平成28年度第1回総合教育会議会議録

日 時  平成28年8月10日(水)午前9時~9時48分

場 所  狛江市防災センター302・303会議室

出席者   会長 高橋 都彦(市長)

     委員 佐藤 正志,熊谷 勝仁,千葉 眞理,鈴木 晃子,有馬 守一(教育委員会)

事務局  高橋 良典(企画財政部長),田部井 則人(政策室長)

     平林 浩一(教育部長),柏原 聖子(教育部理事兼指導室長),宗像 秀樹(学校教育課長)

欠席者  なし

傍聴者  2名

議 事  ○議事説明  資料1 [37KB pdfファイル] 

     ○協議・調整事項

      1.山梨県小菅村への山村留学について  資料2 [169KB pdfファイル] 

      2.学校施設における児童生徒数の変動対応について 資料3 [442KB pdfファイル] 

     ○その他

-発言要旨-

○会  長

 これより,平成28年度第1回狛江市総合教育会議を開会します。
 議事に入る前に,本日の総合教育会議の議事の概要を事務局から説明させます。

 

○事 務 局

 それでは,事務局から本日の議事の概要を説明します。
 まず,「協議・調整事項1.山梨県小菅村への山村留学について」につきましては,先の狛江市長選挙において,高橋市長の公約にありました「住民交流友好都市・山梨県小菅村への山村留学」に関して,まず,冒頭に高橋市長より今回のこの公約に込めた思いや事業イメージをご発言いただいたうえで,質疑応答や意見交換を行うことで,市長と教育委員会の間で,この事業に関わる具体的なイメージを共有し,今後の教育委員会における事業の展開にかかる議論に繋げるものです。次に,「協議・調整事項2.学校施設における児童生徒数の変動への対応について」につきましては,近年の市内の各箇所における大規模開発等に伴う人口増加により,先般より,一部の学校において,今後しばらくの間,大幅な児童・生徒数の増加が見込まれることが判明しました。このことを受け,教育委員会として,この児童・生徒数の増加に対応するための方策と,その優先順位を整理した「対応方針(案)」の骨子を取りまとめましたので,本日,この総合教育会議に報告するとともに,質疑応答や意見交換を通じて,今後の毎年度の予算編成の際の議論に繋げていくものです。
なお,本日は,資料1のとおり,事務局として,市企画財政部から,髙橋企画財政部長と田部井政策室長が,教育委員会教育部から平林教育部長,柏原教育部理事兼指導室長と学校教育課長以下,学校教育課職員2名が出席しています。
 事務局からの説明は,以上です。

 

○会  長

 事務局の説明が終わりましたので,議事を進めます。
 まず,『協議・調整事項(1)山梨県小菅村への山村留学について』ですが,これは,まず私から説明します。
 小菅村とは,10年前に住民交流友好都市の協定を結び,様々な交流を重ねてきました。さらに,お互いに抱えている共通の問題などもありそうだということで,今年の広報こまえ1月1日号に掲載された小菅村の村長と対談の際にも色々な課題について話し合いました。小菅村とは「衣・食・住」すべてにおいて協力できることがある,というのが私の認識です。また,狛江市の人口は,今年に入って初めて8万人を超え,1月1日時点では8万8人,7月30日現在では約8万700人という状況で,毎月100人前後,人口が増えています。これは2年前位からの傾向です。一方の小菅村は,人口の減少が止まりつつあり,村の人口は600人から700人台にまで回復していますが,過疎の要素はいつまでも消えていません。お互い,人口構造上の共通した問題点は,高齢化であります。狛江市は,先ほど人口が毎月100人前後増加していると申し上げましたが,その中でも,比較的若い層が,特に子育て世帯の転入が多い状況です。狛江市の高齢化率は,今年の3月に24%を超え,ピークに達しましたが,その後は減少傾向に転じ,現在の高齢化率は23%台に戻っています。ただ,高齢者数は着実に増え続けており,1万9千人を突破しています。このうちの半数は75歳以上という状況もあり,特別養護老人ホーム等の待機者数も非常に多い状況にあります。同じく小菅村も高齢者問題を抱えていて,共通の悩みもありますが,土地の広さはまったく異なります。そのあたりで,小菅村に狛江市の特別養護老人ホームを共同で設置するような方向性が見出せないかということが共通認識であります。しかしながら,高齢者がいきなり小菅村に行けるかというと,すぐそのようにはならないと考えています。ですから,長い目で見て,若いうちから交流を重ねる中で,土地勘を養っていくことにより,小菅村に住むのも良いと思う人が徐々に増えていくという形が,本来的には望ましいと思います。また,その一方で,住民交流友好都市として積み重ねてきた実績もありますので,小菅村に親近感を抱いている市民も大勢いると思っています。さらに,その中には老後は小菅村で暮らしても良いと思っている方もいらっしゃると思います。このような状況の中で,そのとば口として,特別養護老人ホームの建設から入るのではなく,まず,子どもたちが小菅村に親しめるような企画から始めてみてはどうか,ということが私の考えです。
 私としては,まずは夏休みだけと思っていましたが,教育部から出された新たな提案も考慮して,あるいは,昨日はシルバー人材センターが小菅村を訪問し,色々な交流のあり方を考えているようです。小菅村の標高は666メートルで,東京でいうと高尾山の山頂と同じくらいの標高です。冬になると雪に閉ざされることもありますので,小菅村とは,遠隔自治体の同時被災の可能性の少ない自治体との災害時の相互応援協定の相手方の一つにも選んでいるところで,実際に,去年小菅村が雪に閉ざされたときには,狛江市から食料支援をした実績もありますし,様々な形で協力できると思います。また,食については,狛江市では9月には野菜の生産が減ってきますが,その時期,小菅村は野菜の生産が増えてくる時期であります。反対に,冬になると小菅村は雪に閉ざされて野菜の生産ができなくなりますので,そのときは狛江市からも助けることができます。このように,応援の形は様々あると思いますが,その中の一つとして山村留学を公約として提案しました。小菅村との助け合いや友好の深め合いの一環として捉えていただけるとありがたいと思っています。

 

○有馬委員

 それでは,意見交換に入る前に,この議題のたたき台として教育委員会事務局で企画書をまとめていますので,指導室長より説明します。

 

○指導室長

 資料をご覧ください。小菅村の山村留学ですが,1年間となると,参加者にとっても大きな決意が必要になると思いますので,まずは,小菅村の留学体験ということで,事業を立ち上げようと計画をしています。
 この事業は,在籍校で宿泊行事や体験活動ができないゆうゆう教室の児童・生徒が住民交流友好都市の小菅村で宿泊体験を通して,生活リズムを整え,自然に親しむとともに,人間的な触れ合いや信頼関係の大切さを経験することにより,社会的自立を醸成することを目的に企画をしました。事業の対象者は,ゆうゆう教室に通っている生徒のうち,申し込みのあった生徒としています。日程は,2泊3日として,自然の中で体験活動と小菅中学校の交流を中心に考えています。また,この事業の実施にあたり,体験活動を安全に,より充実させるために,現地の「NPO法人の多摩源流こすげ」の協力を得る予定としています。さらに,今後,日本体育大学や東京農業大学が単位として扱っている「多摩川源流大学」の協力も得る予定です。なお,この事業の予算としては,施設使用料や現地のバス借上料として28万2,000円を予定していますが,この事業に関しては,今後,不登校児童・生徒の参加状況により,さらに発展させることができると考えています。
 説明は,以上です。

 

○会  長

 それでは,教育委員会から提案されたこの企画書をもとに,本件の質疑・意見交換を行います。

 

○千葉委員

 小菅村は何度も行ったことがあります。人工的に造られた自然ではなく,豊かな自然がそのまま残っていて,とても素晴らしい所です。そのような場所にゆうゆう教室の子どもたちが行くことができるのは,とても良いことだと思います。友達と自然の中に行くということは,自分たちだけではなかなかできませんので,このような場は子どもの成長の助けにもなると思います。
 2つ質問があります。まず,参加する子どもたちは,自分たちで遊ぶことは少し苦手な子どもが多いと思いますので,この事業に関わる協力団体の大学の方で,年の近い若い人たちは参加してくれるのでしょうか。また,参加する子どもたちのことを良く知っている人は一緒に参加するのでしょうか。ゆうゆう教室に通う子どもたちは,一人ひとり抱えているものが異なり,それは一般的に自然が気持ち良かったり,朝早いと日差しが心地良かったりといったようなことがあまり感じられない子どもであったり,昼夜が逆転していたり,虫が怖い,一人では寝られない,逆に一人でなければ寝ることができないなど,それぞれ抱えているものがあると思います。それぞれの子どもの実態に即して対応できる専門家がいるのか,ということをお聞きします。

 

○指導室長

 私たちとしても,普段から関わっている人が側にいてくれることが最も大切なことだと捉えていますので,教育研究所から指導員が同行する予定です。また,若い方がいるのかという点ですが,NPO法人にも若い方がいますが,今後,日本体育大学等と連携を図っていく中で,学生に声かけをしていくところです。

 

○鈴木委員

 市長の公約にもありましたが,「障がいのある人もない人も地域で自立して生活していける社会づくり」ということは本当に素晴らしいと思っています。市内でも学校の活動に馴染めない子どもたちがゆうゆう教室に通っています。現在,小学生の在籍はなく、中学生が9名ほど通っています。先日,私もゆうゆう教室を拝見しましたが,「先生と自分」という繋がりは多少感じられましたが,生徒同士での会話がなかなかないように感じました。この事業のように,自然の中で自分の身の回りの友達関係や少し上の大人,現地の中学生など,色々な人と関わることは,生徒が成長していく過程でとても大切な体験だと思います。今回はゆうゆう教室に通っている子どもを対象に企画していますが,ゆうゆう教室にも行けていない不登校の子どもも多数いると聞いていますので,いずれはそのような子どもたちも自然の中で過ごす体験を通して人との関わりを育んでいく体験をすることは非常に大切だと思いますので,今後もこのような活動を続けていただきたいと思います。

 

○会  長

 フリースクールにも声かけをしていますか。

 

○指導室長

 今回,この企画もフリースクールに声かけをしましたが,たまたま,フリースクールはこの翌日の17日・18日で宿泊行事を予定しており,また,その2週間後には稲刈りも企画しているようです。今回はたまたま日程が重なってしまいましたが,今後は,一緒に行っていけるような道筋もつけていきたいと相@互で話し合っています。

 

○会  長

 私の1期目の大きな公約の柱の一つに「日本一安心で安全なまちづくり」を掲げ,2期目にはこれに加えて「障がいのある人も障がいのない人も地域で自立して生活していける社会づくり」を掲げています。それに沿って今回の提案になったことに対しては,本当に有難く,市長部局としても応援したい企画であると思っています。他に教育委員からご意見があればお願いします。

 

○佐藤委員

 小菅中学校への留学体験ですが,学校になかなか行けない子どもたちが小菅村の中学校なら通うことができるのか,その可能性はどうなのでしょうか。もし行けるということであれば,それはとても素晴らしいことだと思います。また,生徒を受け入れる側の小菅中学校は,このような留学体験をどのように捉え,受け止めているのか教えてください。あわせて,小菅村としてはどのように受け止めているのでしょうか。

 

○指導室長

 中学校への留学体験ですが,現時点では,小菅中学校の生徒と同じペースで授業を受けることは考えていません。あくまで中学校の授業を受けたことがない子どもたちを連れて行きますので,まずは,授業というのはどのようなものなのか参観させたいと考えています。その後,ランチルームで交流給食がありますが,これは一般的な交流のイメージのような自己紹介があって拍手がある,というものではなく,台本を読み,自分を他者に伝えるというところから始めたいと考えています。また,小菅中学校の受け止め方ですが,非常に好感を持って受け止めていただいていると感じています。小菅村では不登校の子どもはおらず,1クラスの生徒数は4~7名です。その意味において,小集団の中に入っていくような感じになります。また,授業参観の前に小菅中学校の校長先生が狛江市の不登校の子どもと話をしたいと言っていますので,校長室に集合し,そこで子どもたちと校長先生の触れ合いから始まり,この事業が進んでいくというプログラムを考えています。一方,小菅村としてどのように受け止めているか,ということですが,小菅村の教育長と話をしましたが,これまで里子制度のようなものを考えてみるなど,長期に亘ってというところも含め,今後これがきっかけとなって人と人との触れ合いというところに繋げていきたいというように捉えていただいています。これは,狛江の子どもたちだけが良いということではなく,小菅村の子どもたちにとっても意義があることであると考えていただいています。

 

○会  長

 いわゆる文字通りの留学ではなく,お互いの同世代あるいは小菅村の中学校との交流というイメージですね。

 

○教育部長

 補足すると,小菅中学校の生徒は15人です。また,小菅小学校は全校で23人です。このうち,中学校では15人のうちの1人,小学校では23人のうちの約半分が県外から来ています。その理由としては,子どもに何らかの問題があったりして,居場所を変えて,自然に触れ合いながら小集団の中で学問に励むという保護者の意思があって,そのようになっています。このように移住して通っている子どもに関しては,不登校はいません。そのようなところの教育的効果は表れていますので,自然に触れ合うことも一つのきっかけかもしれませんが,小菅小学校・小菅中学校の小集団でのこのような活動も評価させていただき,狛江の子どもも預けられるようにと考えている次第です。

 

○会  長

 先ほど小菅村の人口が600人台から700人台に回復したと申し上げましたが,昨年1年間で35人増え,しかも子ども連れが多いようです。子どもの教育のためということもあると思います。狛江の子どもたちの交流という意味では参考になることも多いと思います。

 

○有馬委員

 この事業については,問題を抱えている子どもたちがこのような活動をすることでどのような変化が起こるか,ということにも注目しています。これを確かめながら,今後の活動や参加する子どもたちをどのように広めていくとよいかなど,先々に向けたヒントも出てくると思います。ぜひ市長にご理解いただき,進めていきたいと思います。

 

○会  長

 すぐに化学変化が起きるかどうかは分かりませんが,事業を重ねていく中で何らかの変化が見えてくれば,それは成功ではないかと思いますので,市長部局としても支援していきたいと考えています。それでは,この件に関しては企画書のとおり進めるということでお願いすることとし,本件は,これで終了します。
 次に,『協議・調整事項(2)学校施設における児童生徒数の変動への対応について』,事務局から説明をお願いします。

 

○事 務 局

 本件は,議事説明でも申し上げたとおり,近年の大規模開発等による人口増加に伴う狛江市立学校の対応について,市としてとりうる選択肢と,その優先順位を整理したものです。
 まず,現状認識ですが,短期的なスパンにおいては,住民基本台帳による直近の就学前児童数の推移から推計した「①平成34年度までの今後の児童・生徒数の見込み」のとおり,一部の学校において,児童・生徒数の大幅な増加が見込まれています。また,その一方で,狛江市人口ビジョンによる「②平成122年までの人口推計」を見ると,学齢児の年齢のあたりでは,5歳~9歳・10歳~14歳の層は,それぞれ平成32年と平成37年までは増加するものの,その後,減少に転じることが見込まれています。次に,今後の学級数見込みですが,これは,前段の児童・生徒数の予測を受けて,それぞれの学校で必要となる普通教室数の推移を見込んだものです。青い折れ線が「必要となる普通教室数」,赤い点線が,「それぞれの学校において,物理的に用意できる教室数の限度」を示しており,このとおり,一小・五小・一中の3校で,それぞれの学校の児童・生徒数のピーク時に,既存の施設では普通教室数が足りなくなる事態に陥ることが予測されています。次に,先の児童・生徒数や学級数の予測を受け,市として取ることが可能な選択肢を,「特別教室等の転用」「校舎の増築」「学区域の見直し」「学校新設・統廃合」の4点でまとめ,これらの選択肢のメリット・デメリットをそれぞれ整理しています。そして,この選択肢のメリット・デメリットを踏まえ,対応方針(案)をまとめています。ここでは,いずれの学校においても,中・長期的には児童・生徒数が減少していくことを踏まえ,まず,基本的には既存の学校施設を活用して対応することとし,それが困難になった段階で,校舎の増築を視野に入れることとしています。また,学区域の見直しや学校の新設・統廃合については,さまざまな観点から比較した結果,当面の児童・生徒数の増加への対応としての優先順位は,いずれも低いものと考えています。今回は,この対応方針の骨子を元に,本件に関する質疑応答や意見交換をお願いしたいと考えております。
 説明は,以上です。

 

○会  長

 事務局の説明が終わりましたので,質疑・意見交換を行います。
 私としても,現在のように人口が増加している中で,子育て世帯の転入が比較的多いということで,しばらくの間は児童・生徒数が増加することはありますが,これも一時的な現象だと受け止めています。やはり少子化の影響はいずれ狛江市でも表れてくると思います。今後,何年かのうちに少子化に転じることも見据えた上での市長部局としても対応していかなければいけないと思います。そのため,学区域の変更は行わない方が良いということが事務局としてあると思います。

 

○千葉委員

 学区域の変更は通学の危険も伴います。また,新たに人口が増えたところで大きなマンションなど同じ集合住宅の中から違う学区域になることも良くないと思います。対応方針の中で,「既存の施設で対応が困難となった段階で」とありますが,実際には,たとえば,来年度,子どもが増えて教室が足りないという時期ではもう間に合わないと思いますが,その辺りはどうなのでしょうか。

 

○事 務 局

 小学校の児童数・中学校の生徒数については,学区域における各学年の人口で,就学前の人口も含めて把握しています。近年の人口に対するどのくらいの割合の子どもが実際に地域の小・中学校に行くのか大まかな数字も把握していますので,3年から4年先くらいの見通しはある程度持っています。増築のような大きな対応を行う場合,建築の許可や設計など,必要な準備に複数年かかることもありますので,子どもの数の推移は確実に把握しながら,必要な時期に対応が間に合うように考えています。

 

○会  長

 資料を見ると,当面は第一小学校,第五小学校,第一中学校にかなり負荷がかかってくると想定されますが,何年か後と言ってもそろそろ準備が必要な時期になっています。例えば,増築となれば,それなりの時間が必要になります。そのような意味では早めに方針を決めていくことが必要になると思います。

 

○熊谷委員

 そろそろ狛江の小・中学校の大規模改修の時期を迎えると思いますが,その辺りのスケジュールもすり合せながら考えていくのでしょうか。

 

○会  長

 今から15年後くらいまでの間には,ほとんどの学校で大規模改修が必要になります。それに備えて一時期に集中しないように,学校によっては前倒して対応することを考えていかなくてはならないと思っていますが,時期としては10年後くらいからというスケジュール感であることを考えると,今,この問題に対応するには少し早すぎると感じます。従って,大規模改修とは少し切り分けながら,当面の教室の不足に対してどのような緊急避難をするのか,給食設備の不足に対してどのように対応するのか,という話であると思います。

 

○千葉委員

 15年後の大規模改修の前にも改善が必要な部分もたくさんある,教室が足りなくなる,ということが分かりましたが,やはり,あと少しなので我慢するということではなく,学校の教育活動の質を落とさないように,子どもたちにも負担が掛からないようにというところには気をつけていただきたいと思います。また,狛江市はICT教育や特別支援教育などの素晴らしい事業もありますので,そのようなことをさらに進めていけるように教育の環境を整えていただきたいと思います。

 

○事 務 局

 施設全体の対応に加えて,学校ごとに調整が必要な事項もありますので,例えば普通教室化を行うにあたっても,学校等との調整したうえで,必要な予算の計上をお願いしていきたいと考えています。仮に校舎を増築するということであれば,子どもが減ったときに,その教室を特別支援学級の情緒障害の固定学級に転用することなども考えられますので,その辺りを見据えて,担当課,担当部署,学校等とも調整しながら検討していきたいと思います。

 

○会  長

 意見に沿うように十分に配慮していきたいということです。

 

○佐藤委員

 千葉委員からも意見がありましたが,私も教育水準の維持は大きなポイントになってくると思います。様々なところで狛江の教育は非常に高い評価をいただいており,大変ありがたいことだと思いますので,そうした教育水準は落とさずに維持していくことを前提に考えていかなければならないと思います。しかし,この対応については予算を伴ってきますので,欲を言えばきりがありません。特別教室の転用を最優先に考えるという優先順位のイメージが出されていますが,これを行ったときに,他の部分で弊害が出てくることも考えられます。そうすると,この弊害に対応するための方策も含めて検討していく必要があります。是非その辺りもご理解いただきたいと思います。

 

○会  長

 今のご意見も受け止めたうえで,考えられている問題点を共通の認識としながら今後議論を深められると良いと思います。

 

○有馬委員

 補足ですが,この対応を考える経過の中で,学区域の見直しの可能性も充分に検討してきましたが,現在,防災の面でも,それぞれの学校の避難所に避難所運営協議会がほぼ整備され,地域のまとまりができつつある中で学区域の変更を行うことは慎重に考えていかなくてはならないと考えました。また,狛江市の中でも,多摩川住宅のようにこれから大きく再開発に向かっていく地域も幾つかあり,そのあたりの動向も未知数な中では,目先の理由で学区域を切り貼りすることは,後の時代に禍根を残してしまうこともあり得るのではないかと思います。教育委員会としては,学区域の変更は一番予算が掛からない方策ではありましたが,様々な面でリスクが大きいという結論を得たことを報告します。

 

○鈴木委員

 児童・生徒数が増えるに伴い,通学の安全なども配慮していかなければならないことだと思います。例えば,第一小学校については,20クラスが28クラスになる可能性があります。約1.4倍に増えますので,そのような面も配慮していくことを考えていくことも必要です。また,教室が増えるとなると,机や椅子も増やさなければいけません。教員の数も増えるなど児童・生徒が増える分,特別支援学級の生徒が比例するかわかりませんが,そのようなことも含め全体を見渡して,更にその後減っていくことも見込みながら,長期的にあらゆる角度から考えていくことが大事だと思います。また,安全面については地域の方の協力も必要になりますので,そのようなでの地域への理解も市からもしていただきたいと思います。

 

○会  長

 この問題は,本日は問題点の共有というところで留め,引き続き,今後も議論を深めていきたいと思います。
 本日の議題は以上ですべてですが,今回は9ヶ月以上ぶりの総合教育会議で私としては少し不満に思っています。昨年は総合教育会議を2回行いました。1回目では学校施設を利用した学校放課後対策,2回目では支援を必要とする子どもに対する学校の役割でした。非常に重要な問題が話し合われ,一定の解決に導かれたところですが,市長と教育委員会が協調して対応しなければならない課題はまだたくさんあります。その中で,教育委員の皆さまにもお願いしたいことは,共通に抱えている問題について,教育委員の皆さまからもこの課題について話し合いたいなど,ぜひもっと提案を出していただきたいと思います。例えば,私の今回の選挙公約の中に「健康マイレージを通じた健康寿命の延伸」を掲げています。これは,社会教育と密接し関連させることで,とても良い制度の構築ができると思います。これは一つの事例ですが,そのようなこともテーマとして今後取り上げていただくなど,市長と教育委員会が対応して今後解決を図らなければならない問題は他にもあると思います。教育委員会の体質は柔軟にできていないように思いますので,例えば,市長部局から言ってもらった方が動きやすいというところがあれば,総合教育会議を上手く活用する考え方もあるのではないかと思いますので,ぜひ積極的に意見を出していただきたいと思います。次に備えて事務局に申し出ていただくと,事務局は柔軟も対応できると思います。
 それでは,他に意見等なければ,事務局から今後の予定を説明してください。

 

○事 務 局

 それでは,事務局から,総合教育会議に関する今後の予定についてご案内します。
 次回の総合教育会議は,本年秋の開催を予定しています。開催にあたり,日程その他必要な事項は,改めて個別に調整をさせていただきますので,よろしくお願いいたします。議題について希望・要望がありましたらお寄せください。
 事務局からは以上です。

 

○会  長

 それでは,次回は今年の秋に開催するということです。
 本日の案件は他にないようですので,これで平成28年度第1回狛江市総合教育会議を閉会します。