令和4年9月1日号12面(1349号)
多摩川慕情 狛江の四季
曼殊沙華 郷愁誘い思慕かきたてる赤い花
作家・住井すゑは秋の初め、隣家の医師で俳人から一枚の色紙を贈られた。
金輪際 一本きりの 曼殊沙華
部落差別と闘う人々を描き、人間平等を目指す壮大な長編小説「橋のない川」。茨城県牛久沼のほとりに住み、命をかけて執筆に取り組む老作家の気高さを称えた句だった。彼岸の頃、両家の垣根ぎわに一本だけ燃えるように真っ赤に咲く花が、住井の情熱と不屈の姿勢を伝えたのだ。
狛江市の多摩川の土手にも間もなく、曼殊沙華が咲きそろう季節がやってくる。
曼殊沙華は赤い花という意味の梵語。国語学者の金田一春彦は「寺の境内に咲いたこの花を見た学僧が、つれづれに付けた名前だろうか」(「ことばの歳時記」)と書いた。
田んぼの畔や土手などに群生し、秋の彼岸に合わせるように花をつけるので、別名「彼岸花」。根に毒があり、墓地にも咲くため「地獄花」や「死人花」などとも呼ばれるほか、多くの別名や方言名をもつ。
「そろそろ夏も終わりだな」。狛江の多摩川沿いで暮らす竹本久志さん(70)は、土手の斜面や河川敷に、火のついたように妖艶に咲く花を見かけると、秋の訪れを感じる。川の自然を生かして市内の子どもたちが環境学習に励む「狛江水辺の楽校」。運営団体の副会長を20年以上務め、川辺をくまなく歩いて生き物や草花をよく知る多摩川の達人だ。
土手の中で曼殊沙華が目立つのは、下流側にある猪方排水樋管付近。世田谷区境に向かって200㍍ほど点在する。「我が子2人が子どもの頃一緒に摘みました」
竹本さんにとって曼殊沙華は、生まれ育った広島県府中市への郷愁を誘う追憶の花だ。小学校の行き帰り、田んぼの脇に「赤い花がぼこぼこ咲いていた」と懐かしむ。
竹本さんが親子向けに編集したガイドブック「多摩川狛江流域の自然と小さな仲間たち」(1993年発行)には、「ヒガンバナのちょうしんき」が紹介されている。花を逆さに向けて茎を左右に折っていき、医師の聴診器のように首にかけて楽しむ遊びだ。
「小学校の同級生の女の子たちがやっていた姿が頭に浮かび載せた」
曼殊沙華 抱くほどとれど 母恋し
昭和を代表する俳人・中村汀女が、故郷・熊本市の江津湖畔に群れ咲いた光景を抒情的に詠んだ句である。汀女は、98歳で死去した郷里の母への愛慕をエッセーで繰り返しつづり、句にした。
燃え立つような真紅の花は、彼岸へ渡った手の届かぬ人への哀惜の情をかきたてる。曼殊沙華は妖しく、そして切ない。
佐藤清孝(元新聞記者)
「狛江水辺の楽校」9月行事予定
アレチウリ駆除月間
ヤンマ池のアレチウリ手摘み活動
日程
4日(日曜日)
講師
桂木由加里さん(市民ボランティア)
ドングリ村のアレチウリ手摘み活動
日程
11日(日曜日)
講師
小林弥栄子さん(こまえ山遊会)
ホタル川のアレチウリ手摘み活動
日程
18日(日曜日)
講師
池田のりこさん(狛江第二中学校保護者)
シジミ川のアレチウリ手摘み活動
日程
25日(日曜日)
講師
大津美佐子さん(市民ボランティア)
各日
時間
午前10時~正午
※クルミ村集合(雨天中止)
持ち物
草地を歩ける服装、軍手、タオル、水筒、のこぎり、草刈り鎌等
問い合わせ
竹本 電話090(3525)8506
9月の古民家園
古民家園で遊ぼう
日程
1日(木曜日)・17日(土曜日)
時間
午前10時~11時30分
対象
乳幼児とその家族(原則親子)
内容
子育て中の親子が屋内や園庭で楽しく遊び交流できます。
※子育ての専門スタッフが交流のお手伝いをします(授乳とおむつ交換の場所あり)。
講師
サポート狛江
むいから民俗学講座 昔話探求「カチカチ山とウサギ」
日程
10日(土曜日)午前10時~11時30分
対象
18歳以上の方
定員
先着10人(要予約)
内容
昔話を題材に、その成り立ちや時代背景等を解説します。
講師
長沢利明さん(法政大学講師)
持ち物
筆記用具
中秋の名月を楽しもう
日程
10日(土曜日)午後6時~7時(雨天中止)
内容
十五夜に合わせて、15個のお団子とススキや秋の収穫物を縁側に飾り、秋の味覚を楽しみながら名月を鑑賞できます。
※当日は開園時間を延長し、ふかし芋を配布します(配布は午後6時頃から。無くなり次第終了)。
昔あそび体験
日程
24日(土曜日)午後1時30分~3時30分
内容
お手玉や折り紙等、昔ながらの遊びが体験できます。
講師
たま川お手玉の会
問い合わせ
むいから民家園 電話(3489)8981(月曜日休園※19日(祝日)・23日(祝日)は開園、20日(火曜日)は休園)へ。
9月の市民相談
相談名 | 開催日・時間 | 相談員 | 申し込み等 | |
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法律相談 | 毎週月・木曜日 午前9時~午後0時10分 |
弁護士 | 事前予約制 (相談日の1週間前から秘書広報室で受け付け) |
|
人権身の上相談 | 15日(木曜日) 午後1時~4時 |
人権擁護委員 |
事前予約制 ※夜間相談は、 ※行政相談は、 ※通訳を希望する方はご相談ください。 |
|
行政相談 | 16日(金曜日) 午後1時~4時10分 |
行政相談委員 | ||
交通事故相談 | 20日(火曜日) 午前9時30分~正午 |
弁護士 | ||
土地家屋調査測量表示登記相談 | 22日(木曜日) 午後1時~4時10分 |
土地家屋調査士会 | ||
不動産取引相談 | 13日(火曜日) 午後1時~4時10分 |
宅地建物取引業協会 | ||
相続相談 | 6日(火曜日)・20日(火曜日) 午後1時~4時10分 |
行政書士会調布支部 | ||
夜間相談 | 13日(火曜日) 午後6時~7時50分 |
|||
カウンセリング・心の相談 | 7日(水曜日)・21日(水曜日) 午前9時~正午 |
カウンセラー | ||
女性のためのカウンセリング | 14日(水曜日)・28日(水曜日) 午前9時~正午 |
カウンセラー | ||
登記相談 | 12日(月曜日) 午後1時~4時10分 |
司法書士会調布支部 | ||
夜間相談 | 26日(月曜日) 午後6時~7時50分 |
|||
労働相談 | 16日(金曜日) 午前9時~午後0時10分 |
社会保険労務士会 武蔵野支部 |
||
税務相談 | 8日(木曜日) 午後1時~4時10分 |
東京税理士会 武蔵府中支部 |
||
※会場は東京税理士会武蔵府中支部 毎週木曜日 午前10時~正午 午後1時~4時 |
事前予約制 会場は同支部 電話042(488)5550 |
|||
消費生活相談 | 月~金曜日 午前9時~正午 午後1時~4時 |
消費生活相談員 | 地域活性課へ (午後3時まで受け付け) |
|
更生保護相談 | 27日(火曜日) 午前10時~正午 午後1時~3時 |
保護司 | 第1市民相談室へ | |
介護保険苦情相談 | 7日(水曜日)・21日(水曜日) 午後1時~4時 |
介護保険苦情相談員 | 福祉総合相談窓口へ | |
生活困窮の相談 | 月~金曜日 午前8時30分~午後5時 |
生活困窮者自立支援相談員 | 福祉総合相談窓口 こまYELLへ |
|
こころの健康相談室 | 22日(木曜日) 午後1時30分~4時30分 |
精神科医師 | 事前予約制 (福祉相談課で受け付け) |
|
ひとり親相談 | 月~金曜日 午前8時30分~正午 午後1時~5時 |
ひとり親家庭等専門相談員、 母子・父子自立支援員 |
事前予約制 (子ども政策課で受け付け) |
|
婦人相談 | 婦人相談員 | |||
若者相談 | 13日(火曜日) 午前9時~正午 |
公認心理士等 | ||
28日(水曜日) 午後2時~5時 |
||||
教育相談(電話相談) | 月~金曜日 午前9時30分~午後5時15分 |
教育相談員 | 教育支援センター 電話(3430)1411へ |
|
健康相談 | 8日(木曜日)・22日(木曜日) 午前10時~正午 |
保健師、栄養士 | 直接2階フロアーへ | |
年金相談 | 毎週月・水・金曜日 午前9時~正午 午後1時~4時 |
社会保険労務士 | 保険年金課へ (午後3時30分まで受け付け) |
|
シルバー人材センター入会相談 | 12日(月曜日) 午後1時~4時30分 |
狛江市シルバー人材センター 電話(3488)6735※電話予約制 |