1 日時 平成30年7月11日(火曜日)午後6時15分~8時15分
2 場所 狛江市防災センター402・403会議室
3 出席者

石渡典子、井本宏明 、大井剛、大矢美枝子、小川智行、小川正美 、小楠寿和、河西信美、 君塚啓子、小林恵太、中村貞夫、藤嶋勲、南谷吉輝

事務局(書記) 高齢障がい課 森旦憲、西村夕希子、中山真紀子

        狛江市社会福祉協議会 門馬洋子、丸田 園子

4 欠席者 清水信之、鈴木沙英子
5 議題

 【説明・報告】

(1)買い物支援・居場所づくりの成果報告

(2)平成29年度生活支援体制整備事業実績報告書及び新たな地域資源情報の共有

(3)見守り体制の充実について                               

6 提出資料

【資料1】買い物支援報告書

【資料2】こまほっとカフェ報告書

【資料3】平成29年度生活支援体制整備事業実績報告書

【資料4】見守りの概要

【資料5】鳩山町見守りパンフレット「見守りはとネット」

【資料6】見守り手帳、相談先一覧

7 会議の結果

■報告事項

(1)買い物支援・居場所づくりの成果報告

 ①買い物支援
  移動スーパーとくし丸開始に伴いチラシの配布をした際、アンケート調査時には興味を示さなかった方も、自分事として、または近所の高齢者の視点に立って話を聞いて下さっていた。買い物支援のみならず、これをきっかけとして支え合いの意識・行動が生まれている。6月の誘致の開始から1か月が過ぎたところだが、支援が必要と思われた住民は、継続して利用している。今後の課題として他の訪問場所も含めた周知活動(掲示板、回覧板等)を再度行っていきたい。

 

 ②居場所づくり

  4月末から「こまほっとカフェ」が開始し月2回の計6回開催された。利用者は20~25名ほどで定着し、男女比率がほぼ同じくらい。男性は将棋、オセロ、女性は塗り絵、トランプなどを楽しまれている。今後の課題は、飲物のセルフサービスなど、スタッフがすべてやるのではなく元気な高齢者の役割を作ること、利用者同士の繋がりを作るツールを増やすこと、子どもが一緒に過ごせる場作りを進めること、そして、閉じこもりの高齢者への働きかけ、効果的なアウトリーチの方法と考えている。

【委員】

 利用者からはどのような声があがっているのか。どうして利用者はそこに来るのか。ニーズの把握は。利用者の声を拾い、効果的であったことや課題を分析すべきである。
【事務局】

 「病院に行く途中で声をかけられて寄ってみた。楽しかったからまた来るわ」「家にいても話す相手もいなくてさびしいのよ。」「このような場所を探しているの。他にもないかしら」等の声も聴かれているので、今後まとめてご報告させていただく。
【委員】

 ひきこもりになりかかっている方も出てきているのか。
【事務局】

 口コミや掲示等で広がりつつあるが、月2回で曜日も変わるため、曜日で通院などの固定の用事がある方は、続けての利用が難しい。ひきこもりの方の参加までにはまだ至っていない。手探りの段階である。また、実際来ている方の声も今後拾っていきたい。
【委員】

 ひきこもりの方が出ていくのは簡単な事ではない。出て来られる方は、もともと交流が上手な方であるが、ひきこもりの方に聞くと「お手伝いを
することがあるなら行ける。」との声がある。
【委員】

 自治会との連携はどうなっているか。
【事務局】

 全員ではないが、理解して応援して下さっている人もいる。実際に中に入り住民同士を会話やトランプなどのツールを使い、繋げてくださる方もいる。引き続き、買物支援、居場所支援の進捗状況を報告し、また委員の方々からもアイデアを今後も頂きたい。

 

 ③ごみ屋敷問題に係る新事業について
  対象者の要件は、市民税非課税である事、家にごみが蓄積しており劣悪な居住環境にあること、介護認定の申請に繋がること、主治医意見書の中で認知機能、身体機能の低下によりごみ出しが困難であることなど。支援の内容は、ゴミ屋敷の解消費用の20万円を上限とした助成と、再発防止の為にシルバー人材センターによる早朝のごみ出し支援。8月からの実施を予定している。

 

(2)平成29年度生活支援体制整備事業実績報告書及び新たな地域資源情報の共有
 ・平成29年度の実績報告書については、資料3を参照。
 ・新たな地域資源情報(買物、居場所、イベント、相談場所、支援団体)についての報告
 ※各委員に対し、新たな地域資源情報などを把握した際には、生活支援コーディネーター丸田まで連絡していただくよう依頼。

 

(3)見守り体制の充実について

 ①生活支援体制整備協議会のテーマについて   
  地域課題検討会議で「地域の見守り体制の強化」を取り上げているところであるが、生活支援体制整備協議会においても同一のテーマを取り上げることとしたい。また、「見守り」が対象とするの範囲は非常に広いため、資料に示す全体像を見ながら、どの部分の見守りを強化していくのか意見交換していければと思う。

 

■意見交換(グループワーク)
◇テーマ「市民が地域で高齢者の異変に気づいた際に、支援機関へ連絡しやすくするための
 狛江版パンフレットを効果的なものとするためのアイデア」

【グループ1】石渡、小川(正)、小川(智)、大矢、河西、君塚、中村、門馬
【グループ2】井本、大井、小林、小楠、藤嶋、丸田、南谷 
 

【グループ1】

 ○見守りについての意見

 ・通報者の守秘義務(匿名)を守ることを強調する。
 ・皆が地域の目になる。
 ・「見守り」という言葉は、見ているだけというニュアンスがあり、違和感がある。
 「気づき隊」などのキャッチフレーズが良いのではないか。
 ○パンフレットについての意見

 ・通報した後、通報した人・された人がどうなるかわかると良い。
 ・一枚の紙(マグネット)程度の情報量がベスト。できるだけシンプルに。紙よりもマグネット等の方が捨てられにくい。
 ・緊急時に必要な自分の情報が書き込めるものが良い。
 

 【グループ2】

 ○見守りについての意見

 ・見守りのハードルとして、本人の合意が得られない場合などがある。
 ・近所の方なら良いが、それより広い範囲による見守りは監視されているように思う人もいる。
 ・集合住宅は対象など関係ない。急務である。
 ・通報者は間違っていたら、との迷いがある。
  → 異変の具体例を明示する。
 ・見守りは楽しい活動ではない。
  →参加、協力したくなる仕組みづくり。 
 ・住民の気づき→包括に繋いでも本人拒否があると切れてしまう。
 ・若者は関心をもてない。通報先がわからない。
  →若年層が参加できる工夫が必要。  
 ・通報すると色々聞かれるのが嫌だ。
  →通報者の負担が重い。
 ・セミナーなどで気づきの周知。 

 ○パンフレットについての意見

 ・実際の通報から救済につながった事例が載っていると良いが、情報量が増える。
 ・高齢者に参加してもらえる見守りキーホルダーなどの「しかけ」や一目でわかるアイテムが必要。
 ・連絡先は簡潔に、ポイント絞り、文字が小さくならないように。
 ・連絡先の明確化、一本化。

 

◇グループワークのまとめ
・「見守り」よりも「気づき」などの言葉を活用すべき。 
・情報はなるべく減らしシンプルに。
・高齢者が自分事として考えられるよう、緊急連絡先等の自分の情報を書ける工夫があると良い。
・通報後の経過がわかる見やすい事例集があると良い。
・地域全体で見ていくためには、若い方へのアプローチ方法として、キャッチコピーなどの工夫をしていく必要がある。
・参加意識を高めて、楽しんで参加できる仕組み。

 

◇その他の意見
・市では通報した際、経過、結果の報告が必要かを確認している。連絡がいらない、連絡が欲しいという方がそれぞれいる。どこの結果まで教えるかは難しいが、「ここまでやりました」と伝えると市民も安心してくれる。安心感を与えられることが大事。
・事例などは、耳障りの良い内容を記載するのではなく、リアリティの高い内容も伝えることも必要ではないか。
・都営住宅を管理する住宅供給公社は、入居者の安否が確認できないときは、本人が見つかるまで探す。通報者は大変だが事故の発見も多いのも事実。見守りの目を増やすことは必要で現在84名の見守り隊がいる。
・若い方からの通報は少ない。若い方からの情報を得るにはフェイスブック等の媒体を分ける必要があるかもしれない。
・認知症だから通報する対象というわけではない。認知症という言葉を使わず、家に帰れず困っている方等の表現に変える。どんな方であれこのような状況であれば通報するといったように、気づきのポイントを状態のパターンで変えるのではなく一緒にしてほしい。
・徘徊という表現も注意した方が良い。無目的ではない。「一人歩き」などはどうか。
・子どもの虐待ダイヤル189(いちはやく)のように共通ダイヤルが可能かどうかを調べてほしい。かかってきたら各包括につながるようなものが技術的にできるか。

 

 ②今後の進め方(事務局)
  狛江市内で地域の見守りを行っている団体(町会、自治会、民生委員、老人クラブ、の他、見守りボランティアなど)を臨時的に協議会に呼び、どのような活動をしているのか、お互いの情報やノウハウの共有を行うなど、見守りの効率化や強化を図っていきたいと考えている。

 

 ③民生児童委員 井本委員からの報告
  老人クラブでも見守り活動を行っており、民生委員との情報共有を行う機会がある。町会からも情報が回ってくることもあり、団体との連携によって見守り活動の充実に繋がっている。

 

 ④見守りに関する事例の紹介(事務局)
 ○「わんわんパトロール」(長岡京市、菊川市、矢巾町)
  住民が犬の散歩をしながら行う高齢者の見守り活動。飼い主は「認知症サポーター養成講座」を受講。独居高齢者を見回る。月1回の飼い主同士の情報交換会を開く。
 ○ 江東区地域見守り支援事業 
  専門家の指導を受け、支え合いマップの作成し、地域の見守り意識の向上や交流の場の重要性を再認識し、サロン・イベントの開催や見守りツール(登録カードなど)の作成に取り組んでいる。
 ○ 武蔵村山市商工会・村山団地中央商店街
   高齢者を対象に商品の宅配や自転車での送迎を行うと同時に、見守りに取り組んでいる。
 
 ⑤狛江市の見守り事例について(委員からの報告)
 ○ 正吉苑エリアの見守り事例
 ・小足立町会の安心安全パトロール
  3人一組(全23組)で月1回1時間の見守り活動。日にち、時間、ルートは自由。
 ・狛江団地の見守り隊(84名)
  登録している方たちを集めるなどの組織化はできていないため、今後は活動の方針、見守りポイントなどパンフレット等を通して示したいと考えている。その他、こまほっとシルバー相談室全戸訪問を行い、民生委員さんとも情報共有を行っている。見守り隊はゆるめな活動であるが通報は増えている。
 ○ あいとぴあエリアの見守り事例
 ・多摩川住宅ニ号棟(520世帯)では階段委員(10軒ごとに1名)52人、棟委員(1棟2名ずつ)29名を管理組合の役員会で定め、3ヶ月に1回の交代制で活動。階段委員、棟委員で3ヶ月に1回の合同会議を開催。異動、体調を崩した時、入院した時などわかる範囲で住民の様子を階段委員が情報を集めて管理組合に報告している。今年度は高齢者対策プロジェクトチームを立ち上げて活動する予定。
 ・多摩川住宅ホ号棟(調布)は希望者のみ管理組合に鍵を預けていて、緊急時は、役員と通報した方の二人で鍵を開けることができる事になっている。
 ○ こまえ苑エリアの見守り事例
 ・ご近所同士の交換日記による見守り。ご近所7名(年齢はバラバラ)で1日交代の交換日記をしている。

 ※各委員に対し、市内で見守り活動を把握したときは、随時、生活支援コーディネーター丸田まで情報提供していただくよう依頼。

 

■ その他
 ケアマネステップアップ研修の情報提供。7月及び8月の研修は研修対象をケアマネジャーから幅広い対象に拡大し実施する。委員の参加も可能。
 

以上 (文責:狛江市社会福祉協議会 丸田 園子)