アスベスト(石綿)を含有する建築物の解体や改修をする際には、「大気汚染防止法」や「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例(環境確保条例)」に基づき、事前の届け出が必要になる場合があります。

 市に届出が必要になるのは、延べ面積2,000平方メートル未満の建築物を解体・改修する場合です。
 その他の場合は、東京都に届け出をしてください。

適正な解体・改修が必要です

 アスベストは、吸入すると肺がん、中皮腫等の原因となり、ばく露から10年以上経過してから発症する恐れがあります。
 アスベストは、断熱性、絶縁性等に富み、しかも安価であるため、さまざまな建材等に使用されてきました。日本におけるアスベストの輸入量は昭和49年がピークでした。この頃に建てられた大量の建築物が、現在、解体・改修の時期を迎えており、工事にあたっては飛散防止対策を確実に行う必要があります。

 詳細は、東京都アスベスト情報サイト(外部リンク)をご覧ください。

大気汚染防止法に基づく事前調査結果報告について

 令和4年4月1日以降に着工する一定規模以上の解体等工事について、当該建築物等に石綿含有建材が使用されているか否かを事前に調査した結果を、石綿含有建材の有無にかかわらず報告する必要があります。

事前調査結果の報告方法

原則として国の運用する専用Webサイト石綿事前調査結果報告システムで行います。

石綿事前調査結果報告システム(環境省・厚生労働省リンク)(外部リンク)

報告対象の工事

あくまでも報告の対象であり、事前調査自体は一部の例外を除きすべての工事で必要です。

  • 建築物の解体
    作業対象となる床面積の合計が80平方メートル以上
  • 建築物の改造または補修
    請負代金の合計が100万円以上(税込)
  • 工作物の解体、改造または改修
    請負代金の合計が100万円以上(税込)

令和3年4月1日以降に施行する主な改正点

大気汚染防止法の一部を改正する法律が順次施行されます。

施行時期 主な改正点

令和3年4月1日施行

  • 規制対象建材の拡大
    (石綿含有成形板等を含め、すべての石綿含有建材が規制対象)
  • 作業基準、罰則の拡大
  • 作業記録の作成・保存、作業結果の発注者への報告

令和4年4月1日施行

元請業者等が事前調査結果の都道府県等への報告

令和5年10月1日施行

有資格者等による事前調査の実施

参考

特定粉じん排出等作業実施届・石綿飛散防止等計画届の対象となる要件・必要書類等

 石綿の飛散を防止するため、特定建築材料(吹付け石綿等)が使用されている建築物または工作物の解体、改造、補修作業を行う場合には下記の届出が必要となります。

法令名

大気汚染防止法(第18条の17)

環境確保条例(第124条第1項)

要件

吹付けアスベスト、保温材等が使用されている建築物その他の工作物

 

  • 吹付けアスベストの使用面積が、15平方メートル以上あるもの
  • 吹付けアスベスト、保温材等が使用されている建築物の延べ面積または工作物の築造面積が、500平方メートル以上あるもの

必要書類

特定粉じん排出等作業実施届出書

石綿飛散防止方法等計画届出書

届出期限

工事施工開始日の14日前まで

届出先

延べ面積2,000平方メートル以上の建築物、全ての工作物:東京都多摩環境事務所

延べ面積2,000平方メートル未満の建築物:狛江市

罰則

無届け・虚偽の届出は、3月以下の懲役、または30万円以下の罰金

15万円以下の罰金

大気汚染防止法と環境確保条例の両方に該当する場合、届出書は両方必要となります。同時に届け出てください。
届出書の提出部数は正副1部ずつ(計2部)です。

参考

届出先・問い合わせ先

延べ面積2,000平方メートル以上の建築物、全ての工作物

東京都多摩環境事務所 環境改善課 大気係
立川市錦町4-6-3
電話 042-523-0238

延べ面積2,000平方メートル未満の建築物

狛江市 環境部 環境政策課 環境係

届出書のあて先は、都に提出する場合は東京都知事、市に提出する場合は狛江市長になります。