第2回狛江市生物多様性地域戦略策定検討部会(平成30年11月1日会議録要旨)
1 日時 |
平成30年11月1日(木曜日)午前9時~午後0時10分 |
2 場所 | 狛江市内 |
3 出席者 |
部会長 葉山 嘉一 |
4 欠席者 | なし |
5 議題 |
1 現地視察 |
6 資料 |
資料1 狛江市生物多様性地域戦略策定検討部会現地視察資料 |
7 会議の結果 | |
1.現地視察 ○事務局 当該視察地の概要について説明 私たちの会は、世田谷区、狛江市、調布市の住民有志で構成され、谷戸橋を中心に、川に親しみ、自然や伝統を守ることを目的としている。取組みとしてはゴミ拾いや自然観察会を行っている。ゴミ拾いは小足立橋から小田急線野川橋梁までの範囲を2~3週に一度実施しているが、毎回たくさんのゴミが出る。 野川の沿川自治体、市民団体、市民の皆様から構成される「野川流域連絡会」が設置されており、流域単位での連携を図っている。狛江市からは私と部会員1名が参加している。情報や意見の交換、提案を行っているほか、野川公園の生きもの調査や、ほたる川、ひょうたん川の維持管理活動を行っている。 緑道にトウネズミモチが生えており、注意を要する。また、種子が樹林地から飛んできたと考えられるが、ムクノキの幼木が生えている。緑道にこれ以上巨木はいらないという意向であれば、切るべきである。ツツジの植栽により、多様性が損なわれている。林床の多様性を高めることも今後検討したほうがよい。 野川緑道が野川の旧流路とのことだが、現在の緑道の幅は旧流路のどういう幅なのか。 水面の幅だったところになる。岩戸川緑道も旧岩戸川の跡地とのことだが、清水川は現在では殆ど跡形もない。
(2)西河原公園 当該視察地の概要について説明 プレーパークでは、プレーワーカー2名を配置し、毎週月~水曜と隔週土曜日曜に開設している。遊びに来る子どもたちの中には自然に詳しい子もいる。 ほったらかし草むらにアメリカセンダングサが育っている。
(3)多摩川(水辺の楽校) 当該視察地の概要について説明 京浜河川事務所では、多摩川の本流(特に羽村堰より下流)を軸に流域の自然をどう扱うか、見直しの検討が始まっている。沿川自治体間で調整・整合させることが大事である。環境は川の流れに並行して、水域-湿地-乾燥地と帯状に分布する。また、河川は破壊と同時に堆積も起こっているという重層的自然構造を持っている。これを人為的にコントロールするのは困難なので、河川を改修する際には、破壊される場所と堆積が起こる場所を頭に入れて取り組む必要がある。また、狛江市域だけでは、そういった河川の変化は完結しないので、上下流の自治体間で連携することが望ましい。 「多摩川流域懇談会」を組織して連携を進めている。懇談会の取組みとしては、相澤伴主に関するセミナーや関戸の戦いに関するセミナーなど、歴史系の講演会を開催しているほか、まるごと多摩川まつりの企画運営などを行っている。 狛江探鳥会は保護的な取組みを行なうというよりも、単純に鳥を見たい、鳥の名前を知りたいという人々が集まっているクラブである。狛江市内の多摩川の環境は多様であり、餌となる生きものやすみかとなる場所があり、鳥にとっては住みよいところだと思う。年間50~70種、約3,000羽の野鳥が観察できる。 ○部会員 水辺の楽校は止水から流水まで、さまざまな環境がコンパクトに詰まっている空間である。植物約150種、動物約200種が確認されている。カワニナや淡水シジミが生息しているのは市内でここだけである。カワニナは元々生息していたもの。タヌキのため糞も見られる。
(4)狛江弁財天池特別緑地保全地区(泉龍寺含む) 当該視察地の概要について説明 開放するのは月に1回だが、環境のためというよりもむしろ、狛江弁財天池特別緑地保全地区市民の会の人数等様々な課題によってそうなっている部分がある。この場所は狭いが多様性は高い空間である。管理の面では、見て楽しく多様性も保たれるよう留意しており、個人的な表現としては「いいヤブ」を目指している。門の外側の園路も含めて、掃除、管理、落ち葉片付けなどを行っている。
(5)その他、視察中のご意見・情報提供等 学校の近くに歩いていける公園などがあると利用しやすい。公園の観察ガイドブックなどがあると授業で活用しやすいかもしれない。学年ごとの学習テーマによっては、近くの公園に自然の素材(どんぐりや落ち葉等)を探しにでかけ、それを元に創作をしたりすることもある。 カラスによる農業被害がひどい。特に多摩川河川敷にある畑は心配である。ハクビシンは、よく電線の上を歩いているのを見かける。家の天井裏に入り込んで子どもを産んだことがあり、市や業者に頼んで追い出してもらった。追い出した後、大工に頼んですき間等を埋めたりしたので大事だった。
2.総括 今日は狛江市内の自然のコアとなる部分を見ることができた。市街化が進んだ市の中で、なんとか自然が維持できていると感じた。また、狛江市内の自然の質を理解することができた。今日見たものを今後の会議に役立てたいと思う。
3.その他 部会員の日程調整により、次回会議は1月22日(火曜日)午後4時から開催する。場所は改めて文書でご案内させていただく。また、意見・感想等記入シートを後日事務局へ提出していただきたい。 その他、部会員から何かあるか。 それでは、本日は閉会とする。 |