狛江市ビン・缶リサイクルセンターについて
● ビン・缶リサイクルセンターの建設の経緯 ● ペットボトルはどうなるの |
昭和59年に谷戸沢最終処分場運用開始以後ごみ量は増大し続け、昭和63年頃に運用期間が当初見込みより短くなることが予測され、組織団体に対して減量化推進が要請されました。
昭和63年10月より中和泉地区で露天によるビン缶分別実験を手選別で開始したが、周辺住民の反対により3カ月で中止となりました。
平成元年4月より市内全域でビン缶の資源物収集を開始しました。平成3年4月より瑞穂町にある民間リサイクル施設による処理を開始しましたが、翌月には手続き上の瑕疵等により受入拒否に至りました。
受入拒否された資源物は元和泉の水道局資材置場での一時保管、東野川の小田急電鉄所有地での一時保管を行った後に、ふじみ衛生組合で一時受入により処理を行いました。同年8月に狛江市内へのビン缶中間処理施設の早期建設等を条件に瑞穂町での受入が再開しました。
平成3年に市は、現在の場所を建設地に選定し、住民説明会が開始されました。
しかし、建設地の決定プロセスが不透明であるという理由から周辺住民は強く反対し、住民説明会は3回目から参加拒否される事態になりました。
市は打開策として同年12月に「一般廃棄物処理基本計画策定委員会」を設置し、市民参加による建設地選定が始まりました。
委員会は、適地の判定条件を決めたのち、市内のすべての適地を検討し、候補地を2カ所にしぼり、住民ヒアリング等を行いながら、技術的課題の検討を行いました。
委員会から平成4年12月に「30項目の付帯条件がすべて満たされること」という前提で当初予定地を建設地とする答申が出されました。
平成5年から、市民参加による付帯条件を満足する具体的な建設計画が開始されました。
住宅地にあった外観デザインや周辺の緑化、コミュニティセンター機能などの議論を踏まえて施設設計が行われ、同年10月からビン・缶の選別処理を目的に着工し、平成6年11月より施設は稼動しています。工事費は6億7,825万5千円を要しました。
また、平成17年からはペットボトルの減容・圧縮処理も開始しています。
家庭などから出される資源物の中でビン・缶・ペットボトルは、狛江市ビン・缶リサイクルセンター(以下「センター」という。)に運ばれ、効率的にリサイクルするために選別や減容などを行っております。センターで中間処理されたものは、専門業者が引き取り、再利用されています。
●施設概要
名称 |
狛江市ビン・缶リサイクルセンター |
所在地 |
|
敷地面積 |
2,054.16平方メートル |
建築面積 |
1,006.15平方メートル |
述べ床面積 |
1,408.95平方メートル |
構造 |
鉄筋コンクリート造 2階建て |
竣工 |
平成6年10月 |
処理能力 |
(缶) 4.9トン/5時間 (ペットボトル) 350kg/8時間 |
工事費 |
6億7,825万5,000円 |
◆周辺環境に対する配慮
建物の高さをなるべく低く押さえるとともに、周辺の住宅地や保育園に対して、敷地又は道路境界から5m程度セットバックし、その間を緑化しています。
◆自然採光
トップライトを使用しています。
◆音源対策
トラックのバック音を解消するために、ターンテーブルを使い、缶が直接当たる部分には、制振鋼板を使用しています。
◆遮音対策
鉄筋コンクリート造の壁厚15cm。ガラスブロック・二重防音シャッターを使用しています。
◆吸音対策
壁には防音材・吸音材(木毛セメント板・グラスウール)を使用しています。
◆防臭対策
活性炭により脱臭する装置、消臭剤を噴霧する装置を備えています。
◆雨水利用
屋根に降る雨水を地下のタンクで浄化し、作業スペースの洗浄に利用しています。外溝部には透水性汚泥レンガブロックや透水性コンクリート舗装を用い地下水の保全に努めています。(20トン容量)
◆作業環境への配慮
集塵機、スポット冷房、休憩室、浴室を完備しています。
◆見学者への配慮
高齢者、車椅子利用者、障害者に配慮して、段差の解消、エレベータの設置、ゆったりトイレ等を設置しています。
◆リサイクルの啓蒙
見学者説明室、見学者通路を完備しています。
ビンは、ふた(燃やせないごみ)を外して、水洗いしてコンテナに入れたものを収集します。
収集したビンは、センター内のコロで運ばれながら手作業により色などで分別します。
分別された再使用できるビンは、回収業者からボトリングメーカーなどに行き、再び使われます。
その他のビンは、回収業者からカレット製造工場に行きます。そこで、砕けたガラス片であるカレットから念入りに異物を除去する作業を行い、混ざり物のないカレットが製ビン工場でガラスビンとしてリサイクルされます。
缶は、水洗いしてコンテナに入れたものを収集します。
収集した缶は、センター内で危険物を取り除き、磁石に吸着するスチール缶と吸着しないアルミ缶に機械で分けた後、それぞれの種類ごとに圧縮します。
圧縮されたスチール缶は、回収業者から金属リサイクル会社に行き、スチール缶などにリサイクルされます。
圧縮されたアルミ缶は、回収業者からアルミリサイクル会社に行き、アルミ缶などにリサイクルされます。
ペットボトルは、ふた(コンテナに入れる)とラベル(燃やせるごみ)を外して、水洗いし、つぶしてコンテナに入れたものを収集します。
収集したペットボトルは、センター内で外されていないキャップ、ラベルなどを手作業で取り除いた後、圧縮します。
圧縮されたペットボトルは、回収業者からリサイクル会社に行き、細かく砕いたフレークを原料として様々な製品に再商品化、または、ペットボトルの原料に戻し、再びペットボトルになります。
※お願い ペットボトルはラベルをはがし、キャップを取り、中をかるくすすいでお出しください。