はじめに

 このたび、市立駄倉保育園に勤務する市職員(保育士)が新型コロナウイルスに感染していたことが確認されました。市の施設において感染が確認されたことにより、市民の皆様にご心配とご迷惑をおかけいたしましたことについて、改めてお詫び申し上げます。あわせて、新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大している中、市民の皆様には命を守る行動をしていただいていることに感謝申し上げます。

狛江市の対応

 平成21(2009)年に「新型インフルエンザ」が世界で流行しました。その時、私は副市長として市健康危機管理対策本部副本部長を務めておりました。その年の春先から世界中が大騒ぎになり、8月には沖縄で新型インフルエンザによる国内初の死者が出ました。感染は真夏でも広がり、1週間に11万人が感染したと伝えられました。
 このとき市では「新型インフルエンザ」対策としてマスク、フェースシールド、防護服などの備蓄をしており、このたびの新型コロナウイルス感染症対策で活用できました。
 また、事業継続計画を策定しておりましたので、4月7日に政府より「新型インフルエンザ等対策特別措置法」に基づく「緊急事態宣言」が東京都に発出されたときにも、「狛江市新型コロナウイルス感染症対策方針」を即座に策定し、それらに基づき現在対応をしています。

感染症と闘うには

 人類と感染症の関わりの歴史は古く、人類の誕生とともに感染症との闘いの歴史が始まったようです。
 中世ヨーロッパにおいては、ペストによって人口の約3分の1が死亡したといわれています。また、大正7(1918)年から流行した「スペイン風邪」は、世界中で約5億人以上の人が感染し、死亡者数が2,000万人とも4,000万人とも言われ、感染症は多くの人類の命を奪ってきました。感染症との闘いは、これまでもエボラ出血熱、エイズ、SARS、高病原性鳥インフルエンザウイルスなど多くあり、その都度、犠牲を払いながら人類は立ち向かってきました。
 そして、ワクチンの開発や抗生物質の発見により、感染症の予防・治療方法が飛躍的に進歩してきましたが、新型コロナウイルス感染症はまだワクチンもありません。感染すると重篤になり死亡することもあります。
 感染症と闘うには、人との接触を極力避けることが重要です。自分や家族、大切な人の命を守るための私たち一人ひとりの行動が、社会をも守ることになります。私たちが正しい知識と自覚を持って、行動することが感染症に対する最大の予防策にもなります。

市民の皆様へ

 医療関係者や保健所などの方々は、新型コロナウイルスに感染する危険がある中、患者の生命を守るための医療活動等に懸命に従事されています。また、市民の皆様により、作製された布マスクや市販マスクのご寄贈、市内事業者の皆様による次亜塩素酸水の生成や市民への提供、都立狛江高等学校ダンス部による外出自粛を呼び掛けるダンス動画の作成・公開など、新型コロナウイルスに立ち向かうため、数多くの市民の皆様が知恵を出し合って自ら行動していただいています。市を代表いたしまして深く感謝を申し上げます。
 また、上段でお知らせしている通り、新型コロナウイルス感染症対策の事業費として、4月28日(火曜日)に令和2年度狛江市一般会計補正予算(第1号)を専決処分しました。狛江市といたしましても、感染拡大防止に向け、今後もより一層気を引き締めて取り組んでまいりますので、引き続き市民の皆様のご理解、ご協力をお願い申し上げます。

狛江市長 松原俊雄