対応する場合が多い。 (事務局)これまでの本委員会で、本条例はプラスの表現で表したいと議論したところなので、禁止を意味する表現はほとんど入れていない。 (委員長)禁止規定がある訳ではないので、「何人も」という主語ではなく「市民一人ひとり」という主語で良いのでは。「連携」については事務局にて表現を考えてほしい。様々なところと連携して施策を進めることは重要である。「啓発」について、市は義務的に行うという表現でもいいが、市民や事業者等にも努力義務を課すのか。 (委員)市民を啓発される対象ではなく啓発する対象にしたことには意味があるのか。 (事務局)個人で活動する方もいるという想定であり、全ての市民がやらなければならないという意図ではない。市民の責務における「市の施策に協力する」という部分に含むという解釈もできる。 (委員)事業者等はその構成員に対して啓発をする必要がある。 (委員)講師を招いて職員研修を実施する等も事業者の啓発にあたる。 (委員)ILOもハラスメント禁止を明確にした。啓発活動の主体として市と事業者が明確になっているのは良い。 (委員長)市と事業者を区別し、事業者は努力義務にとどめては。教育活動における「各世代を通じて推進する」とはどういう意図か。 (事務局)学校教育だけでなく、若者等どの世代に対しても教育活動を行うという意味である。 (委員長)学校教育は教育を行う場所であり、各世代というのは対象者であるため、少し違和感がある。事務局にて検討いただきたい。適切な相談において、市民、事業者等又は関係機関等と連携し、と書いてあるのに対し、上記の連携の項目では関係機関等としか書いていないので、平仄(ひょうそく)が合わない。 (委員)市の支援はどのようなことを想定しているか。 (事務局)人的支援と財政的支援を想定している。 (委員長)それを明記するか、明記せずに規則に落とし込むか事務局で検討いただきたい。 (委員)実効性のある条例にするには、相談や支援、連携会議が狛江にある生きづらさや問題を解決していくのだという具体的なイメージがほしい。 (委員)必要な支援を行う、必要な措置を行う、といったぼんやりした表現が続いているので、具体的な表現を入れたい。 (委員)市民の権利のところで、国立市の条例のように、「社会的孤立や排除から援護され、地域社会の一員として互いに認め支え合う」といった表現を入れたい。一般的な人権の大切さだけでなく、これまでになかったことをやろうとしている、そういった行動を狛江で起こすのだという条例になる。 (委員)条例の名前は、本条例の目指すところを表したものになると思う。その名前に込めた意味を、前文だけでなく、目的や市民の権利にも書いておくことでより具体的で狛江らしいものになるのでは。 (委員長)国立市の場合は「ソーシャルインクルージョン」を掲げているためそのような表現を盛り込んだのでは。フォーラムで出される意見等もふまえて考えたい。表彰における選考は、(仮称)人権推進連携会議が行うのか。 (事務局)第三者の視点を入れるという意味でも連携会議において選考してもらうのが良いのでは。 (委員長)(仮称)人権推進連携会議について、意見等あるか。 (委員)会議名もわかりやすいものにしてはどうか。「(仮称)人権を守る狛江市と市民の連携会議」「(仮称)生きやすい狛江のための狛江市と市民の連携会議」といったやわらかいものにしておいた方が、議論をするときに様々な発想が生まれやすい。 (委員長)公募市民の人数等、会議の構成も考えておいた方が良い。 (事務局)今後検討したい。 (委員)委任のところで、国立市の条例には「必要な事項は規則で定める」と書いてある。規則は議会には諮らないのか。 (事務局)規則は議会には諮らない。「必要な事項は規則で定める」は「市長が定める」と同意である。
(2)中間報告フォーラムについて ―資料2、3に基づき事務局より説明― (委員)参加者から意見や感想を出してもらうのが「フォーラム」なので、質問のある方、という問いかけは少し違う。終了時間は午後3時30分のままで良い。 (委員)質疑応答、意見交換の時間をきちんと確保しておくべきである。骨子案は事前にホームページに掲載するのか。事前に言いたいことを準備したい人もいるだろう。一方で、一人が長く発言してしまうとそれだけで終わってしまうので気をつけたい。 (事務局)時間配分については再度見直したい。 (委員)講演のサブタイトルに「地域で生きる」「生きやすさと人権について考える」といったものはどうか。 (委員長)横大道教授にお会いした時、市民生活の中で憲法や人権について考えながら暮らしていくといった話をしていただくようお願いした。 (事務局)条例骨子案についてもお見せし、簡単に説明したので、ある程度ご理解いただいたうえでお話しいただけるのでは。 (委員)憲法学上における人権は解釈が違うので難しい。 (委員)チラシを見て、フォーラムに参加することによって自分の意見が生かされることがわかると、参加者の意識が違うのでは。 (委員)狛江に住んでいて、生きづらさや人権について感じていることを意見交換しましょう、というイメージを盛り込みたい。市民が意見を出し合って作っていく条例であることを示したい。 (委員長)意見交換をする旨をチラシに入れたい。 (委員)パブリックコメントではないので、文書ではなく、フォーラムの時間内に意見を出してもらうのか。 (委員)アンケートは取るのか。 (事務局)発言が出来なかった人のためにアンケートに記入欄を設けたい。 (委員)「みんなが生きやすいまちに」といったやわらかい表現をタイトルのそばに書いてはどうか。 (委員長)事務局にて再度検討いただきたい。
3.その他 (事務局)
-閉会- |