今回の台風は、45年ぶりに災害対策本部を設置するほどの未曾有の災害であり、多摩川に接する樋管である六郷排水樋管および猪方排水樋管周辺で広範囲にわたり、浸水被害がありました。
 今回の災害で浮き彫りとなった課題に対し、原因の究明とその対策を検討してまいります。
 また、このたびの災害においては、消防署・消防団・警察・自衛隊等防災関係機関のみならず、地域の町会・自治会の皆様や多くのボランティアの方に力を貸していただきました。この場を借りて改めてお礼申し上げます。

 樋管周辺での浸水

樋管とは

 多摩川の水位が上昇した際に、多摩川の水が市内に逆流するのを防ぐための施設です。
 ただし、市内に雨が降っている場合は、その降雨により市内に水がたまってしまうため、樋管を閉めることでかえって水害を引き起こしてしまう恐れがあります。

浸水原因

 多摩川の水位が上昇したことに伴い、市内で排水不良が生じました。
 浸水が発生した場所は分流区域で、雨水は排水樋管を通して多摩川に放流しています。流出先の多摩川の水位が高くなったことにより、管内の雨水が排除できず、行き場を失った雨水が市内にあふれ、また多摩川の河川水が逆流したものと思われます。

今後の対策

 多摩川の水位を下げることが根本的な解決策ですが、今回起きた事象について原因を究明し、対策について検討を進めます。
 今回の台風では多くの自治体で狛江市と同じような浸水被害があったため、国土交通省が多摩川流域の各自治体を取りまとめ、今後の対策等について検討することを、市として働きかけていきます。

〔問い合わせ〕下水道課

台風第19号に伴う市内の被害状況等

■市内の被害状況(11月25日現在)(棟)

町丁目 床上浸水 床下浸水
駒井町一丁目 43 63
駒井町三丁目 9 52
猪方二丁目 38 64
中和泉四丁目 8 3
中和泉五丁目 2 1
西和泉一丁目 0 1

西和泉二丁目

1 14
合計 101 198

 

■10月12日の避難所開設状況

場所 開設日時 避難者数
1 中央公民館(市民センター) 午前8時40分 231人
2 狛江第四中学校    午前11時 107人
3 狛江第一中学校 285人
4 狛江第二中学校 午前11時30分 1,001人
5 市役所本庁舎(議場等) 午後2時30分 463人
6 緑野小学校 午後3時30分 697人
7 上和泉地域センター 70人
8 狛江第三中学校  午後4時30分 319人
9 狛江第三小学校  午後5時8分 243人
10 狛江第六小学校 午後5時27分 423人
11 エコルマホール  午後6時50分 121人
12 西河原公民館 午後7時30分 6人
  合計   3,966人

※1~5は、自主避難所(避難勧告等の発令がない段階で、自宅での待機に不安や危険を感じる方が自主的に避難する施設)として開設
※12は、福祉避難所です。

罹災証明書の発行

 浸水等により住家に被害が発生した方を対象に罹災証明書を発行しています。
 罹災証明書は各種支援制度で必要となる場合があります。
〔問い合わせ〕課税課

市から国・都へ要望しました

 狛江市長は11月15日、赤羽一嘉国土交通大臣に「台風第19号の被害に関する緊急要望」を提出し、多摩川治水対策等、狛江市民の安心・安全確保のために早急な対策を講じていただくよう強く要望してまいりました。
 また、小池百合子都知事には10月21日に開催された「知事と市町村長の意見交換」の場で、災害対応について直接要望をお伝えしております。

床上浸水した家屋の消毒費用を助成します

 台風第19号により床上浸水した家屋(居住スペース)の消毒を業者に依頼し、それに要した費用を助成します(上限1万3,200円)。
※事業所や駐車場、倉庫等は対象外です。
〔申請方法〕以下の書類を健康推進課(あいとぴあセンター内)または被災者支援案内窓口に提出してください。

  • 狛江市浸水被害消毒助成金交付申請書(市ホームページからダウンロード可)
  • 消毒を行った業者が発行した領収書(原本)
  • 罹災証明書の写し、または床上浸水が証明できる書類(写真など)

〔持ち物〕

  • 印鑑(朱肉を使用するもの)
  • 助成金振込先の口座番号等が分かる資料(原則として世帯主)

〔期間〕令和2年3月31日(火曜日)まで

これから消毒を実施する方へ

 消毒業者に心当たりがない方に、多摩建物環境協同組合に加盟している業者をご案内します。

  • 三洋株式会社(調布市多摩川5-18-27) 電話042(487)4541

※直接業者に連絡し、消毒を実施してください。後日、受け取った領収書で申請手続きができます。
〔問い合わせ〕健康推進課(あいとぴあセンター) 電話(3488)1181

災害ボランティアセンターの活動

 狛江市社会福祉協議会は被災者支援のため、10月16日(水曜日)から27日(日曜日)までの期間、災害ボランティアセンターを設置しました。
 主に市内および近隣にお住まいの延べ99人のボランティアの皆様に、家具や畳の運び出し、掃除など20件の支援活動に協力していただきました。