委員長:
定刻になりましたので、第3回狛江市立保育園民営化検証委員会を開会します。本日は西岡副委員長が欠席です。過半数の委員が出席なので委員会は成立します。議題に入る前に、事務局より配布資料の説明をお願いします。
<事務局より配布資料の説明>
議題1.前回議事録の確認
委員長:
前回の議事録は、事前にご確認いただき、資料のとおりにホームページにもアップロードされています。
議題2.民営化の検証
委員長:
それでは、事務局より説明をお願いします。
<事務局より説明>
委員長:
ありがとうございます。配布資料について質問などありましたらお願いします。
委員:
資料7の一部(第3回、資料1-2)に民営化に対する質疑や要望をまとめた資料がありますが、これらの回答は子ども子育て会議の議事録内で確認できるということでよいですか。
委員:
同時並行で開催していた民営化の説明会で挙がった質疑や要望を列挙したもので、子ども子育て会議用の資料だと思います。
委員長:
子ども子育て会議の趣旨からも、これら要望全てに回答する訳ではないと考えられるので、あくまで列挙しただけの資料だと思います。
委員:
了解しました。
委員長:
今回は委員からも資料が配布されました。説明をお願いします。
<委員より説明>
委員長:
ありがとうございます。それでは、最初に検証の進め方について確認させていただきます。まず事務局から提示された資料4について審議し、その後報告書に沿って検証を行います。検証については、まず全体を通して検証する箇所を明らかにしていきながら、項目ごとに詳細に検証を行うという方法でよろしいでしょうか。
委員:
異議なし。
委員長:
それでは、資料4について、意見があればお願いします。
委員:
資料4の中に新たな財源の確保といった項目がありますが、これは委員会での検証の範疇を超えているのではないでしょうか。
委員長:
財源は保育を取り巻く環境も作用するので、委員会では検証できない部分もあり、委員会の中でできることやすべきことを明確にすべきです。そのためにも、まずは全体を俯瞰しながら、検証を行う箇所を見つけるのが効率的だと思います。また、狛江市立保育園民営化ガイドラインに沿った形で検証していくことも大事だと思います。資料4について、他に意見があればお願いします。
委員:
資料4の第3章に民営化移行後の状況、第4章に民営化効果測定と分けられていますが、具体的にどのように違うのでしょうか。
事務局:
前者はプロセスにおける移行後の動きであり、後者は保育サービスの内容を想定しています。
委員長:
第三者評価や市の責務などをどちらかに盛り込み、内容に違いを付けるべきだと思います。狛江市立保育園民営化ガイドラインにも評価、苦情処理、市の責務といった項目があるので、照らし合わせるよう検証を進めていくことがよいかと思います。
委員:
前者は文章を用いて説明的にし、後者は数値やグラフなどで表示すると分かりやすくなるのではないでしょうか。
委員:
三者協議会で挙がった要望などに対する対処なども効果測定のひとつの要素だと思います。例えば、民営化前は嘱託職員だった保育士が民営化後に法人の職員になってほしいという要望に対し、実際どれくらいの職員が法人の職員となったか、など数値などで示せる項目があるとよいと思います。
委員:
民営化のプロセスが検証の中心になり、効果測定は数値化された実績を確認する作業になると思います。検証を進める中で項目の変更もあると思いますので、ひとまずはこの案で進めてよいと思います。
委員長:
それでは、民営化のプロセスについて全体を確認しながら、重点的に検証すべき箇所の抽出を行います。進め方について何か意見があればお願いします。
委員:
まず、民営化決定に至るまでの流れを見直すべきだと思います。急に民営化されると感じた保護者もいましたが、実際には市長の決定や議会の承認といった流れがあったはずです。しかし、その流れが不明瞭だと保護者が納得できないと思います。今回の民営化も、広報やホームページで公表するだけでなく適正な公表を行ったかも検証すべきだと思います。
委員長:
資料4第3章の民営化の決定・公表に関する意見でよろしいでしょうか。実際に資料4第3章の各項目に対する意見でも構いませんので、他にあればお願いします。
委員:
運営法人の募集・選定について、運営法人選定委員会の意見も伺いたいと前回申しましたが、今回の資料で検証できると思います。
委員:
運営法人選定委員会の議事録はありますか。
事務局:
今回は配布していませんが、議事録はあります。後日追加資料として配布します。
委員長:
運営法人の選定には保護者視点の検証も必要でしょう。また、株式会社を選定しなかったことや選定候補の法人が1社や2社だったことへの検証なども必要だと思います。
委員:
プロセスについては基本的に各保育園の保育園民営化移行計画や保育園民営化に係る保育園運営法人公募要項などを策定しており、それらは素案をもとに保護者から意見を募っています。つまり、素案、改訂版、最終版で変わった箇所を抜き出すことで、保護者の意見をどれだけ盛り込めたかといった検証ができると思います。また、先ほど委員長が仰っていた保護者視点で考えると急に民営化すると知って驚いた保護者が多い一方で、市の視点で考えても狛江市後期基本計画を策定した後、民営化まで短期間で進んだように思えます。
委員長:
民営化に必要な手続きは、当然市は行っていると思いますが、その期間が果たして適正だったか短かったかの検証は必要だと思います。ちなみに、先ほどから申し上げている視点とは、狛江市立保育園民営化の指針に記載されている検証における4つの視点に基づくという意味も含めます。狛江市立保育園民営化の指針でも検証について言及されていますので、これに沿って検証を行う必要はあると思いますが、委員会ではどこを重点的に行うかは議論すべきでしょう。
委員:
民営化に関する保護者説明会の前に市民説明会が開催されていますが、そこでは、市民福祉推進委員会の答申で「公設民営」方式について言及されていたが、実際は「民設民営」方式でした。そういった箇所も検証すべきだと思います。
委員:
補助金の制度が変わったことが理由としてあると思います。
委員長:
財政面での変更がなされたのであれば、今回の報告書で明らかにすべきだと思います。
委員:
急いだという結論と結び付けられるのか不明ですが、仮園舎があるうちに民営化を進めるという説明は当時頻繁にありました。
委員:
仮園舎で使った建物は、その後使用の予定はあったのでしょうか。
委員:
当時の予定ではありました。
委員:
仮園舎があるうちに民営化を行った点は、評価できる視点もあるでしょう。
委員:
狛江市公共施設整備計画という別の計画に併せて効率的に進めていったという評価はできるでしょう。建替えという特殊な事情があったので、通常の民営化と扱いを分けるべきです。
委員:
説明会で頻繁にこの民営化にはデメリットがないと説明してましたが、その説明も適切だったか検証する必要はあると思います。保護者視点だと民営化にメリットを感じないという声はありました。
委員長:
プロセスの各段階における意見を委員の皆様からいただいていますが、どの意見も今後の検証のポイントとして考慮すべきだと思います。
委員:
今回は2箇所の検証となりますが、報告書は園ごとに記載するか、共通部分はまとめるのでしょうか。
事務局:
現状は後者で考えていますが、建替えなど両園で違う箇所は当然あるので、そこは並列して記載する予定です。
委員長:
最後の効果測定は殆どが並列して記載されると思います。
委員:
業者の選定の項目も、保護者の視点で違いがあるので並列して記載すべきでしょう。
委員:
市内で実績を残している法人は保護者からの前評判がよく、そうでない法人と比べると不安と感じる保護者もいました。このような違いもまとめられればと思います。
委員:
効率よく進めるために、プロセス内の4つの期間ごとに切り口を設定して検証すべきでしょう。
委員長:
民営化の決定・公表については期間と方法が適切であったかという点が切り口でしょう。次の運営法人の選定における切り口について、何か意見のある方は、お願いします。
委員:
本当に社会福祉法人に限定すべきだったのかという点は検証すべきでしょう。
委員:
民営化を進める最中に株式会社が運営する保育園が新設されると知り、本当に社会福祉法人に限定すべきだったのか疑問の声もありました。しかし、手広く公募すると運営法人選定委員会の判断に時間がかかることも理解はできます。
委員:
時代背景を考慮すると、株式会社が保育園を運営することに不安を感じる保護者もある程度いたと思います。
委員:
和泉保育園については、狛江市立保育園民営化ガイドライン策定に関する説明会で、運営法人選定の際に株式会社を選定範囲に加えるべきという声も挙がっていましたが、狛江市立和泉保育園民営化に係る保育園運営法人選定委員会で改めて議論して最終決定を行うとの話でした。
事務局:
和泉保育園の選定の際には、狛江市立和泉保育園民営化に係る保育園運営法人公募要項の素案には株式会社も盛り込まれていましたが、議論の中で株式会社を範囲には入れるのは早計であると結論が出ています。
委員:
株式会社を範囲に入れることの評価とは別に、プロセスとして正しい手順を踏んでいるという評価はできると思います。
委員長:
狛江市では初めての民営化で、正しいプロセスで進めているという結論もあると思います。仮園舎への移転や引継ぎ保育について、何か意見があればお願いします。
委員:
引継ぎ保育については、説明会で移行前後の職員の配置人数を半分ずつにするとありましたが、実際はそうではなかったと思います。
事務局:
説明会後、保護者の意見や他市の実施状況などをもとに総合的に判断し、加配としました。
委員長:
仮園舎への移転についても検証が必要で、これは通園児の視点も考慮すべきでしょう。
委員:
狛江市立保育園民営化の指針の中にも同様の視点があるので、それに沿った形がよいと思います。また、アンケートを実施しているので、アンケートの結果を踏まえた方がよいと思います。
委員:
仮園舎は狛江駅の近くにあったので、送り迎えの利便性などを考えるとあまり反対意見が出なかった印象があります。
委員:
民営化の有無に関係なく、仮園舎への移行はあったのでしょうか。
委員:
建物の耐震化で移行は必ず起こったと思います。ただし、建替えを行う主体で補助金の有無が関与してくるので、補助金の出る民設を民営化と併せて行うことは、民営化の時期として適正だと評価することができます。
委員長:
民営化後の検証についても、保護者や通園児の視点で検証することが大事だと思いますが、他に意見があればお願いします。
委員:
委員会では三者協議会の内容とアンケートの結果をもとに検証すべきです。三者協議会で挙がった要望をいかに速やかに対応できたか。また、どの程度対応できたのかといった検証は行えると思います。他に、移行前の保育園をどの程度引継ぐかについても検証の余地はあると思います。
委員:
オムツを紙にするか布にするかなど、細かい要望が多いので、要望に対する対応までの期間や適切な対応だったかという点で検証した方がよいと思います。
委員長:
引継ぎ保育時に通園していた児童か、引継ぎ保育後の新規園児かで違いもあると思います。
委員:
引継ぎ中の先生の退職や、保育中の子どもの怪我など、予期せぬトラブルが起こった際の対応という点も検証箇所だと思います。
委員長:
退職については要因が特殊かつ大きすぎるので、保育士視点で新しい保育の体制は適切だったか程度の検証に止めるべきでしょう。
事務局:
民営化後は以前行わなかった行事を行うなど、引継ぎ保育とのバランスも評価する点になると思います。
委員:
民営化と無関係な原因のトラブルもあるので、十分に検討しながら議論しないといけないと思います。
委員長:
引継ぎ保育は新規開園と比較して業務量も違うと思います。実務にあたる保育士の視点で考えると、民営化を行うべきだったのか、新規開園として扱うべきだったのかも検証すべきでしょう。また、市の状況として新しい保育士の募集状況なども資料として提示してほしいと思います。
事務局:
当初、民営化後10年かけて職員数を計画通りに戻す予定でしたが、予定よりも早い段階で進んでいます。
委員長:
年齢層が上がり若い保育士がいないという状況も弊害が出てくる可能性があるので、対策は考えるべきでしょう。今回様々な意見が出てきましたが、今後は挙がった意見をもとに検証を進めていきます。それでは、以前より提案されていたヒアリングについて実際に行うか、事務局の考えをお願いします。
事務局:
今後の予定ですが、委員の皆様から挙がった意見を実際に構成案に反映させ、叩き台を作る予定です。それをもとに検証を進める中で、ヒアリングが必要だという結論になりましたら場を設けます。また、ヒアリングの程度によっては、我々が調査して報告するという形式も考えています。
委員長:
了解しました。
委員:
前回同様、叩き台もある程度作成された時点で次回開催前に資料としていただきたいと思います。
事務局:
了解しました。
委員:
最後のまとめについても、まとめ方を考えておくべきでしょう。
委員長
狛江市立保育園民営化の指針に記載されている4つの視点に沿ってまとめていくことがよいと思います。
委員:
民営化の説明会で、財政面での民営化ではあるが、待機児童解消のための民営化ではないと明言されているので、そのような観点からの結論付けは出来ないと思います。
議題3.その他
委員長:
それでは事務局からお願いします。
事務局:
第6回目の日程につきまして、変更をお願いしたいと思います。9月26日を9月28日に変更したいと思います。
委員長:
本日欠席されている副委員長にも確認した後、後日連絡をお願いいたします。では、これで第3回狛江市立保育園民営化検証委員会を閉会します。本日は皆様ありがとうございました。
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