ナラ枯れ被害は、狛江市を含む東京都内で急速に拡大しています。
現在、公園や樹林などの樹木に被害が出ており、市では被害拡大を防ぐため、公園や樹林などの被害木に対しては伐採等による処理を実施しています。

 

ナラ枯れとは

ナラ枯れは、ナラ類、シイ・カシ類の樹木を枯らす病原菌と、その病原菌を媒介する昆虫とによる「樹木の伝染病」です。
病原菌は「ナラ菌」と呼ばれる糸状菌(カビ)の仲間で、媒介昆虫は体長5mmほどのカシノナガキクイムシです。
カシノナガキクイムシが、ナラ類等の樹幹に穿入し、運び込んだナラ菌が繁殖することで、水の吸い上げを阻害し樹木が枯れてしまいます。

カシノナガキクイムシの特徴


※メス(お尻に丸みがある)、オス(お尻に突起がある)

ナラ枯れの被害を最小限に

ナラ枯れを防ぐには、発生初期段階で防除を行うことが最も重要です。被害を受けた樹木が少ないときに徹底した防除を行えば被害の拡大をくい止めることが可能です。しかし、被害が拡大し、多数の枯死した樹木が発生してからでは、被害を抑えることは困難となります。
ナラ枯れは樹木の伝染病であり、放置しておくと広範囲に拡大し、枯死した樹木が民家や道路の近くにある場合、強風などで倒れると思わぬ被害を生じることが懸念されます。

令和5年度 市の取組み

市内の緑道、公園、樹林地等の管理を委託している造園業者と連携を図り、被害樹木を速やかに把握し、対象樹木の伐採を行い、くん蒸処理等の適切な防除策を講じました。
令和5年度は、市内の公園にてコナラ1本がナラ枯れによる被害を確認し、伐採およびくん蒸処理を行いました。

伐採からくん蒸処理までの流れは、樹木にカシノナガキクイムシが穿入した直径2mmほどの孔が開いていないかよく観察し、孔が確認された樹木の枝は枯死していないか、葉の茂り具合はどうか、樹木全体に活気があるか等を確認します。
その後、伐採等の対策が必要な樹木については伐採し、穿入しているカシノナガキクイムシが伐採時に外に飛び出し、別の樹木に穿入しないよう処理を施します。

公園や樹林地で、このような樹木を見かけたらご連絡ください!

カシノナガキクイムシが穿入した直径2mmほどの孔

カシノナガキクイムシの穿入孔から
大量にフラス(木くず)が排出され根元付近に積もる

ナラ枯れによる被害を最小限にするために、このような樹木を見かけたら、
狛江市 環境部 環境政策課 水と緑の係(03-3430-1298)までご連絡ください。