災害時の避難の際に支援が必要な方々に対して、安心・迅速に避難できるための支援体制を整えておくことが強く求められています。この支援体制づくりを地域の皆様や関係機関と協働で推進していきます。

これからの課題について

 近年、我が国においては、東日本大震災や能登半島地震に代表される巨大地震、また、毎年のように暴風雨や豪雨災害が発生し、私たちの想像をはるかに超える甚大な被害をもたらしています。狛江市においても、令和元年東日本台風では、床上浸水などの被害が発生しました。

 このような大災害においての犠牲者には、高齢者や障がい者等、いわゆる避難行動要支援者[1](以下「要支援者」という。)が多くの割合を占めていることから、令和3年5月に災害対策基本法(昭和36年法律第223号。以下「法」という。)が改正され、市に避難行動要支援者ごとの個別避難計画の作成が努力義務化されました。また、平成28年4月に起きた熊本地震では、要配慮者及びその家族、支援組織の構成員を含めた市民に福祉避難所の役割等が十分に周知されておらず、福祉避難所が期待された役割を十分に果たすことができなかったことから、福祉避難所の体制等の整備が求められています。

[1] 「要配慮者」と「避難行動要支援者」について

 法第8条第2項第15号で「要配慮者」とは、「高齢者、障害者、乳幼児その他の特に配慮を要する者」としています。また、同法第49条の10第1項で「避難行動要支援者」とは、「市に居住する要配慮者のうち、災害が発生し、又は災害が発生するおそれがある場合に自ら避難することが困難な者であって、その円滑かつ迅速な避難の確保を図るため特に支援を要するもの」としています。本プランでは、この2つの概念を使用します。

 

狛江市避難行動要支援者支援及び福祉避難所設置・運営に関するプラン

 狛江市地域防災計画の要支援者の支援対策を具体化するため、プランを策定しました。プランは、狛江市地域防災計画の要支援者の支援対策を具体化するものであり、要支援者の避難支援に係る体制、災害発生時の対応、個別避難計画の作成方針等の基本的な事項を定め、要支援者自身の対策「自助」、地域住民の協力による「共助」を基本として、大規模な地震や風水害に備え、避難支援等を迅速・安全・的確に行うために、平常時から要支援者の状況把握や避難誘導等の体制等を整備することを目的としています。

個別避難計画の作成の推進

 狛江市では、避難行動要支援者の個別避難計画の作成を推進しておりますが、新たに介護支援専門員の皆様にご協力いただき、個別避難計画作成支援を実施しております。業務委託にかかる手引きを掲載します。

  狛江市では、個別避難計画を作成した方のうち、貸与を希望する方を対象に自動起動機能付き防災ラジオを無償で貸出しております。
  災害時等の緊急時に自動で起動しますので、緊急時の情報収集にご利用ください。
避難行動要支援者への地域全体での支援
1.避難行動要支援者名簿

 災害時の要支援者支援を行うためには、その要支援者がどこに住んでいるか等の情報が重要です。このため、市では要支援者の登録要件に合致する方を対象とした避難行動要支援者名簿を作成しています。

2.避難行動要支援者個別避難計画作成申込書兼個別避難計画

 対象者ご本人の了承により、対象者の情報(どの避難所にどのように避難するか、緊急連絡先や避難支援等実施者は誰か等を記載)を個別避難計画に登録し、ご本人の同意のもと各避難支援等関係者(警察・消防・町会等)や避難支援等実施者で名簿の共有を行います。
 なお、対象者の情報は協定を締結した避難支援等関係者にのみ提供しています。

※ 災害発生時、または災害が発生するおそれがある場合に備え、災害時にどう動くかをセルフチェックするとともに、避難支援等実施者と話し合っておくことにより、災害時の避難行動をより円滑に行えるようにするものです。円滑かつ迅速な避難の確保を図るため、避難行動要支援者の対象となっている方に、あらかじめ個別避難計画を登録していただくようお願いします。

 個別避難計画はプラン56、57ページ参照

 

3.要支援者の範囲 ※介護施設等に入所・入居している方は対象外です。

区分

名称

対象範囲

高齢者(75歳未満)

(1)介護保険要介護3以上の認定を受けている者

高齢者(75歳以上)

(2)75歳以上の一人暮らしの者で名簿への登録を希望する者

(3)75歳以上のみの世帯で名簿への登録を希望する者

(4)介護保険要介護3以上の認定を受けている者

身体障がい者

(1)身体障害者手帳1級または2級取得者

知的障がい者

(2)愛の手帳1度または2度取得者

精神障がい者

(3)精神障害者保健福祉手帳1級または2級取得者

難病の指定を受けている者

(4)身体障害者手帳、愛の手帳または精神障害者保健福祉手帳の取得者

 

その他

上記対象範囲に準ずる状態にある者で、特に見守り活動等が必要と認められるもの

【具体例】
(1)身体障害者手帳3級または4級取得者
(2)愛の手帳3度または4度取得者
(3)精神障害者保健福祉手帳3級または4級取得者
(4)介護保険要介護1、2の認定を受けており、かつ、介護施設に入所していない者
(5)発達障がい者
(6)在宅人工呼吸器使用者

※介護施設

施設

要件

認知症対応型共同生活介護事業所

老人福祉法第5条の2第6項又は介護保険法第8条第20項に規定する共同生活を営むべき住居

養護老人ホーム

老人福祉法第20条の4に規定する養護老人ホーム

特別養護老人ホーム

老人福祉法第20条の5に規定する特別養護老人ホーム

有料老人ホーム

老人福祉法第29条に規定する有料老人ホーム

介護老人保健施設

介護保険法第8条第28項に規定する介護老人保健施設

介護医療院

介護保険法第8条第29項に規定する介護医療院

サービス付き高齢者向け住宅

高齢者の居住の安定確保に関する法律第5条に基づく登録を受けているサービス付き高齢者向け住宅

4.避難所について

 災害が発生した際には、自宅に留まることが危険な場合にのみ避難所の利用をお願いしています。避難所のスペースに限りがあるだけでなく、特に要支援者の場合、自宅とは全く違う環境となる避難所での生活は心身ともに負担となるからです。平常時から自宅の耐震化や防火対策等を行うとともに、防災グッズや非常食、薬等の備蓄をお願いします。
 ※備蓄の目安は最低3日分、できれば一週間分とされています。

  • 福祉避難スペース
    指定避難所に設置する要配慮者に配慮したスペースをいいます。
  • 福祉避難所 災害発生又はそのおそれがある場合に直接避難が可能な施設ではありませんのでご注意ください。
    既存の建物を活用し、介護の必要な高齢者、障がい者等一般の避難所では生活に支障を来す者に対してケアが行われるほか、これらの者に配慮したポータルブルトイレ、手すり、仮設スロープ等バリアフリー化が図られた避難所のことをいいます。
「緊急ネット通報」利用のご案内

 音声(肉声)による119番通報が困難な聴覚障がい者等が緊急通報を行う補助手段として「緊急ネット通報」があります。携帯電話及びスマートフォンからウェブ機能を利用して東京消防庁に緊急通報を行い、消防車や救急車の要請ができるものです。
 詳しくは以下のウェブサイトをご覧ください。