第5回狛江市立保育園民営化検証委員会(平成30年8月29日開催)
1 日時 | 平成30年8月29日(水曜日) 午後7時~8時45分 |
2 場所 | 防災センター402会議室 |
3 出席者 |
委員長 井口 眞美 副委員長 西岡 邦子 委員 阿部 洋平、蒲 直裕、石森 準一 |
4 欠席者 |
なし |
5 議題 | 1.前回議事録の確認
2.民営化の検証 3.その他 |
6 提出資料 |
資料1 前回議事録 資料2 狛江市立公立保育園民営化検証委員会検証報告書アウトライン 資料3 狛江市立保育園民営化検証報告書(素案/30.08) |
7 会議の結果 | |
委員長: 定刻になりましたので、第5回狛江市立保育園民営化検証委員会を開会します。議題に入る前に、事務局より配布資料の説明をお願いします。 <事務局より配布資料の説明>
議題1.前回議事録の確認 委員長: 前回の議事録は、事前にご確認いただき、資料のとおりにホームページにもアップロードされています。
議題2.民営化の検証 委員長: 本日事務局より狛江市立保育園民営化検証報告書素案(以下、「報告書」)と委員の方より狛江市立公立保育園民営化検証委員会検証報告書アウトライン(以下、「アウトライン」)の提出がありました。本日は報告書の追加部分とアウトラインについてご説明いただき、アウトラインを叩き台として報告書を完成させる流れの確認と民営化後の議論を進めていく予定です。
委員: 異議なし。
委員長: それでは委員の方より説明をお願いします。 <委員より資料2の説明>
委員長: ありがとうございます。次に事務局より説明をお願いします。 <事務局より資料3の説明>
委員長: ありがとうございます。今事務局から説明がありました財政面での効果については、報告書に付記すると共に、まとめの項目に民営化後に補助金等を拡充することができた内容を簡単に報告できればよいと思います。では、アウトラインを叩き台として本日の議論を進めていくこと、財政面に関しては追加データをもとに報告作成を進めることについて、なにかご意見あればお願いします。
委員: 異議なし。
委員長: それではそのように進めます。それではなにかご意見があればお願いします。
委員: 今回アウトラインを作成するにあたり、民営化の妥当性の検証という項目を設けましたが、そもそも検証すべきかと疑問に思いましたので、ご意見をいただければと思います。当時、民営化が公表された際に、保護者の中で民営化を辞めさせる方法などの意見が挙がりました。民営化ではない方法は本当になかったのか、その検討はされたのか疑問に思いましたのでアウトラインに盛り込みました。
委員長: アウトラインを読んで、私が保護者ではない視点なので、保護者の視点を盛り込むことは大切なことだと思います。ありがたいことに本委員会は様々な立場の委員で構成されていますが、妥当性の検証に関してはそもそもの話になってしまうので、結論を出すことは難しいと思います。財政面について認証保育所への補助金など財源の利用という視点から民営化に価値があったと記載する程度でよいかと思います。他にご意見があればお願いします。
副委員長: 私もアウトラインを読んで、当時を知る保護者の声を報告書に盛り込めること自体大変よいことだと思います。次に民営化となった際に価値のある資料になると思います。
委員: 妥当性についての検証は、必要ではあるが、深く議論を進めると当時の後期基本計画策定について検証を行う必要が生じ、それは本委員会の範囲を超えていると思います。ただし、報告書には多少なりとも言及すべき内容でしょう。アウトラインについては、ある程度文章量もあり、報告書としては読みやすいと思います。
委員長: 妥当性の検証については簡潔に待機児童や財源の活用などの現状を踏まえ、必要に応じで民営化を行った経緯を記載すべきと思います。
委員: 最終的にまとめの項目で触れられればよいと思います。
委員長: 他になにかご意見があればお願いします。
委員: アウトラインの最初に空欄がありますが、ここにはなにを記載するのでしょう。
委員: 要旨や摘要などを考えています。アウトラインの表紙や目次などは省略しています。
委員長: それでは、報告書の最後の項目のまとめについて、皆様からご意見をいただければと思います。例えば民営化の公表のあり方や、引継ぎ保育、保護者のニーズに応えていたかなど本日議論したいと思います。また、次回以降の民営化の基礎資料としたいと思っていますので、民営化とメリット、市立保育園の役割や課題についても、例えば障がい児保育や研修システムなど、市立保育園の役割として記載しなければならないと思います。
副委員長: 市立保育園の役割は端的に表現するのは難しいと思います。同様に民営化の是非についても一言で表現できませんが、今回の狛江市の民営化については、財政面から考えてもやむなき事だったと思います。今後の民営化や株式会社が参入することに対しても狛江市として考えをまとめておかないといけないでしょう。株式会社の参入は手続き上市として拒むことはできないので、市のスタンスを明確にすべきだと思います。市立と私立の保育園の比較は難しく、市立保育園は横並びで、どこの保育園でも同じ保育サービスが受けられる安心感があります。一方の私立保育園は独自の保育サービスを提供することができます。また、狛江市の保育の質は高いと思います。このような実情を報告書に盛り込むことは難しいと思うので、民営化に絞って報告書を作成すべきだと思います。また、昔と比べて待機児童もかなり減少したので、これ以上の民営化が本当に必要なのかという点も考慮すべきだと思います。
委員長: 株式会社の参入は、本委員会において議論を重ね報告書に盛り込むべきだとは思います。
委員: 報告書のまとめの項目で株式会社について言及するかは議論しないといけないと思いますが、株式会社の保育園が市内にあるので、現状の私立保育園を踏まえて言及しつつ、民営化のプロセスの検証に重点を置いた方がいいと思います。あとは市立と私立で園長同士の連携が強い部分は、狛江市の特徴として報告書に盛り込んでもよいと思います。他の市区町村が民営化をする際や狛江市内に新たに保育園を新設する際に、この報告書を参考にするような未来志向で帰結できればよいと思います。
委員長: 株式会社の参入に関しては選定委員会の中で財政面だけではなく保育面も加味して選定できるかが大事だと思います。今回の選定委員会では株式会社を対象外にしたことは、初回の進め方として評価できると思います。
委員: 民営化した上に運営が株式会社だったと仮定すると当時の反発はもっとあったかと思います。ただし、結果候補になった運営法人の数が極端に少なかったことは改善の余地があるように思われます。例えば株式会社も選定の対象とするが採点にバイアスをかけるなどして候補を増やす考え方もあったのではないかと思います。これから実績の伴う株式会社も増えてくると思われるので、次回以降の選定には、株式会社の参入も視野に入れた方がよいかと思います。
副委員長: 法人の募集について狛江市は消極的に思われます。23区や他市など広く周知すべきかと思います。
委員: 議事録上も消極的な発言と感じる部分はありました。特定の会社へ個別に打診することはできないだろうが、例えば需要調査などを行うことは可能かと思われます。事前調査をもっと手厚く行っていたらもう少し募集社数も増えたと思います。
委員長: 次回以降はもう少し範囲を広げて募集をかけるべきということを委員会の意見とします。他に、民営化の決定から公表のあり方について、なにかご意見がありましたらお願いします。
委員: 基本的にはアウトラインを引用してよいと思います。手続きは滞りなく行えていたが、保護者の耳に届くようにもっと努めるべきだと思います。
副委員長: 保護者の視点でありながら、双方の視点で冷静に評価していると思います。
委員長: プロセスとしては問題なかったが、保護者の視点では分かりにくかったという改善点はまとめに盛り込んでください。公表の期間などについてご意見があればお願いします。
副委員長: 狛江市の保育計画をもう少し明確してほしいと思います。待機児童解消だけでなく、将来狛江市の保育をどのようにしたいのか描いた方がよいと思います。
委員: 今の児童の数が将来どのように減少するか、また、保育需要がどれくらい増加するかが予測できないことが、将来を描ききれない原因だと思います。また、将来保育児童数が減少し保育園を減らさなければいけなくなった場合、狛江市として私立保育園を残して公立保育園を縮小させる方法も考えなければいけません。待機児童が解消された後、各家庭が行きたい保育園に選考せずに通えることが理想だと思います。新しい私立保育園は、児童が減少した際に老人ホームや養護施設などに変更できるように設計している園もあるようです。
委員長: 保育は5~10年以上の長い期間で考えなければいけない問題なので、児童が減少したからすぐ用途を変更してよいのかという問題もあると思います。そのような時に備えて、市の方針も固めておく必要があるでしょう。中期的な期間における計画について報告書になにか文章を盛り込む必要はあるかと思います。
事務局: 新たな方針を打ち出す必要はあると思います。しかし、人口や保育需要に関して予測できない部分があります。多少の児童が減少することに関しては、定員の変更などで対応できますので、定員によって変わる運営費などに着目しながら対策を考える必要はあると思います。
委員: 市長が変わると方針が変わる可能性はあるのでしょうか。
委員: 可能性はあると思います。
委員: 保護者は基本的に保育の取組に関してはある程度情報収集などを行っていますが、それでも民営化の件について知らないという感想の方が多かったと思います。そのことは周知方法として次回の反省点になると思います。
副委員長: 私立保育園が参入した際に、待機児童の解消だけで判断するのではなく、保育計画に基づく判断をすべきだと思います。
委員: 保育園に通園している児童の保護者には、保育園経由で確実に伝えることや、保育児童が集まるような機会を利用して、保育事業の今後や民営化についてなど周知できればよかったと思います。
委員長: 例えば民営化のチラシをポスターとして掲示するなどはなかったと思います。
委員: 今回の民営化に関しては、建替えの時期から逆算して計画されたスケジュールだったと思います。残り4園の民営化を仮定しても、そのような計画の立て方にはならないと思います。ただし、それなりに明確な理由を用意しないと民営化はできないと思います。財政面で資料を見ると、年間およそ1億円の差額が生まれているのに、新たな利用額が差額に比べて小さいように思われるので、例えば、新設の私立保育園の運営費などに充当できていることなどを資料に盛り込んでほしいと思います。
委員: 新たに利用できる財源は保育のために利用しなければいけない根拠はあるのでしょうか。
委員: 指針に明記されていたと思います。
委員: 事務局から提出された追加資料についてですが、民営化による効果額に関する表について、民営化効果額のグラフと同じ内容になるのでしょうか。
事務局: 棒グラフについては、市立と私立で運営費の内訳が違うことを説明するために掲載しました。
委員: 指針の記載内容に対応するようなレイアウトにしている。
委員: 下部のラフのみで、上の表は省略してもよいと思います。
副委員長: 市立と私立の大きな違いは人件費だと思います
委員: 下のグラフの大きな違いは私立には国の補助金が入っているので、私立の方が、財政負担が軽くなるという内訳が一目で分かると思います。ただし、グラフだけでは理解が難しいと思うので、説明の文章は必要だと思います。
委員長: グラフについて文章を付け加えて効果が理解しやすくなるようにお願いします。
事務局: 了解しました。
委員長: 他になにかあればお願いします。
委員: 民営化後の効果について、もう少し議論した方がいいと思います。
事務局: 次回の委員会で最終回となりますので、今回で多少ご意見を出した方がよいかもしれません。
委員: 今回作成したアウトラインについて、後半部分でもう少し書き足したい部分があるので、もう少し修正したいと思います。
委員: 民営化後の検証については、アンケートしか資料がないので、どこまで検証するか議論が必要でしょう。
委員: 過去の三者協議会の議事録とアンケートが資料として使えると思います。
委員長: 検証できる資料が少ない中でどこまで検証するか考えないといけないと思います。引継ぎ後に保護者のニーズに応えられたか。また、市としてフォローの体制が整えられたか。このふたつの視点でまとめることがよいかと思います。
委員: 三者協議会の中で出た要望に対してどれだけ応えられたかという検証もあると思います。
委員: 引継ぎは気になるところでした。民営化したのだから園の個性を出してもよいのではないかという声も挙がっていた。三者協議会はあくまで三者で意見を交換する場であり、保護者の要望を聞く場ではないとは思います。三者で協議を行い、よりよい保育サービスを提供できているか、プロセスの検証でもよいかと思います。宮前保育園では、民営化する前に、虹のひかり保育園の園長を招いて講演会を開催していますが、和泉保育園ではそのような講演会はなかったので、現場の声はやはり大事だと思います。
委員: 三者協議会では話し合いのみで、直接保育の状況を見るような機会がなかった。言葉だけでは伝わらない部分もあるので、同じ運営法人の保育園に見に行く機会などがもっとあってもよいと思います。
副委員長: 今後、民営化を行う場合、市内に民営化を経験した園長がいることで、横の連携が更に取りやすくなると思います。
委員長: 引継ぎのあり方について、例えば事前に講演会などを開催することや、法人の保育の様子を直接見に行くことなどは次回に活用できると思います。
委員: 引継ぎ保育については、職員配置や三者協議会などを計画通りに行ったことが大前提にあると思います。その上で、アンケートの結果などを活用すれば問題はないかと思います。
委員長: 保護者の不安を解消することについて、狛江市としての対応について、なにかご意見があればお願いします。
委員: 引継ぎが始まって3か月や半年後などのタイミングでアンケートを実施して保護者の不安な部分などを把握し対応すべきだったと思います。
委員長: なにか起こった後の市の対応はあったと思いますが、未然に防ぐためのアンケートやヒアリングなどは必要だったと思います。
委員長: 次回が最後ですが、さらにもう1回開催することはできるでしょうか。
事務局: 可能ですが、何回延長させるか事前に確定させるべきだと思います。
委員: 次回で終了できるのであれば、延長の必要はないと思います。
事務局: 次回の開催時期を遅らせる方法もあります。
委員長: では9月の中旬までに委員の皆様からご意見を集め、次回の開催で完成させることができればそれで終了としてもよろしいでしょうか。
委員: 引継ぎ保育以降の検証について、若干内容が少ないかなと思います。
事務局: 効果測定については、民営化前後における保育サービスの比較と、アンケートの結果を用いて記載する以外の説明が難しいと思います。
委員長: では、もう少しアンケートを読み込んでなにかご意見がありましたら事前に事務局に連絡してください。
3.その他 事務局: 次回の委員会は9月28日の午後7時からを予定しています。
委員長: 他になにかあればお願いします。では、これで第5回狛江市立保育園民営化検証委員会を閉会します。本日は皆様ありがとうございました。 |
狛江市立保育園民営化検証委員会 名簿
肩書 | 選任の区分 | 氏名 |
委員長 | 識見者(学識) | 井口 眞美 |
副委員長 | 識見者(施設) | 西岡 邦子 |
委員 | 民営化園保護者 (めぐみの森) |
阿部 洋平 |
委員 | 民営化園保護者 (いずみ) |
蒲 直裕 |
委員 | 市職員 | 石森 準一 |