VOC排出削減にご協力をお願いします

 東京都では、VOC対策を6月~9月の夏季に強化して行っております。事業者様には、VOC排出削減の具体的な方法をまとめた「東京都VOC対策外と(工場内編)」を配布しています。また、「東京都VOC対策アドバイザー派遣制度」では、専門知識と経験を有するアドバイザーが工場を訪問し、今後のVOC排出対策の助言を行っています(無料)。皆様も、できることからVOCの排出抑制対策を進めましょう。夏季のVOC排出削減に、ご理解、ご協力をお願いします。

 

作業改善!こまめにフタ閉めを行いましょう

  容器のフタを閉めるだけで、VOCの蒸発濃度は格段に変わります。容器や洗浄槽等のフタ閉めをこまめに行いましょう。また、容器の保管・貯蔵時の管理も重要です。インキ・溶剤、洗浄液等の容器は適度な空間をもたせて密閉し、直射日光を避け、風通しのよい場所に保管しましょう。容器の材質は丈夫なものを使い、液が漏れないようにしましょう。

 

低VOC製品を積極的に選びましょう

VOC排出抑制を考慮した製品を発注しましょう。

 

なぜVOC対策が必要なのか?

光化学オキシダントやSPMの原因となるVOC

 VOCとは、揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds)の頭文字をとったもので、塗料や印刷インキの溶剤などに使われるトルエンやドライクリーニングなどに使われるテトラクロロエチレン等、大気中で気体状となる有機化合物の総称です。VOCは太陽の紫外線を受けて反応し、有害な光化学オキシダント(Ox)を生成したり、浮遊粒子状物質(SPM)にも変化します。

 

高濃度・広域化するオキシダント

 工場・事業場に対するばい煙の排出規制等により、東京都の大気環境は改善されてきました。ところが、光化学オキシダントは近年高濃度化・広域化する傾向にあります。光化学オキシダントによる健康被害や、学校における屋外での体育授業の中止等も年数件報告されています。

 

夏季におけるVOC排出削減の重要性

 光化学オキシダントが生成されやすいのは、陽射しが強く気温が高い6月~9月です。オキシダントが高濃度になる条件として、(1)日最高気温が25℃以上、(2)日照があること、(3)東京湾や相模湾からの海風の進入があること等があり、多摩地域や埼玉県で特に濃度が高くなる傾向があります。光化学スモッグ注意報は、主に毎年6月~9月に発令されます。夏季の排出削減対策が特に重要であることがわかります。 

※光化学スモッグ注意報:オキシダントが高濃度(120ppb)となり、継続が見込まれる場合に発令

 

関連リンク

 東京都VOC対策「東京都環境局HP